亀井 英志 理事長、天神原 亮 副院長の独自取材記事
長栄歯科クリニック
(草加市/新田駅)
最終更新日:2025/09/11
草加市長栄で40年にわたり診療を続けている「長栄歯科クリニック」。地域住民にとってのかかりつけ医である同院には、親子2世代3世代で通う家族も多く、歯科治療に苦手意識を持つ患者も訪れている。「歯科医師と患者さんも、人と人。信頼関係が最も大切です」と語る亀井英志理事長は、人と接することも人を育てることも好きだと語る大らかな歯科医師。亀井理事長とともに同院を支える天神原亮副院長は、理学部から歯科医療の道に転向したという志ある歯科医師だ。包容力があり頼もしい亀井理事長と、優しく丁寧な人柄の天神原副院長に、同院がめざす「歯科・身体総合医療」について、また診療時の心がけについても聞いた。
(取材日2025年8月20日)
時代のニーズに応え、進化し続ける歯科医院
開業して40年、この地で診療されていると伺いました。

【亀井理事長】私がこの場所で一人診療を始めたのが1985年ですから、それから40年がたちましたね。何度か増改築を繰り返し、当初は4台だったチェアが今では12台にもなり、非常勤を含めると15人ほどの歯科医師が集まるクリニックとなりました。親御さんに連れられてそわそわと動き回っていた小さな患者さんが立派に成長され、ご自身のお子さんを連れて来られることもあります。当院には親子2世代3世代と家族ぐるみで通う方も多く、お子さんの成長を来院の度に感じたり、ご家族の話から患者さんの生活やお口について知ることもあります。患者さんが年齢を重ねて人生のステージが変わっていくのに合わせて、当院も環境や診療内容を変化させ、患者さんの人生とともにここまで歩んできました。
患者さんや時代のニーズに合わせて、診療の幅を広げてこられたのですね。
【亀井理事長】年齢が変われば悩みも変わる、例えば働き世代だった患者さんがご高齢になって通院が難しくなることもあります。引き続き患者さんの歯を見守っていけるように、いつからか訪問診療にも対応するようになりました。当院が「歯科・身体総合医療」をめざしているのは、多様な悩みを持つ患者さんに接してきたからです。そして時代が変われば求められる診療スタイルも変わってきます。一時期は来院する多数の患者さんに対応していくことを重視していた時代もありました。ですが今は治療だけでなく、わかりやすい説明や対応が求められる時代です。私はもともと人と接することが好きですし、一人ひとりの希望や考え方にしっかりと向き合うことを大切に診療を行っています。
天神原先生はなぜこちらでの勤務を決めたのですか?

【天神原副院長】地域に密着した歯科医院を求めていたことと、数多くの診療経験を積みたかったからです。私がこちらに入職したのは30年ほど前になりますが、その頃から本当に多くの患者さんがいらしていました。亀井先生をはじめ先輩方に学び、ひたすら必死に診療していたことを思い出します。そこから時代が少しずつ変わり、私たちの意識も「とにかく治したい」から「納得して治療を受けてほしい」に変わってきましたね。亀井先生が実践している一人ひとりにしっかりと向き合うスタイルに私も共感しています。
【亀井理事長】天神原先生は理学部から歯科医療の道に転向されたこともあり、志を持って歯科医師という職業に就いた方。私にとってとても信頼できるパートナーです。
患者さんの悩みに応え「歯科・身体総合医療」をめざす
クリニックの診療方針をお聞かせください。

