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森川 佳子 院長の独自取材記事

もりかわ矯正歯科

(名古屋市名東区/一社駅)

最終更新日:2023/06/22

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科 main

一社駅から歩いてすぐの複合ビル2階にある「もりかわ矯正歯科」。大きなガラスドアを開けて院内に入ると、爽やかなアロマの香りとともに院長の森川佳子先生が出迎えてくれた。待合室には鮮やかな花の写真が飾られ、ゆったりとスペースがとられた診療室には街路樹の木漏れ日が差し込んでいる。白を基調とした明るく居心地の良い空間が、治療の緊張感を和らげてくれそうだ。同クリニックでは、顎や喉、鼻の奥の構造も診断に生かすため、一般のクリニックではまだ珍しい歯科用CTを導入。呼吸の状態も把握し、カウンセリングに役立てている。「矯正治療の第一歩はカウンセリングにある」という信念のもと、目を輝かせながら症例を丁寧に説明する森川先生に治療にかける思いや、日々の診療の様子を聞いた。

(更新日2020年8月31日)

治療後の患者の笑顔が仕事のモチベーションに

明るい雰囲気のクリニックですね。院内のこだわりはありますか?

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科1

クリニックの内装で一番こだわったのは、入り口のドアです。ガラスのドアにして入りやすい雰囲気をめざしました。ドアを開けるときに、少しでも患者さんが入りやすいといいなと思ったんです。そして、待合室にはアロマをたいています。私自身、歯科医院独特のにおいが苦手なので、抗菌性のある精油や爽やかな気分になれる精油など香りもいろいろ変えながら使ってます。待合室の絵や写真のパネルも季節に応じて変えています。矯正治療は長期にわたるので、患者さんが飽きないような工夫を心がけています。当院は8割近くの患者さんがお子さんなので、漫画や絵本もたくさん用意しています。診療が終わっても漫画を読みたくてずっと待合室にいるお子さんもいますね。

歯科医師をめざしたきっかけからクリニック開業までの経緯をお聞かせください。

最初は教師になりたかったのですが、父の勧めもあって歯科医師をめざしました。私が昔から手芸など手先を使うことが好きだったことも、勧めてくれた理由にあると思います。大学まで出してくれたその両親への恩返しの気持ちもあって、クリニック開業は当初から考えていました。結婚を機に28年前、希望していた矯正歯科クリニックを夫の実家のある豊橋に開院しました。名古屋から2時間かけての通勤でしたが、車の運転が好きだったのでまったく苦になりませんでしたね。その後、子どもが重い病気にかかり、豊橋まで通うことができなくなったため、一度診療から離れたのですが、私自身、矯正治療の仕事が好きだったこともあり、生活が落ち着いた2003年に名古屋で再び開院することができました。豊橋にあるクリニックは現在も夫が診療をしています。豊橋時代の患者さんが自分のお子さんを連れて来てくださり、2世代にわたって治療しています。

矯正の仕事にやりがいを感じているのですね。

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科2

矯正治療の前と後では、患者さんの表情がまったく違います。完治したときの明るい笑顔が見られる矯正治療に大きな魅力を感じています。例えば、うけ口の方だと顎を見せたくない意識が働いて伏し目がちになることが多いのですが、治療後はまっすぐ前を向き、表情も明るくなるんです。小さな変化で表情は変わり、患者さんが喜ぶ。それが私の仕事のモチベーションにつながっています。治療後の子どもの患者さんとの会話も楽しいですよ。たわいもない話に「へぇ、そうなんだ」と感心しながら一緒に楽しむことで、子どもさんとの距離が縮まっている気がします。今は仕事が趣味と思えるくらい毎日が充実していますね。

患者目線の治療のため、自身も矯正を経験

クリニックの特色を教えてください。

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科3

まず1つ目は、CT検査機器を使って喉の大きさや呼吸の状態を診断していることです。この歯科用CTは一般の開業医では全国でもまだ数台しか導入されていないと思いますが、顎や鼻の奥の構造が3次元画像でわかるので、呼吸の状態を診断することができます。鼻詰まりが歯並びに影響することも多く、扁桃肥大、蓄膿症などを見つけるためにも役立ちます。2つ目は、時間に正確なこととスピードです。私自身、昔から歯科医院で予約したのに待たされることに不満を感じていました。そんな思いから、当院ではなるべく待ち時間を減らすことに努めています。

診療をする上で大切にしていることは何ですか?

