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檜山 麻衣子 院長の独自取材記事

つる小児科クリニック

(福岡市中央区/西鉄平尾駅)

最終更新日:2025/05/14

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック main

2006年より西鉄平尾駅ビル3階にて診療を続けていた「つるのぼるクリニック」を、2019年に2代目院長として檜山麻衣子先生が継承。クリニック名を「つる小児科クリニック」へと変更し、新たなスタートを切った。前院長時代は夜尿症や低身長症、腎臓病という専門分野を中心に診療していたが、より身近な存在として子どもたちの役に立ちたい、小児科全般の診療に携わりたいという思いから、風邪や腹痛など一般小児科の診療にも広く対応。専門的な知識と技術を駆使して、一人ひとりの悩みに寄り添いながら、患者とその家族に誠実に向き合う診療を大切にしている。気さくな人柄と明るい笑顔が印象的な檜山院長を頼って、遠方から訪れる患者も多いという。そんな檜山院長に、診療方針や注力する診療などについて話を聞いた。

(取材日2025年4月9日)

子どもの健康を支えたいという思いから小児科の道へ

医師を志したきっかけとご経歴についてお聞かせください。

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック1

当院を開業した父をはじめ、親類に医療関係者が多かったこともあり、医師という仕事は身近な存在でした。ただ、小さい頃からバレエを習っていたので、最初はその道に進むことも憧れていました。しかし、バレエダンサーというのは狭き門です。改めて将来は何になろうかと考えた時に、自然と行き着いたのが医師だったので、医学部をめざすことを決意しました。大学を卒業後は、骨や筋肉に興味があったので、整形外科に進もうと考えていたのですが、子どもの医療に携わりたい気持ちが芽生えて。小児科の中にもさまざまな専門分野がありますが、父と同じ腎臓疾患を専門に学びました。次世代を担う子どもの健やかな成長をサポートすることに、大きなやりがいを感じています。

こちらのクリニックを継承された経緯を教えてください。

当院は、私の父が2006年に「つるのぼるクリニック」として開業しました。父は長年、大学病院で勤務医として働いていて、そこで定年を迎えると思っていたものですから、病院を辞めて独立すると聞き、突然のことに驚きました。開業を決意した理由について多くは語りませんでしたが、自分の患者さんを最後までしっかり診たいという思いがあったようです。しかし、父はすでに高齢で、開業から10年あまりたつと体力的に厳しくなってきたため、私が後を継ぐという選択肢が浮上してきました。2019年に院長職を継承し、現在に至ります。父の代は夜尿症や低身長症、腎臓病といった専門的な診療がメインでしたが、当院ではそれらの治療に加えて、一般小児科診療、予防接種、乳幼児健診など、幅広く対応しています。

どのような患者さんが多いですか。

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック2

夜尿症や腎臓病などを抱えている患者さんがメインです。小学生から中学生が主な患者層ですが、高校生もいらっしゃいます。夜尿症を専門とする医療機関は少ないため、沖縄や鹿児島、山口など、遠方から来られる方も多いですね。夜尿症、小児腎臓病、低身長症についてはとりわけ専門的に診療を行っており、じっくり患者さんのお話を聞けるように予約制にしています。風邪や発熱、腹痛などの一般小児科の外来には、赤ちゃんから中学生まで幅広く来院いただいています。

病気を診るだけでなく、心に寄り添う診療を

先生の診療方針についてお聞かせください。

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック3

お子さんの病気だけを診るのではなく、保護者の方の心に寄り添う診療を大切にしています。クリニックに来院される方は、さまざまな悩みをお持ちです。親御さんがお子さんを連れてこられた時に、なぜ今日来院されたのか、受診までの経緯や背景を考えます。例えば、お子さんが熱を出している場合、発熱が続く原因が知りたい方もいれば、来週の発表会に出られるか心配している方、解熱剤だけが欲しい方など、親御さんの不安や疑問、要望はそれぞれ異なります。お一人お一人の思いをくみ取り、お悩みをできるだけ解決できるよう努めています。来院した時よりも安心してすっきりした状態で帰ってもらえるとうれしいですね。日常生活の中でのお困り事、子育ての不安、発育や発達に関する心配事など、何でも気軽に相談できる場所でありたいです。