【亀井理事長】当院がめざすのは「歯科・身体総合医療」です。私はもともと都立病院に勤務し口腔外科を専門としており、インプラント治療にも早くから取り組んできました。それに加えて現在では、虫歯や歯周病、根管治療、噛み合わせ、矯正、訪問歯科に至るまで、歯の悩みに幅広く対応できるだけの設備と体制を整えています。さらにもう一歩視野を広げて、その方の物の考え方や価値観、そして生活の背景まで含めて考えるのが当院の診療の特徴です。
【天神原副院長】歯科医院に苦手意識があったり恐怖心が強い方には、ご相談の上で静脈内鎮静法を使用することも考えます。また症状によってはレーザー機器を用いたり、自律神経の評価や交感神経ブロックなどのアプローチを取り入れるなど、歯だけではなく患者さんの心身の状態に向き合いながら診療を行っています。
なぜそのように広い視野で診療されているのですか?
【亀井理事長】目先の治療ではなく、根本的な原因解決が大切だと考えているからです。患者さんが強く噛みしめていたり、舌や口腔内に炎症や痛みが生じたとき、その原因は物理的なものだとは限りません。中にはストレスによる自律神経の乱れから引き起こされるものもあり、それを考慮せずに炎症だけを抑えることに着目しても、いずれ再発してしまうリスクが残ってしまいます。
【天神原副院長】そのような状態は、患者さんの体が歯科治療を受ける準備ができていないともいえますね。自律神経のバランスや活性化に問題があるのならば、まずはそちらにアプローチしていくのが健康への近道だと思います。私たちが悩みを伺い対応することで「気持ちが楽になった」と笑顔になったり、苦手な歯科治療に前向きになってくださったりすれば、歯科医師としてこんなにうれしいことはありません。
後進の育成にも力を入れているそうですね。

【亀井理事長】当院では、歯科医師の臨床研修や歯科衛生士の臨床実習を積極的に受け入れています。座学だけでなくきちんと現場を経験してほしいという思いもあり、歯科衛生士の教育は基本的に歯科衛生士たちに任せています。目的意識を持ち、歯科衛生士として自らの役割を認識し、誇りを持って働ける医療人に育ってほしいですね。歯科医師は全体で症例検討会を行うなどしてスキルアップに努め、若手がより多くの経験を積める環境づくりを大切にしています。私は人を育てることがとても好きで、これまでに国内外で多数の講演活動も行ってきました。
【天神原副院長】亀井先生を見ていると「人が好き」という思いがひしひしと伝わってきます。教育の場でも総合的な人間力を大切にされていて、技術だけに偏らない姿勢が当院の良さを表しているように感じます。
お互いを尊重し信頼関係の上に成り立つ歯科医療
亀井先生が、診療の際に大切にしていることをお聞かせください。

【亀井理事長】一人ひとりの患者さんとしっかり向き合うということです。心を開いていただけるよう、患者さんが緊張している場合には、場をほぐすような話から入ることもあります。そこから時間をかけて、患者さんの悩みや思いを伺っていきます。歯科治療一つとっても、完璧に治してほしいのか、時間優先なのか、治療に対する不安を取り除きたいのか、お考えはそれぞれですからね。患者さんの希望や考え方を理解し診療することを最も大切にしています。患者さんにも当院を信頼して治療を受けてほしいと思っています。信頼関係ができていなければ、どのような医療も成り立ちません。当院から独立して開業された先生は多数いらっしゃいますが、信頼関係を大切にしている先生は、開業後もやはり患者さんと良い関係を築いているようです。
天神原先生はいかがでしょう?
【天神原副院長】私も亀井先生と同じく、患者さんとの信頼関係を何よりも大切だと考えています。患者さんとコミュニケーションを取りながら治療計画を立てていくのですが、ときには思うような結果にならないことも。そのような場合に「あとは知りません」ではなく、できる限りのフォローを行える歯科医師でありたいです。そうしたことも含めて患者さんの満足度につながる診療を心がけています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

【天神原副院長】草加市や埼玉県内で長く通える歯科医院をお探しでしたら、一度当院にいらしてほしいと思います。各分野に長けた歯科医師が在籍していますし、歯科診療に強い恐怖心を持つ方も安心して治療を受けられるような環境だと思いますよ。
【亀井理事長】歯の痛みや噛み合わせの不調だけではなく、口腔内と身体を総合的に見るのが当院の大きな特徴です。「何件も歯科医院を回ったけれど、歯を削られるだけでなかなか良くならない」などお悩みの方が、セカンドオピニオンを希望されるケースも多いです。多様な悩みに対応できるだけの設備と体制が当院にはそろっています。虫歯や歯周病、根管治療、噛み合わせ、矯正、口腔外科やインプラント治療などはもちろん、通院が困難な方の訪問診療、また原因のはっきりしない口腔内や顎の不調もぜひご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/36万円~、成人矯正/85万円~、小児矯正/35万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/45万~95万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

