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米田 元胤 院長の独自取材記事

こめだ耳鼻咽喉科

(堺市南区/光明池駅)

最終更新日:2023/03/14

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科 main

泉北高速鉄道線・光明池駅から徒歩で1分、光明池アクトの2階にある「こめだ耳鼻咽喉科」。22年11月に、よりアクセスのいいこの場所に移転した。院長の米田元胤(こめだ・もとたね)先生は自分自身も暮らす光明池や地域住民への愛着から2006年に同院を開業。プライマリケアを重視し、一般耳鼻科診療のほか、アレルギー性鼻炎のレーザー治療や舌下免疫療法、補聴器相談など、生活に根差した病気の治療に注力。また、アメリカ研究留学や大学病院などでさまざまな病気と向き合ってきた経験を生かし、重大な病気を見逃さないよう適切な診断と処方に努めている。患者からの信頼も厚い米田先生に、診察の際に気をつけている点から、今後の展望、プライベートまで話を聞いた。

(取材日2019年5月14日)

地域を愛し、貢献できる医師になりたいと開業を決意

この光明池で開業されたきっかけを教えてください。

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科1

以前は大阪の中心部に住んでいました。ある時、こちらに住む親戚の家に遊びに来たのですが、住環境の良さに驚いて、自分の子どものためにも自然豊かな光明池に引っ越すことを決めました。引っ越してから子どもを通した知り合いも増えた頃、「どこの耳鼻科も混んでいて、子連れでは何かと気を使う」という声を聞いたんです。私も小さな子どもが好きでしたので、そうであれば、自分が住む地域に貢献していくのも1つの道かなと思い、開業を決意しました。開業して17年がたち、あの頃小さかった子どもたちが大きくなり、一人で受診しに来てくれている姿を見ると感慨深いものがありますね。

やはり、患者さんは小さなお子さんが多いのですか?

そうですね。現在は半数がお子さんで、ご高齢の方が3割、その他の方が2割といった感じです。なによりもプライマリケアを大切にしていますから、患者さんの訴えから正確な診断をし、適切な治療法を導き出すためにも、コミュニケーションは特に重要視しています。主訴の多くは、難聴、耳鳴り、めまい、耳や喉の痛みや違和感、ものが飲み込みにくいなどの症状です。そういった症状の原因にがんなどの重大な病気が隠されている場合もあるので、その際はしかるべき医療機関へご紹介することも、地域のかかりつけ医としての役目だと思っています。また、この辺りは長く住まわれる人が多いことから、術後の経過観察や、補聴器相談といった年齢に伴うフォローも大切にしています。子どもさんのお薬の服用といったお母さん特有のお悩みも考慮し、一方的な治療や処方をするのではなく、ご家庭の意思を尊重しながら一緒に決めていくようにしています。

設備もさまざまなものをそろえていらっしゃいますね。

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科2

ええ、特にクリニック開設の際から、聴力検査室は広くしようと決めていました。大学病院に勤務していた頃は耳を専門としており、「聞こえ」に関する研究でアメリカ留学や、耳の手術に携わっていました。また現在も、耳鳴りで眠れない人に「音に慣れさせる」というアプローチも行っています。そういった経験からも、補聴器に注力したいと考えています。聴覚の機能により、コミュニケーションがスムーズになったり、高齢者においては認知症の予防にもなるといわれています。当院では補聴器適合検査を行っており、適切に調整されているか判断すると同時に、補聴器にはデメリットや限界があることもお話ししています。ご不明な点は何でもお聞きください。

たくさんの選択肢を準備し、選ぶことは患者に託す

診察の際、特に気をつけていることはありますか?

