治療を始める時期は人それぞれ
親子で臨む子どもの矯正治療
もりかわ矯正歯科
(名古屋市名東区/一社駅)
最終更新日:2022/07/29


- 自由診療
子どもの矯正治療について、いつから始めるべきか、治療期間や費用はどれくらいなのか、また、「クリニックで相談したいけど、無理に治療を勧められるかも」など、さまざまな不安を抱いている人は多いのではないだろうか。矯正治療に注力する「もりかわ矯正歯科」では、親子が納得して治療を受けられるよう、わかりやすい言葉で丁寧にカウンセリングを行っている。院長の森川佳子先生は、「お子さんの歯並びに関して不安があれば、早めにクリニックで相談してほしい」と話す。成長するにつれ治療期間が長引くことに加え、早めに治療を始めれば不要な抜歯を避けられるなど、子どもの矯正治療にはメリットも多いという。今回は、子どもの矯正治療における実際の治療の流れや、治療期間・費用について詳しく教えてもらった。
(取材日2022年6月15日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q子どものうちから矯正をするメリットは何でしょうか?
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A
子どもは骨がやわらかく骨格も成長段階にあるので、顎の骨格を整えることで歯並びもきれいに整いやすくなります。歯が生えるための十分なスペースが確保できるということですね。また、大人になるにつれ骨は硬くなりますから、顎の骨が成長しきった後の矯正は時間もかかります。矯正に伴う痛みも、骨の硬い大人に比べると子どものほうが少ないことが多いです。さらに、矯正装置に慣れやすいこともメリットの一つです。大人になってから矯正を始める場合、それまでの口の中の状況が突然変わりますので、違和感が大きく慣れるまでに時間もかかります。一方で、子どもは割と環境に順応しやすいので、矯正装置にも早く慣れてくれることが多いですね。
- Q矯正治療を始めるタイミングはありますか?
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A
その子によってそれぞれ違うので、一概に「いつ」というのは決められませんが、乳歯がすべて生えそろった時が一つの判断基準になると思います。その段階で、お子さんの歯並びで気になることがあれば、矯正専門の歯科医師に相談してみてください。また、骨格に問題がある子、特に受け口の子はできるだけ早めのほうがいいと思います。先ほどお話ししたように、歯を抜かずに骨格を整えることで歯並びの改善につながることが多いからです。当院では、その子一人ひとりの状態に合わせ、適切な治療のタイミングをお伝えしています。本人と親御さんにきちんと納得していただいた上で、治療を始めることが大切ですからね。
- Q治療期間などはどれくらいかかりますか?
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A
まず、矯正には「一期治療」と「二期治療」があります。一期治療では、永久歯がきれいに生えそろうように骨格を調整する治療を行います。二期治療では、永久歯がすべて生えそろった後に一本一本の歯の位置を整えていく治療を行います。この2つの治療の期間や費用はその子によってまちまちですが、当院では一期治療はだいたい1年~1年半です。二期治療は1年半~3年半くらいですね。二期治療まで終わった後は保定期間に入り、きれいになった歯並びを維持するためのメンテナンスを行います。この期間はおよそ5年くらいですね。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリングを受ける
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歯並びや顎の骨格、舌の位置や呼吸の状態を歯科医師がチェック。そのあと、どのような治療方法があるのか、どのような器具を使用していくかを説明する。子どもと保護者に納得して治療に臨んでもらうため、矯正治療におけるメリット・デメリットは明確に伝えるそう。また保護者の不安を取り除くため、丁寧な説明を心がけているという。
- 2器具装着に向けて歯磨き指導を受ける
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染め出し液を使い、普段きちんと歯が磨けているかをチェックする。矯正器具を装着後は歯が磨きづらくなるため、この段階で正しい磨き方を習得する必要があるからだ。また、小さい子どもはきちんと磨けない場合が多いので、同院では小学校4年生までは保護者の手による「後磨き」を推奨している。そのため、ブラッシングの際は保護者も同席し、磨き方のレクチャーを受ける。
- 3歯科用CTを使った検査・診断を受ける
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歯科用CTを使い、顎の骨格だけでなく、鼻の奥の構造や気道の状態も確認。これは、鼻詰まりが歯並びに影響していることがあるからだそう。また、3次元画像で結果が得られるため、患者自身も現状を理解しやすい。この検査結果をもとに診断し、改めて口の中の状態や癖などを歯科医師がわかりやすい言葉で説明する。その後、グミを使った噛む力のチェックなどを行い、綿密な治療計画を練っていく。
- 4治療開始。口周りの機能向上のための訓練も行う
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診断結果をもとに、一人ひとりに合わせた治療をスタート。同院では、子ども本人にもきちんと治療を理解してもらいながら、子どもだけで治療を受ける。また、正しい舌の位置を意識させる訓練や、口周りの筋力アップのためのトレーニングなどを治療と並行して行う。具体的には、舌を打ちつけて音を鳴らし、舌の裏の筋を伸ばすポッピングと呼ばれる訓練、舌の先を上顎のスポットにつけたまま唾を飲み込む練習などがある。
- 5保定期間では矯正後の歯並びを維持していく
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矯正後は歯並びを維持するための保定期間に入る。装置除去後、翌日に保定装置を装着し、定期観察に入る。装着後は、装置の不具合のチェック、虫歯や歯周病のケアなど、定期的なメンテナンスのために数ヵ月に1回程度通う必要がある。
自由診療費用の目安
自由診療とは子どもの矯正(二期治療):第一期30万~45万円 第二期30万~45万円 処置管理料3000円~6000円