先生のご専門である夜尿症について教えてください。

子どもの夜尿症は、排尿機能の成熟の遅れによるものがほとんどです。多くの場合、特別な治療を行わなくても、年齢を重ねるごとに自然に治ることが多いですが、そのスピードはゆっくりで、まれに成人になっても続くこともあります。夜尿症は命に関わる病気ではありませんが、お子さんにとっても親御さんにとっても大きな精神的ストレスをもたらします。また、夜尿症が長引くことでお子さんの自尊心が傷つくことも心配です。積極的に治療を行うことで、自然に治るのを待つよりも早いうちに夜尿症から解放できるようにめざします。治療を通じて自己肯定感の回復につながればいいなと思っています。しかし、夜尿症を専門とする医療機関は少なく、治療法があることもあまり知られていません。当院は、夜尿症に力を入れているクリニックとして、悩んでいる患者さんとご家族の受け皿になれればと思っております。

どのようなタイミングで受診すれば良いのでしょうか。

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック4

夜尿症と診断されるのは5歳からですが、受診のタイミングは小学校1年生くらいが良いでしょう。社会性や自立心が芽生える頃で、治療も進めやすいからです。治療期間には個人差がありますが、改善まで年単位でかかる場合も。小学校高学年にある宿泊行事までに治したいとご相談に来られる方が多いですが、ある程度の時間的猶予がないと間に合わないことがあるので、早めの受診をお勧めします。ただ予定が差し迫っている場合も対策法があるので、一度ご相談ください。また、診察で親御さんが「うちの子はこの年でお漏らしして恥ずかしいんですけど」とおっしゃるのはよくあることですが、それで子どもの自尊心が傷つき、殻にこもってしまったり、親子関係が悪化したりすることも。前向きに治療を受けてもらうためにも親御さんがお子さんに余裕を持って接することが大切です。もちろん、当院ではお子さんからの自発的なご相談も歓迎していますよ。

患者が喜ぶ顔を見るのが何よりの喜び

診療時に大切にしていることを教えてください。

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック5

患者であるお子さんと親御さんの双方の気持ちに配慮しながら診療を行うことを大切にしています。親御さんが先回りしてお子さんが言いたいことを代弁することも多いのですが、それが本人の気持ちと食い違っている場合も少なくありません。特に思春期に差しかかると、保護者に対して心を閉ざしてしまいがちです。親御さんが話を進めていくのを黙って聞いているだけのことも。しかし、治療の中心はあくまでも患者さん自身なので、ご本人の気持ちにしっかり耳を傾けることを心がけています。「本当はどうしたいのか」を聞き出すために、親御さんにはいったん待合室で待ってもらって、お子さんと1対1で話をすることもありますね。ご本人の本音を聞いた上で、親御さんのお気持ちにも耳を傾けながら、治療の進め方を一緒に考えていきます。

先生がやりがいを感じるのはどんな時ですか?

患者さんの笑顔を見たときにやりがいを感じます。心配そうな顔をしていたお子さんがすがすがしい笑顔を見せてくれた時は、お役に立てたかなと思い、うれしさで胸がいっぱいになりますね。そんな姿に頼もしさを感じることも。また当院は、治療が終了したお子さんに卒業証書を渡してお見送りするのですが、これまでの過程を振り返って親御さんが涙ぐむ場面に立ち会えたら、私としても感無量です。お子さんの成長をご家族に喜んでいただくことも、小児科の醍醐味であり、やりがいではないかと思います。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

檜山麻衣子院長 つる小児科クリニック6

夜尿症はお子さんにとってデリケートな問題なので、なかなか周囲に打ち明けられず、どうしたら良いかわからなくて悩んでいるケースが多いです。また、親御さんもよそのお子さんと比べて焦ったり、洗濯物が増えることにイライラしたりすることもあるでしょう。お子さんを叱ってしまうことで、親子関係が悪化することも少なくありません。私たちは、患者さんとご家族の悩みや不安を真摯に受け止め、涙が笑顔に変わるまでサポートしていきます。夜尿症や低身長症、小児腎臓病を専門としていますが、小児科に関する治療全般に広く対応し、ご家族のフォローにも力を入れています。どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

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