安藤 正彦 院長の独自取材記事
あんどう歯科
(高松市/水田駅)
最終更新日:2021/12/07

琴電長尾線水田駅から徒歩5分の場所に位置する「あんどう歯科」。半円形の外観が特徴的で、院内は自然光が入り優しい印象だ。院長の安藤正彦先生は口腔外科や補綴、歯周病治療などの分野で幅広い経験を積み、2000年に同院を開業。開業してから20年以上、地域のかかりつけ医として貢献している。安藤院長は「心と体のバリアフリー」をモットーに子どもから高齢者まで幅広い年齢層の診療にあたる、穏やかな表情と安定感のある話しぶりが魅力的な歯科医師。今回はそんな安藤院長に歯科医師をめざしたきっかけやモットーなどさまざまな話を聞いた。
(取材日2021年7月1日)
この町と成長したい。かかりつけ医として地域に貢献
クリニックの外観がとても特徴的ですね。

扇形の土地に合わせて設計したのもありますが、丸みのあるデザインで優しい雰囲気をつくることも意識しました。入り口は広く間口を設け、入りやすい雰囲気づくりをしています。開業当初は夜になるとこの近辺が暗くなってしまうので、防犯も兼ねてライトアップし周囲を明るく照らすようにしました。院内は圧迫感を感じないよう天井を高くし、自然光が入るように窓を設計しています。他にも、内装や機材の配置などこだわりがあります。ライトアップされていて入りやすい雰囲気なのか、カップルがイタリアンレストランと勘違いして入ってきたこともありました。それくらい入りやすい雰囲気ということですかね。
この土地を選んだ理由と、どのような患者さんが来院するのか教えてください。
この土地を選んだのは、今後発展していくと予想していたからです。以前この辺りは田んぼでしたが、レインボーロードや南北の町が大きく開発されていることから、今後は町の流れが変わってくると予想していました。自分もこの町とともに成長していきたいという思いでこの土地に開業することにしたのです。また、最近は患者さんの歯科に対するイメージが変わってきていると感じます。以前は歯が痛くなってからクリニックに行くというイメージがありましたが、時代の流れやマスメディアの啓発活動の影響もあり、予防が大事というイメージに変化してきている印象があります。
先生の経歴や歯科医師を志したきっかけを教えてください。

香川県高松市出身で、高校からは県外に進学し、1996年に明海大学歯学部を卒業しました。卒業後は大学病院で研修医として勤務し、東京都内の病院での勤務経験を経て当院を開業しました。大学入学時には開業することを決めていたので、開業を念頭に置き経験を積みました。研修医時代は口腔外科に籍を置き、手術など一般開業医ではなかなかできない経験を積み、その後は補綴治療や歯周病治療などに従事しました。歯科医師を志したのは、祖母が歯の問題で苦労しているのを見て、自分で治してあげたいと思ったのがきっかけです。
バリアフリーをモットーに患者個人に合った治療を提供
モットーである「心と体のバリアフリー」について詳しく聞かせてください。

私たちが患者さんのことをよく知り、同時に患者さんにも口の中の状況を知ってもらうことでお互いの垣根を取り、歯科に対する嫌なイメージを払拭したい思いから心のバリアフリーを掲げています。口の疾患は慢性疾患であることが多く、歯周病が進行していても腫れや痛みなどの実感がなければ、歯周病ではないと認識している患者さんもいます。私たちは問診票をもとに生活習慣や全身状況を把握した上で治療にあたり、問診票やカウンセリングなどで口の中を知ってもらうようにしています。また、話だけだと記憶に残らなかったり緊張で頭に入らなかったりすることがあるので、その方に合わせたお口の状況を表した冊子もお渡ししています。体のバリアフリーでは、スロープを設置するなど院内をバリアフリー化することで車いすでも来院できるようにしています。電動車いすは幅が広く通常のスロープでは対応できませんので、対応するものを家具屋に作ってもらいました。
そのほか、診療時に大切にしていることはありますか?
歯科医師や歯科技工士、歯科衛生士が協力し合い、チームで治療にあたるようにしています。私ではありませんが、別の歯科医師には訪問診療をお願いしています。なぜ訪問診療をしているのかというと、開業後20年もたつと今まで通えていた方が通えなくなることもありますし、高齢化が進むことで自宅での治療が必要になるケースが多くなると予想しているからです。また、診療の際はCAD/CAMシステム、マイクロスコープ、CTなどを駆使して診断や治療に役立てているのですが、かぶせ物を作ることができても、しっかり機能しなければ意味がありません。患者さんに快適に使ってもらうため、歯科技工士にも治療に参加してもらっています。
設備投資に関して、先生がこだわっていることを教えてください。

患者さんにとって有益かを考えて機材を選ぶようにしています。例えば、安価なCTは被ばく量が多いことがあり、患者さんにとって不利益になると考えられます。また、マイクロスコープであれば、質の良いレンズのほうが口腔内を観察しやすく治療の精度が上がるので、患者さんにとって有益になりますね。このように、質にこだわって機材を選択することは患者さんにとっても有益になると考え、値段よりも有益性を考慮して設備投資をしています。また、かぶせ物を作るときに以前は粘土で型採りをしていましたが、今ではCAD/CAMシステムであれば口腔内をスキャンしてかぶせ物を作ることができます。かぶせ物の種類によっては使用できないこともありますが、楽に補綴治療ができるようになったと考えています。
包括的な診療ができるかかりつけ医として幅広く活動
現在のコロナ禍で特に気をつけていることはありますか?

減菌についてはヨーロッパ規格の「クラスB」の条件を満たした減菌器を導入したり、飛沫防止のための各ユニットの間のパーティションを設置したり、口腔外バキュームなどは従来から導入していました。コロナ禍では十数台の加湿空気清浄機の導入、オゾン発生器、空間除菌、院内を光触媒でコーティング、二酸化炭素濃度による室内換気のモニタリング、電解水による処置前の含嗽、従業員の定期的な抗原検査など新たに導入し、早期に新型コロナウイルス感染症対策に取り組みました。
子ども向けの「ハートフルクラブ」にも取り組んでおられるとか。どのようなものなのでしょうか?
「ハートフルクラブ」は「フッ素を塗って虫歯の予防をしましょう」というコンセプトで始めたもので、もう10年以上たちますね。患者さんにフッ素塗布を行い、継続的に診療することで、予防意識を持ってもらうことが目的です。写真は1年に1回撮るようにしています。お子さんとしても、自分の写真が飾られると親近感が生まれたり、虫歯がない子に近づこうとする意欲につながることもあります。
最後に患者さんにお伝えしたいことがあれば、一言お願いします。

患者さんのお口の中は千差万別、お口の中の状態はもちろんのこと残っている歯の本数、虫歯、歯周病の進行度、リスク、全身疾患などそれぞれの状況を把握し治療計画を立案し、真のオーダーメイド治療を実践したいと考えています。症状が重症な方ほど幾度となくカウンセリングさせていただきます。治療が完了してからはオーダーメイド予防へ、患者さんそれぞれのリスクに応じせっかく治療した歯を長持ちさせるために予防メンテナンスに入ります。最近は歯科への抵抗がなく、健康になるための歯の定期検診にお越しになる方も増えています。日本人の平均寿命は飛躍的に長寿となっています。その延びた寿命をより良い生活にするためには、少しでも歯を多く残すことが大切です。あんどう歯科を受診してみてください、きっと将来の健康寿命を延ばすヒントが見つかるはずです。
自由診療費用の目安
自由診療とはCAD/CAMシステムを活用したセラミック治療/4万円〜