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科3

耳鼻咽喉科で扱う耳、鼻、喉といった箇所はなかなか自分では状況を見ることができません。当院では、ファイバースコープなどで撮影した画像をモニターに映し出し、患者さん自身と一緒に確認するようにしています。例えば、患者さんの主訴として多いめまいの場合も、CCDカメラのついた眼鏡をかけてもらい、 真っ暗な中での眼球の動きを撮影し、動画に記録し説明します。検査結果や病気の場所などもグラフや図で表すことで、どなたにも理解しやすく説明をするようにしています。めまいは命に関わる病気でないことがほとんどですが、患者さんとしてはたいへん不安に感じる症状です。だからこそ、きちんと説明することで、まずは安心感を持っていただきたいと思っています。

アレルギー性鼻炎のためのレーザー治療や舌下免疫療法にも注力されているそうですね。

はい。花粉症や通年性のアレルギー性鼻炎には、炭酸ガスレーザーによる鼻粘膜焼灼術も行っています。鼻詰まりは、鼻が詰まって苦しいほかに、頭痛や不眠、イライラや倦怠感の原因となり、仕事や勉強、家事や育児に支障を来すなど、その人の生活の質(QOL)が低下します。土曜のみの完全予約制ですが、できる限り患者さんの通院の負担を減らすため、当院ではなるべく1回の処置で終わるように努めています。また、舌下免疫療法はニーズが高まってきている治療の1つです。3年~5年ほどの治療期間が必要となりますが、根本的に体質から変えたい人は多く、小学生など若い年代から受ける治療としても注目されています。

漢方を取り入れた治療も行っているそうですね。

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科4

はい。近年、喉の痛みや咳を訴える人が増えてきました。特に春頃には、乾燥や黄砂、花粉症やインフルエンザなどが複雑に絡み合い、症状が強く現れます。しかし、中には口をのぞいても赤く炎症を起こしていない人もいます。そういった場合には、漢方を処方するようにしています。漢方薬は症状に直接働きかけるというよりも、その人の体質や体調に合わせて働きかけていきます。種類も多く、西洋薬とうまく組み合わせることで、効率の良い治療が望めることがあるのです。患者さんの性格や社会的状況に合わせてさまざまな治療法が提案できるよう、医師はたくさんの引き出しが必要だと考えます。

プライマリケアを重視し、患者目線でフォローする

開業の際にこだわった点を教えてください。

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科5

以前の場所からよりアクセスのいい場所にと2022年の11月にこの場所に移転しました。駅の目の前のビルにあるので、お体の不自由な方でも安心してお越しいただけます。開業当初から顕微鏡やファイバースコープなどの機器や設備にはこだわっています。ほかにも、衛生管理には特に気をつけ、器具なども常にきちんとそろえて管理することで、診察の効率化を図っています。患者さんからの利便性では、初診の方から予約システムをお使いいただけるようにし、待ち時間が発生した時には、外出も可能としています。順番が近づいた時にはお電話を差し上げるなどして、できるだけ患者さんの時間を奪わないように心がけています。

週末などはどのように過ごされていますか?

走ることが好きなので、よく光明池の周りを走っています。光明池を走っていると、カメがいたり、ウグイスなどの鳥のさえずりも聞こえるんですよ。林の中に入ると、風が吹いたり、木漏れ日が気持ち良くて。いつもクリニックの中で仕事しているので、季節を感じることができる瞬間が一番のリラックスになるんです。また、料理を作ることも好きですね。なによりもおいしいものを食べることが好きなので、外食していて気に入った料理があると、インターネットでレシピを検索して買い物に行って、自分で作ることも多いんですよ。最近は妻から「感覚で覚えないと、ずっとレシピが必要になるよ」と言われて、レシピを見るのを卒業しました。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

米田元胤院長 こめだ耳鼻咽喉科6

「この程度でクリニックに行ってもいいのか……」と迷っておられる方が非常にたくさんいらっしゃるように感じます。例えば、熱のない軽い風邪や、耳垢が取れないといったお悩みなど。ですが、些細なことでも気に病まず、まずはクリニックを訪れてみてください。地域のかかりつけ医とは、医療の窓口のこと。クリニックで治療ができない場合は、近隣の専門的な病院をご紹介します。また、耳掃除のやり方や、正しい鼻血の止血方法がわからないなど、生活に根差した医療のお悩みも気軽に聞いてください。クリニックは医療の知識を得る場所でもありますからね。「どこの科にかかればいいかわからない」という声もよく聞きます。めまいや風邪などでも、首から上の症状がつらい時は、耳鼻咽喉科が良いと思います。日常の不安がなくなり、安心・安全に暮らせることが医療従事者としての願いです。いつでもお越しください。

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