池野 慎一 院長の独自取材記事
池野歯科医院
(堺市中区/深井駅)
最終更新日:2025/10/06
一般歯科から審美歯科、インプラントまで幅広いニーズに応える「池野歯科医院」は、泉北線・深井駅前ロータリーのビル2階にある。池野慎一院長は、夜8時までの診療や訪問歯科診療にも注力するなど、地域のニーズに合わせた診療を行う。訪れる患者の世代が幅広いため、キッズスペースを改装。待ち時間を楽しく過ごせるよう工夫を重ねている。30代で開業し、ベテランとなった今、「患者さんとフランクに話せるようになった」と実感するという。地域の歯科医療を支える存在となった池野院長に、診療方針や患者への思いなど詳しく聞いた。
(取材日2025年9月8日)
地域のニーズに幅広く応えられる診療を実践
平日は夜8時まで診察されているそうですね。

以前は夜10時まで診療していたのですが、働き方改革が推進される中、スタッフの労働条件のこともあり難しくなりました。仕事で忙しい方々のためにも、せめて夜8時までは何としても診療したい、そこは譲れないと考えています。夜に来院される患者さんは、結構多いです。会社員の方はもちろん、地元のお店の経営者やそこで働く方々のためにもお役に立ちたいです。勤務医時代、仕事が多忙で、痛みに我慢できなくなってから来院し、その頃には重症になっていたという方を診てきました。治療を受けても完了前に通えなくなってしまう。そうならないためにも、開業したら夜10時まで診療しようと考えていました。
診療体制や、患者さんに多い世代、主訴などについて教えてください。
歯科医師は私の他、勤めて7年になる女性歯科医師、私の先輩である訪問歯科診療と矯正担当の先生と、3人体制です。お子さんからご高齢の方まで幅広く来院されますが、遅い時間帯は仕事を終えた男性の方が多いです。患者さんのニーズにお応えするべく、火曜17時からと土曜日の午前中は検診と矯正治療の対応ができるように準備しております。幅広いニーズに対応していますが、最近は審美面に配慮した治療を希望する方が増えており、設備も充実させています。審美面の悩みはこちらから掘り下げて聞いて差し上げることが必要なので、お話ししやすいよう気を配っています。
子どもの患者さんにも気を配られているとお聞きしました。

お子さんの治療では、押さえつけない・無理をさせない治療は原則。スタッフも徹底しています。自分の子どもにしてもいいようなことしかしない、という思いで診療しています。待ち時間も楽しく過ごせるよう、最近、待合室のキッズスペースをリニューアル。大型モニターを設置し、お子さま用コンテンツで遊べるようにしました。また、歯磨きの仕方などケアの重要性を日頃からお伝えしているので、来院した子が成長した後もきれいな歯をしていると、アドバイスしてきたことが実を結んできているのだとうれしくなります。自治体の3歳児健診の時にも感じたのですが、近頃はお子さんの診察に付き添うお父さんが増えてきましたね。
検診や予防で通院される患者さんも多いそうですね。
患者さんの予防に対する意識は高くなっており、治療後のメンテナンスにも多くの方がきちんと通ってくださっています。検診用に、歯科衛生士担当の専用チェアが1台あるのですが、毎日予約がいっぱいです。通常は3ヵ月に1回、インプラントがある場合は2ヵ月に1回のペースで検診を行います。当院は歯周病治療にも力を入れているため、痛みや歯茎の切開を経験した方などは、良い状態を保ちたいとモチベーションが高まっていると思います。歯科衛生士は患者さんの状態に合わせて、歯間ブラシのサイズまで含め、細かくケアの仕方をアドバイスしています。研磨剤を使った歯面清掃も行っており、歯と歯の間まできれいにしたいからと、清掃を希望される患者さんも多くなっています。
患者の理解を得てから治療を始めることを重視
訪問歯科診療にも注力されていますね。

