古来 貴寛 院長の独自取材記事
こばやしクリニック
(四街道市/四街道駅)
最終更新日:2026/03/12
四街道駅から車で約5分。大日緑丘交差点そばの商業施設3階にあるのが「こばやしクリニック」だ。前院長からクリニックを継承し、2025年12月から院長として診療を行っているのが古来貴寛(こらい・たかひろ)先生だ。古来院長は、大学病院の消化器外科や小児外科で臨床経験を重ね、さらに開業直前には千葉県内のクリニックで内科や糖尿病内科、皮膚科など幅広く診療を行ってきた。同クリニックではそうした経験を生かして、一般的な内科疾患や生活習慣病の治療・管理、内視鏡検査などを行っている。2026年5~6月頃にはクリニック名を改名し、小児科、皮膚科も診療科目に追加する予定だ。新たなスタートを控えた古来院長にこれまでの経歴やクリニックのこれからについて聞いた。
(取材日2026年2月16日)
小児外科や消化器外科で研鑽を重ねた経験を地域に
最初に医師をめざしたきっかけを教えてください。

高校時代、理系の教師になろうと思っていたのですが、ある日、北海道が医師不足で、地元の釧路も外科の医師が足りなくなっているというニュースを見たのです。それで、もし自分が外科医になれば何か釧路の力になれるのではないかと考えて、進路を変更しました。札幌医科大学を卒業後、市立函館病院で消化器内科や循環器内科、救急科、外科をローテートし、2年目には精神科のほか、消化器外科、心臓血管外科、呼吸器外科、乳腺外科、小児外科などの外科領域を中心に臨床研修しました。
その後、千葉県内で小児外科の診察に携わっていたのですね。
いろいろな科を回る中で、実は小児外科が一番楽しく、やりがいを感じました。患者さんたちはみんなかわいいですし、場合によっては外科としてどうすれば良かったのか、もっと何かできたのではないかと、小さな命を前に考えることもありました。それで、さらに小児外科を極めたいと思い、当時の消化器外科の教授にお願いして、3年間国内留学というかたちで東京女子医科大学八千代医療センターの小児外科に勤務しました。実は妻も同センターの産婦人科に勤めていて、私は小児科、妻は産婦人科で診察していました。その後、札幌医科大学附属病院の消化器外科で、主に大腸がんの診療に携わってきました。
地域で医療を提供しようと思ったのはどんな理由があったのですか?

大学病院では消化器外科が主で、当初やりたかった小児外科の診察に携わる機会がなかったのです。それで、これからは自分が本当に取り組みたい医療を、より患者さんに近い場所で提供したいと考えていた矢先、縁あって医院継承の話をいただいたのです。四街道には特に深い縁はありませんが、妻の実家のある成田に近いということもあり、医院を継承するかたちで開業することにしました。開業前には県内のクリニックで内科や糖尿病内科、小児科など内科診療について研鑽を重ねてきました。
継承開業にあたって新しい設備など入れたのですか?
はい。内視鏡検査機器や心電図検査機器、自動血圧計など先進の機器を入れています。また、自動精算機も導入し、キャッシュレス決済にも対応できるようになっています。今、医療のDX化が話題になっていますが、当院でも少しずつDX化を進めています。この3月からはウェブで時間帯予約と問診を行えるようになっています。ただ、ご高齢の方は、スマホでの予約が煩わしいと感じるかと思いますので、定期的に通っている方は受診時に次の予約を入れるなど工夫しています。さらにオンライン診療にも対応していく予定です。
思いやりを大切に、患者の気持ちを尊重した医療を提供
今、どんな患者さんが多く来られているのですか。また、地域についてはどのような印象ですか?

