小児から高齢者までが対象
マウスピース型装置を用いた矯正
医療法人 小向井歯科クリニック
(生駒郡平群町/竜田川駅)
最終更新日:2024/11/07


- 保険診療
- 自由診療
取り外しが可能なマウスピース型装置を用いた矯正は、ここ数年で一気に広まった。「従来のマルチブラケット矯正は器具が目立つため、見た目を気にして躊躇する患者さんが少なくありませんでした。マウスピース型装置を用いた矯正の普及で、より多くの方が気兼ねなく矯正治療を選択できるようになりましたが」と話すのは、「医療法人 小向井歯科クリニック」の小向井英記院長。近年は以前よりも技術が向上し、より良い成果が期待できるシステムが登場。対象者も小児から高齢者まで幅広い世代に拡大されるなど、進化がめまぐるしい分野なのだという。マウスピース型装置を用いた矯正にはどんなメリットや注意点があるのか、小向井院長に詳しく聞いた。
(取材日2024年10月18日)
目次
マウスピース型装置を用いた矯正を適切に行うには、土台となる歯の健康を維持しておくことが大切
- Qマウスピース型装置を用いた矯正の対象者を教えてください。
-
A
▲透明で目立ちにくいマウスピース型の装置
当院の患者さんで最も多いのは10代後半〜30代の女性ですが、型採りは口腔内スキャナーを用いますので、お子さんでも抵抗なく始めてもらいやすい矯正です。見た目にも目立ちにくく、1日、22時間以上装着していないと効果が望みづらいですが、歯磨きや食事の際は取り外しができますので、親御さんにとっても安心していただける点が多いのも魅力です。また、最近は高齢者でもマウスピース型装置を用いた矯正をされる方が増えています。気になる方は、まずはお気軽にご相談いただければ、と思います。
- Qマウスピース型装置を用いた矯正のメリットとデメリットは?
-
A
▲口腔内スキャナーでスピーディーに型が採れる
メリットは何より、見た目にわかりづらいことでしょう。ブラケット矯正の目立つ器具が嫌で矯正をしてこなかった人にもお勧めできます。それからマウスピース型装置を用いた矯正は比較的痛みが少ないのです。歯を動かすことを図るためある程度の圧迫感を感じることもありますが、断念したいほどの痛みを感じることはほとんどないでしょう。デメリットは、取り外しができるので途中で装着するのをやめてしまう人がいること。装置は基本的に食事の時以外は着け続けないといけませんが、それをさぼってしまうと後戻りしたり違う方向に歯がずれたりする可能性が高まります。すると、一からやり直しです。ですから、やる気と覚悟が必要です。
- Q費用はどれくらいかかりますか?
-
A
▲口の中を読み取るデジタル機器
当院では税込み13万8000円から82万5000円までの金額で行っていますが、使用するマウスピース型装置の枚数によって費用も期間もかなり違います。歯列の状態が悪ければ、その分使用するマウスピース型装置の枚数が多くなり、コストも時間もかかると考えておいてください。基本的に2週間ごとにマウスピース型装置の交換が必要で、目安として簡単な症例では5枚以内、もう少し難しい症例だと6〜20枚、複雑な症例の場合は21枚以上を要します。複雑な症例ですと、期間も1年以上かかることが多いです。
- Q子どものマウスピース型装置についてもう少し教えてください。
-
A
▲明るく清潔な院内
数年前までは子どもの歯で行うことは難しかったのですが、最近は年齢によってはマウスピース型装置を用いることも可能になりました。子どもの歯並びは「混合歯列期」といって、乳歯と永久歯が混在している時期があります。この混合歯列期はしばらく続くので、その間にある程度矯正しておけばきれいな歯並びを望むこともできます。年齢でいうと6〜7歳くらい。装着後は、3ヵ月ごとに、再診断を行い、データを取り、現状に合わせたマウスピース型装置を都度、作っていきます。歯の動きや成長にも合わせていけるのも安心できる点かと思います。まだ子どものマウスピース型装置を用いた矯正を扱う歯科は少ないので、興味のある方はご相談ください。
- Q大人の歯列矯正はいつから始めるのが適切ですか?
-
A
▲広く開放的な診察台が並ぶ
早く始めるに越したことはありませんね。なぜなら、大人は年齢が進むと歯周病を発症する可能性が高くなるからです。歯周病になると歯が溶けて骨の支えも少なくなりますから、その状態で歯を動かすよう図ることはリスクを伴います。めったにありませんが、抜歯せざるを得ない事態も考えられます。そのため、歯周病が中等度以下のうちに矯正を始めることが大切です。将来、歯列矯正をしたいとお考えなら、定期的に歯科へ通って歯周病予防やメンテナンスをする習慣をつけておきましょう。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/13万8000円~82万5000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。