永山 幹夫 院長の独自取材記事
永山眼科クリニック
(笠岡市/笠岡駅)
最終更新日:2025/09/12

患者ファーストの姿勢を貫き、20年以上にわたり地域住民の目の健康をサポートしてきた「永山眼科クリニック」。JR山陽本線の笠岡駅から徒歩約10分、車でも通いやすい国道沿いに立地する。同院を2004年に開業した院長の永山幹夫先生は、大学病院眼科に長く勤務し研鑽を積んできたべテランドクター。緑内障治療が専門だが白内障の治療も得意とし、近年は近視抑制治療にも注力している。日進月歩で進化する眼科の先端医療技術を習得し、患者の症状を改善するためさまざまな研究会にも積極的に参加している永山院長に、同院の理念や、患者と接する上で大切にしていることなどを聞いた。
(取材日2025年7月30日)
患者の悩みを解決し、幸せになってもらうことを第一に
先生のご経歴と開業を決意されたきっかけを教えてください。

岡山大学医学部を卒業してから岡山大学病院の眼科に入局し、3年ほど勤務しました。その後、高知県立中央病院、香川県立中央病院で研修を行い、岡山大学病院に戻り10年ほど在籍。大学では緑内障を専門に診察をしていました。そして今の助教にあたる助手、さらに講師を務めた後、2004年に当院を開業しました。開業をしようと考えたのは、とにかく患者さんをもっと診察したいという気持ちが強かったからです。大学病院にいると研究の他、会議に出席したり、医局の運営をしたり、新人医師を教育したりと診察以外にやることがとても多かったんです。しかし開業後、実は大学病院で診療はもちろんですが診療以外に携わった業務もすべて役に立っていることを実感しました。
この地域に開業された理由をお聞かせください。
私の生まれ故郷というのが一番大きな理由です。地元の小学校と中学校に通い、高校は広島大学附属福山高等学校に進学しましたが、大学に入学するまではここ笠岡市に住んでいました。そんな地元の方の目の健康をサポートしたいという思いと、「この辺りは眼科が不足しているので開業してほしい」というリクエストをいただいたことも、この地に決めた理由です。国道沿いで駅からアクセスしやすく、笠岡諸島から船で来られる方のために港からも近いこの場所を選びました。建物は患者さんが緊張しないよう、やわらかいイメージと清潔感を意識しています。内装は高齢の方や見えにくい方のためにバリアフリー設計を採用。車いすのまま検査、診察を受けることができる眼科専用車いすを2台用意しています。また、スタッフは見えにくい患者さんを誘導するトレーニングを受けていますので、足元がご不安な方も安心してご来院いただけると思います。
貴院の理念を教えてください。

第一の理念は、「患者さんのお困りの症状を改善し、より幸せな生活を送れるよう最善を尽くすこと」ですね。常に患者さんファーストを貫きたいと思っています。それから眼科の技術は日進月歩でどんどん進化していきますから、それを「常にキャッチアップして治療に生かすこと」。そして、「進歩のために改善する努力を継続していくこと」ですね。さらに、「スタッフが働きやすい職場環境にする」というのも理念に掲げています。クリニックの医療はチーム医療なんです。受付、検査、看護師、そして医師、すべてのメンバーが力を合わせて初めて患者さんに満足していただける医療を提供できます。そのためにも、スタッフが長くやる気を持って仕事を続けられ、なおかつ働く幸せを感じることのできる、そんな職場環境づくりをしたいと考えています。現在はやる気のあるスタッフが定着してくれていて、そのおかげで良い医療を提供できていると思います。
患者の話をよく聞いて、しっかりと説明をする
どのような年齢層の患者さんが来院されていますか?