前院長が長く担当されてこられた生活習慣病の患者さんたちが、院長が変わっても離れることなく来られています。また、胃の内視鏡検査を希望する方も多くいらしています。この地域はご高齢の方が多いと感じます。今、各地で少子高齢化が進んでいますが、この地域はさほど子どもの人数は減ってはいないようで、小さいお子さんのいるファミリー世帯も多いと思います。当院は、1階にスーパーの入る商業施設内ですし、隣棟の駐車場4B出入り口からは通路をわたってそのまま医療フロアに入れます。雨に濡れることもありませんので、受診しやすいと思います。
診療の際、どんなことを大切にしていますか?
継承開業にあたって、新たに「思いやりを大切に、地域のみんなが安心して暮らせる医療を提供する」という理念を掲げました。診療の時には、患者さんの気持ちや考えを第一に尊重しています。例えば、医学的に正しいからこの薬を飲みなさい、というように強制的に治療を進めるのではなく、「医学的にこの治療法が正しいのですがどう思いますか?」というように治療方針について患者さんの意見や気持ちを必ずお聞きしています。毎日薬を飲むのが大変という方だったら、薬ではないほかの方法を考えるなど、その方の普段の生活に負担がかからないような治療方法を提案するようにしています。
大学病院との違いはどのように感じますか?

地域のクリニックは患者さんとじっくり向き合える点がとても良いと感じます。患者さんのご希望や質問も一つ一つ丁寧にお聞きしていますし、患者さんができるだけ答えやすいよう尋ね方も工夫しています。大学病院では外科という科の性質上、手術後の画像や検査数値を重視して、それらのデータが良い方向に向かっていればそれで良しと判断していました。今思うと、患者さんの痛みやつらさなど気持ちの部分に対しては配慮が足りなかったかもしれません。それは反省すべき点で、当院での診療では一人ひとりの患者さんの気持ちを大切にして診療をするようにしています。
名称を変更してさらに地域に愛されるクリニックに
近々クリニック名を変更すると聞きました。

今年の5~6月頃に名前を変える予定で、今、手続きをしています。「みんな」という言葉にこだわっていて、小さなお子さんからご高齢の方まで年齢を問わず、また、症状を問わず、地域の方々みんなを診るクリニック、みんなが気軽に受診できるクリニックでありたいという思いを込めたいと思っています。さらに、当院のスタッフみんなが楽しく、活躍できるクリニック、という意味も込めたいですね。地域の方々、患者さん、スタッフ、みんなに愛されるクリニックにしていきたいと思っています。
診療科目も増えるのですね。
はい。標榜科目に小児科と皮膚科を追加する予定です。小児科では、小児外科の経験を生かして、小児外科疾患の診察、診断にも力を入れていこうと思います。例えば、精巣が陰嚢内に下りてこない停留精巣や、いわゆる出べそと言われる臍ヘルニアなどは高い精度で診断できます。また、子どもの便秘は肛門の位置のずれが原因である場合もあり、一般的な小児科では見過ごされてしまうことも少なくありません。今後、乳幼児健診も行う予定ですので、小児外科領域の疾患も見落とすことなくしっかりと診ていきたいと思います。
ほかに今後、取り組みたいことはありますか?

同じフロアに病児・病後児保育施設を設置したいと考えています。四街道市は病児・病後児保育を行っている施設が少ないんです。そこで、市役所にお願いして、四街道市の保育園や小学校の保護者の方々に病児・病後児保育施設についてのアンケート調査をしてもらったのですが、その結果、ニーズが高いことがわかりました。実際の設置は、2~3年後になると思いますが、病児・病後児保育施設併設のクリニックであれば、保護者の方々もより安心できると思います。
最後に、地域の方々へのメッセージをお願いします。
地域の方々が何か体調の変化が起きたときに気軽に相談できるクリニックでありたいと考えています。患者さん一人ひとりに寄り添った診療を心がけていますので、些細な症状でも遠慮せずにいらしてください。胃の内視鏡検査では3つの方法を用意して、より楽に検査を受けられるよう配慮していますので、胃の症状が気になる方や内視鏡検査が必要と言われた方はぜひご相談ください。今後、クリニックの名称変更に伴って院内改装も少し行う予定ですので、より受診しやすくなると思います。

