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水野 康司 院長の独自取材記事

みずの内科クリニック

(所沢市/新所沢駅)

最終更新日:2020/11/16

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所沢市中新井の住宅街、24時間営業のスーパーの前に建つ4階建てのビルが「医療法人社団みずの会 みずの内科クリニック」だ。消化器内科の専門家でもある水野康司院長とともに、外来の専門医師による呼吸器、循環器の診療のほか、予防注射や特定健診など、地域に根差した身近な医療の提供を行っている。また水野院長は長年、訪問診療を行ってきたこの分野の草分けの一人。2000年の開院以来、これまで多くの在宅患者に対応してきた。インタビューでは外来と訪問診療について、また同クリニックのこれまでと現在の取り組みまでを聞いた。
(取材日2016年4月7日)

患者に優しい施設を心がけたクリニック

外観もおしゃれな医院ですが、いつ頃建てられたものでしょうか?

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10年前に新耐震設計で竣工したビルです。ここはもともと約40年前に、女医さんが建てられた診療所で、先生がご高齢ゆえに医師を引退されるというので引き継がないかと声をかけられていました。でも築年数もたった木造で雨漏りもするような診療所でしたので一度はお断りしたのです。ところが「それなら融資するからぜひに」と頼まれましてね。「でも、利子はもらうけど」と(笑)。そこまでおっしゃるならばとクリニックを引き継いだのです。さらに5年後に現在のビルに建て直しました。以前は待合室も狭いので混み合う日には患者さんが立って待つ状況だったこともあり、とにかく患者さんに優しい環境をつくることを主眼にしています。例えば混み合っても皆さんが座れるように1階は全部待合スペースにして、2階と3階を診察と検査に使い、また検査スペースも患者さんの動線を考えて作っています。

外来診療の内容や患者層は?

私が専門分野の消化器系を中心に内科全般を診て、呼吸器、循環器はそれぞれの専門医師に診てもらう専門性の高い診療を行う体制です。また所沢の当地区は65歳以上が4割近い、市内でも高齢化率の高いエリアで、受診される方も高血圧と糖尿病などの生活習慣病、あとは認知症の患者さんがかなり増えています。そのほかでは、がんの患者さんが都内の病院から退院してきて、毎月都内まで通うのも大きな負担ということで、その病院から依頼されて点滴や注射を行うこともあります。もちろん一般内科として風邪などの診察も行いますし、所沢市医師会にも所属していますので、予防接種や特定健診も実施しています。

電子カルテも導入されているようですね。

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ええ、全面的に電子カルテシステムに移行しておりまして、クリニック内だけでなく、訪問診療先でドクターや看護師が入力した患者さんのデータを他の現場や各部屋でリアルタイムに共有しています。また提携する近隣の二次救急医療施設の空床情報が逐次更新されるネットワークシステムにより、入院手続きについてもこちらで行うことができます。同院とは先生方と交流会も定期的に開催していますので、あうんの呼吸で入退院ができるようになっていますね。加えてCT、MRI検査などは地域連携を取っているクリニックの検査部門に直に連絡を取り、外来を通さずに受診できる体制を整えています。

患者や家族の意向に臨機応変に対応

訪問診療に関してはいかがでしょうか?

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訪問診療では、がんの末期患者さんから認知症や生活習慣病を患っている方など、さまざまな疾患に対応しています。支援エリアに関しては、開院当時は訪問診療している医師も少なかったので遠方まで出かけていましたが、現在は他に医療支援する医院も増えていますので市内中心となり、その分、効率も良くなって患者数はむしろ増えています。ただ一月あたり70人というのが当クリニックの限界で、80人となるともう大変です。また、看取りも行っています。もちろん最後まで在宅でと考えていても患者さんやご家族の気持ち・事情は変わり、「やはり最後は病院で」など、方向性が変わることも多いので、こちらから「一度在宅で決めたのだから」と決めつけることはせず、「気が変わったらいつでも言ってください」と臨機応変に、いかようにも対応しようという姿勢で臨んでいます。

訪問診療・訪問看護では、携わるスタッフも多いようですね。

在宅診療では訪問看護師5人のほか、社会福祉士や管理栄養士、ケアマネジャーというチーム体制です。グループの「すずらん」という訪問看護・在宅介護支援の事務所が当クリニックのすぐ近くにあり、またこの地区の「並木地域包括支援センター」も歩いていける場所にあるので、連携は非常にうまく計れています。今年4月からは、退院して在宅医療に移行される方や、逆に病院に戻りたいなど手続きや相談事を専任で取り扱う「在宅医療相談支援室」を別途設けました。所沢市で在宅医療のご要望があれば、クリニックの「在宅医療相談支援室」までお電話いただければと思います。

訪問診療について、訪問回数などをもう少し詳しく教えてください。

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人工呼吸器や胃ろうの器具をつけている患者さんでも状態さえ安定していれば月に1回の訪問で、その場合は訪問看護師が週1回は訪問します。もちろん安定すれば月2回が1回となり、また1回の方も状態が悪ければ月2回、毎週1~2回とそのあたりは臨機応変に対応しています。加えて月1回の場合も、急変した場合に備えて実質は24時間対応しています。近年は国も訪問診療や自宅介護の現場をみて制度を改めてくれていますので、環境はずいぶん良くなり助かっています。また訪問の際に携行する医療機器も日進月歩で、例えば簡易レントゲンはけっこう精度が高くて、肺炎や骨折などもわかるので重宝しています。ご家族にとっても、わざわざ病院まで連れていく負担なく在宅でもレントゲン撮影ができることは安心ですし、そんなところが実は大切なのだと思っています。

地域医療に一人でも多くの医師に参画してもらいたい

外来の診察・訪問診療とご多忙ですが、お休みはちゃんと取られているのでしょうか?

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おかげさまで、今はほどほどに。私は休診日の日曜と木曜がお休みの日なのですが、急性期への対応で往診も発生しますので、昔は本当に休みが取りにくかったのです。ただ現在では地域の4つの医療施設間で緊急対応の連携が取れていますので、私や他の医院の先生がどこかに旅行に出かける時には、他の先生が対応する相互連携体制となっています。これが在宅医療を地域に継続展開するポイントで、そうした相互体制がないと「自分が出かけている間に何か起こったら」と医師も尻込みしてしまいますので。そのような仕組みやネットワークをつくることが在宅医療には必要なのです。

そのお休みの日の過ごし方は?

畑仕事ですかね。これまで趣味はどれも長続きせず、結局一人でできる畑仕事が一番とわかりました。ゴルフなど人と一緒のスポーツは緊急の呼び出しもあるので難しく、あと山登りや釣りも一度出発してしまうと、連絡がついても戻ってくるのに時間がかかるのでね。そんなことでここ10年はもっぱら家庭菜園に精を出していまして、自宅の隣に50坪の畑があるので、カリフラワー、ブロッコリー、ナス、キュウリ、トマトのほか、スイカやブドウ、イチゴなどの果物も作っています。妻には費用対効果から、スーパーで買った方が安いと言われています(笑)。

今後の展望や抱負をお願いします。

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当クリニックは基本的には外来診療が主で、訪問診療は従という位置づけです。その意味では、まずは健康診断でも風邪でも、当クリニックがどんなところかを体験していただくのがいいと思います。私はいま62歳ですが、75歳までは現役で頑張っていくつもりです。暮らしやすい郷土・所沢のコミュニティーを維持させていくよう今後も努めますし、地域の患者さんも医師にとっても、未来の在宅医療環境がさらに整っていくように地域の人々と協力して頑張っていきたいと考えています。

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