勤務医時代、高齢者施設の訪問歯科診療を任されたことがあり多くの経験を積みました。歯科医師をめざしたのも親戚が寝たきりになり訪問歯科診療の必要性を感じたのがきっかけなので、思い入れは強いです。当院は、5つの高齢者施設の訪問歯科診療を長く担当していますが、最近は当院に長年いらしていた患者さんからの「高齢になり通えなくなったので」という依頼が多くなりました。訪問歯科診療は、当初はすべて私が担当していましたが、通常診療もあって時間的に難しくなり、今は大先輩である先生にお任せしています。できれば当院で行ってきた診療を行って差し上げたいのですが、ご高齢であり、治療への理解度も下がってくるので、どうしても対症療法的になってしまいます。医療機器を含め制約がある中、訪問歯科診療担当の先生が抜歯や入れ歯の調整までしっかり治療を行うので、患者さんにもケアマネジャーさんにも喜んでいただけたらと思います。
得意な治療や、注力している治療はありますか?
私はもともとは口腔外科が専門でしたが、当院では幅広いニーズに対応しており得意な治療というのは掲げていません。新しい技術も取り入れるため勉強会などにも積極的に参加して、研鑽を積んでいます。患者さんのお悩みにお応えできるよう、今後も努めていきます。
診療方針についてもお聞かせください。

最初にパノラマエックス線写真を撮り、口内の状態と治療の順序・期間を写真を見ながら詳しく説明します。納得してもらった後で、歯科医師と歯科衛生士、歯科助手が連携し、流れるように治療を行うよう努めています。モットーとしているのは、理解を得るまで触らないこと、また、その場だけの治療をしないこと。治療のビジョンを最初に伝え、メンテナンスまでしっかりつなげる診療です。それを貫いてきたからこそ、開業時からの患者さんが20年たっても安心してもらえている。信頼の証かなと、自信にもなりますね。
患者さんと接する時、大切にされていることは何ですか?
患者さんが安心できるよう、目を見てしっかり話すことは常に心がけていますね。それでも以前はどこかせわしない感じの時もあったと思いますが、新型コロナウイルスの流行を経て、一人ひとりの患者さんに十分な時間を取り、しっかり向き合い、お話ができているかを、より意識するようになりました。開業当初は30代とまだ若く、気負いもありましたし患者さんには敬語で接していました。あれから20年たち、53歳の今はゆとりを持ち患者さんとフランクに話せるようになってきたと感じます。
親戚の闘病から訪問歯科の必要性を感じ歯科医師の道へ
先生が歯科医師を志した理由を改めて教えていただけますか?

親戚が寝たきりになり、総入れ歯で生活する様子を見て、歯科の訪問診療の必要性を感じたのがきっかけです。歯科の訪問診療はほとんどない時代でした。近くに特別養護老人ホームもなく在宅介護だったので、口内の状態も悪いまま。咀嚼できないと食べられないので便秘が続き、薬に頼らざるを得ない。弱っていく姿を目の当たりにし、歯科医師になってそういう人の役に立ちたいと思ったのです。大学入試の論文の出題が「未来の歯科医師像」だったのですが、訪問歯科のことを書いたのは私だけで印象に残ったと聞きました。
開業までの経緯を教えていただけますか?
大阪歯科大学卒業後、市内の歯科医院に5年勤務し、インプラントや審美歯科から経営面まで学びました。院長は見て覚えろというタイプで、ある時、高齢者施設の訪問歯科診療を任されることに。設備が不十分でも必要な処置を行うことが必須で、施設のドクターに協力してもらい日々努力しました。勉強会に行かせてもらったり経験を積む中で、院長担当の患者さんにも認めてもらえるようになり独立を決意しました。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

家族単位で来院される患者さんも多く、次の世代まで来てくださったらうれしいです。私の長男は受験生で医療方面をめざしているようですが、歯科医師になるかはわかりません。いずれは当院を、私の志を継いでくれる人に法人として残るよう託せたら良いですね。でもそれは先の話。今はまだまだ頑張って、より良い治療を追求していきたいです。気になることがあれば気軽にご来院ください。一緒にお話しして、解決のお手伝いができたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはジルコニア/13万2000円~、インプラント/44万円~