65歳以上のご高齢の方が多いですね。私の専門が緑内障というのもあると思います。緑内障患者さんは年齢が高い方が多いので。その一方、近視のお子さんが来院されることもあり、二極化している感じです。見えにくいという自覚症状で受診される方、あとは健康診断で再検査が必要と判定されて受診される方もいらっしゃいます。2004年に開業した当初は大学病院時代に診ていた患者さんが岡山市や倉敷市から来られることも多かったですが、近年は近隣にお住まいの地元の患者さんが増えました。「地元に住む方の目の健康をサポートする」という開業時の目標はある程度達成できているのではと思っています。
緑内障の他に力を入れている治療はありますか?
白内障の日帰り手術に数多く対応しています。また近年、加齢黄斑変性症や静脈閉塞症に対する治療が目覚ましく発展し、それに伴って、当院でも硝子体注射の件数が増えています。それと最近、近視の進行を抑えるための治療が大きく進化しています。オルソケラトロジーという特殊なコンタクトレンズを用いて視力補正を図る方法や、最近では近視抑制に有用な低濃度アトロピン点眼薬も登場しました。当院はこのどちらも導入し、積極的に治療を行っています。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

患者さんとしっかりとコミュニケーションを取ることですね。患者さんのおっしゃることをよく聞いて、それをもとにこちらの説明をしっかりするよう心がけています。ご高齢の患者さんの中には難聴の方も数多くいらっしゃるのですが、大きな声で怒鳴るように話すと怒られていると誤解されることがあるんです。それを防ぐために診察医の声をマイクで集音し、難聴の方に聞き取りやすいように調整された音声を小型スピーカーから出力する対話支援機器を取り入れています。スタッフがスピーカーを患者さんの耳元に持っていくことで、冗談を言い合えるくらいの十分な意思疎通ができます。そういった機器も使いながら、患者さんが今何に一番困っているかをお聞きし、それをどうように解決するか考えてご納得いただけるまで丁寧に説明しています。
適切な検査結果をもとに診断し、最適の治療をめざす
診療を行う上でこだわっていることなどあればお聞かせください。

大学病院の頃から、適切な診断に基づいた治療を提供することにこだわっています。現在、当院では先進の検査機器を導入し、5人の視能訓練士がそれらの機器を使って精度の高い検査に努めています。そして、検査結果をもとに私が病態を分析し、その患者さんに適した治療方法を決定します。また、眼科は診断も治療も革新的な発見が続いているため、研究会に積極的に参加し新しい情報の習得に励んでいます。私の得意分野以外の疾患については、各分野の先生に定期的に来ていただき、専門的な治療を提供。同時に私も教えてもらって知識をブラッシュアップしています。さまざまな専門分野の先生や医療機関と連携を取るのも開業医の大切な役割の一つですから。当院で対応できるものは当院で対応し、それ以外については最適な医療機関をご紹介しています。
そもそも先生が眼科医を志した理由をお聞かせください。
小学生の頃、細菌や寄生虫、体の構造、などに興味があって顕微鏡で調べることが大好きでした。とにかく「生命」に興味があったんです。だからおのずと医学の勉強をしたいなと思うようになりました。どちらかといえば私は、ウイルスや解剖に興味があったのですが、実際に医学生になって患者さんとふれあう機会ができると、患者さんが自分の行った治療に喜んでくださることに感動し、臨床医になりたいと思うようになりました。眼科を選んだのは、ちょうど医師になった頃にレーザーやコンピューターが進歩しているタイミングだったのが大きいですね。今後眼科学にはいろいろな進化が起こるだろうと思ったのです。一人でコツコツと取り組めるところも性格的に合っていました。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

開業してから20年以上、地域にお住いの方々の目の健康を守ってきましたが、今後も多くの方に信頼していただけるよう、診療を長く続けていきたいです。そしてクリニックのメンバーみんながチームとしてレベルを上げていき、地域の方に貢献できる度合いを高めていけたらと。私はとことん相談に乗りたいほうなので、目のことで悩んでいる方はぜひ気軽に相談にお越しいただきたいですね。専門の視能訓練士がしっかりと検査をして、それをもとに十分に分析しますので、自分の目が心配で、現在どのような状況か知りたい、良くなりたいという方は、ぜひいらしてください。お待ちしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー/165000円(初年度総額)、近視抑制点眼薬/4380円 詳細は医院までお問い合わせください。