患者さんとのコミュニケーションはとても大事ですね。カウンセリングの際、症例をもとにした論理的な説明力とコミュニケーション力がないと患者さんにはうまく伝わりません。患者さんに納得した治療を継続してもらうためには、院長である私だけでなく、スタッフにもコミュニケ―ションを大事にしてほしいと伝えています。あとは、「正直にお話しする」ことを大切にしています。矯正治療を行うからには患者さんに喜んでほしいと思っています。なので、矯正治療におけるメリット、デメリットを正直にお話しをしています。それが患者さんのためになりますからね。

説得力も必要だということですが、先生自身、矯正の経験はありますか?

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科4

私自身の歯並びについては前歯が少し重なっていた程度で噛み合わせに問題はなく、矯正治療をするほどではありませんでしたが、歯科大学時代から矯正を体験する必要があると感じていました。今後、患者さんに携わっていく上で、矯正治療というものがどういうものなのかがわからないと、患者さんに話ができないと思っていたので、卒業後に思い切って矯正をしました。矯正器具をはずした後に歯並びが戻ってしまったときの体の不調も経験して、患者さんの気持ちもわかりましたし、最初の診断やカウンセリングの重要性を痛感しました。

日常の癖が歯並びに影響を与えることを知ってほしい

歯を抜く、抜かないという点を重視する患者さんも多いと思いますが、どのように考えますか?

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科5

骨格を変えるだけで歯を抜かなくても矯正できる症例は多いので、小さいお子さんであれば、「なるべく歯を抜かない方向で進めましょうね」と話します。成長過程で骨格を矯正することで、歯並びをきれいに整えることもめざすことができます。昔は、骨格でなく歯並びのことだけを論じていましたが、私は歯並びよりも骨格が大事だと考えています。もちろん、歯並びだけで治せる患者さんもいますが、骨格が歯並びに大きく影響していることを一般的に知られていないので、骨格だけで治った症例をたくさん見ていただいて患者さんや保護者の方に納得してもらえるよう努めています。矯正治療は長い付き合いになるので、いくつかクリニックを回り、いろんなお話を聞かれたほうがいいと思います。患者さんが納得して治療に進むことが大切ですからね。

矯正治療を始める時期はいつ頃がいいのでしょうか。

一番いいのは、お子さん本人や保護者が気づいたときですね。例えば、うけ口の場合、一般歯科では「永久歯が生えてからでもいいですよ」と言われることもあるかもしれませんが、矯正専門の歯科医師からみれば、それでは遅いこともあります。骨格的な矯正が必要な場合は全乳歯が生えた時から始めたほうがいいケースもあります。矯正治療を始めたほうがよいタイミングは人それぞれ異なります。気づいたときになるべく早く相談していただければ、最適な開始の時期も説明できるので、早過ぎる、遅すぎると考えず、相談していただきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

森川佳子院長 もりかわ矯正歯科6

矯正治療をするにあたって、まずは癖を直してほしいですね。口呼吸、舌癖、唇を噛む、片側噛み、頬づえ、猫背、うつ伏せ寝や横向き寝などの寝るときの姿勢、鞄のかけ方などです。これらの癖があると、矯正治療が長引くことや、治療後も後戻りを招きます。日常生活での些細な癖が長期に及ぶと、顎や体をゆがませる原因になり、顎がゆがむとバランスを補うために姿勢がゆがみ、さまざまな全身症状を起こします。たとえ、弱い力であっても繰り返し力が加わることで歯は動いてしまい、歯並びの悪さにつながるんですよ。意外とこういった小さなことにも気をつけるべきだと知ってほしいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

大人の矯正:70万円~、小児矯正:30万円~(金額については要相談)

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