浅井 裕幸 理事長の独自取材記事
アピタ浅井歯科クリニック
(宇都宮市/江曽島駅)
最終更新日:2025/02/19

東武宇都宮線の江曽島駅から徒歩10分、大規模な駐車場を備えたショッピングセンターの2階に「アピタ浅井歯科クリニック」はある。歯学部卒業後に頭頸部外科や形成外科、麻酔科の領域についても学んだ経歴を持つ浅井裕幸理事長は、これまでの豊富な経験を生かし、インプラント手術や通常の歯科治療が難しい患者のための静脈内鎮静法にも対応している。浅井理事長の似顔絵をモチーフにしたという「院長ちゃん」は、まさにクリニックのマスコットといえる存在だ。「人とコミュニケーションを取るのが大好き」と語る朗らかな人柄の浅井理事長に、長年にわたる歯科医師としての歩みの中で育まれた熱い思いをじっくりと聞いた。
(取材日2024年12月16日)
心と心のつながりを大切にする歯科診療
まず、浅井先生のご経歴からお伺いします。

私は母校である日本大学松戸歯学部付属病院で研修を積み、頭頸部外科の分野についても深く学びました。頭頸部外科という言葉はあまり聞き慣れないかもしれませんが、首から頭に至るまでさまざまな病気を扱う領域です。母校は歯科大学でありながら耳鼻咽喉科や形成外科など医科の先生方との交流も多かったので、医科の領域にふれることもできました。私はもともと人と同じことが嫌で何か特別なことがしたいタイプなので、ユニークな道を選んだのです。医師と歯科医師の免許を持っていた恩師の計らいで、私は麻酔科と形成外科も学ぶ貴重な機会を得ることができました。私は現在インプラントの手術を数多く手がけていますが、手術を安全に行うためには患者さんの全身管理が不可欠です。そういった意味では、当時の学びが非常に役立っていると感じます。
この町に開院しようと思われたのはなぜですか?
私はいわゆる一般的な家庭に育ったので、両親は苦労して歯学部を卒業させてくれました。その恩返しをしたくて独立しようと思ったのがきっかけです。勤務医をしていた頃に新規開院したクリニックを私一人で任せてもらった経験があり、そのノウハウを当院でも発揮できればと考えました。宇都宮市は私の地元ではないのですが、ここは自分の思い描いていた立地の条件にぴったりだったんです。ショッピングセンターの中に歯科医院があることで患者さんが通いやすいですし、ここに開院して良かったと思っています。ありがたいことに、私の思いに共感してくださった多くの患者さんが通院してくださり、開院当初は4台だった診療用のチェアは16台にまで増え、さらに増設する計画があります。
浅井先生が掲げる理念について教えてください。

当院の理念は「心と心のつながりのある、地域密着型の歯科クリニック」です。お子さんからご高齢の方まで全世代に対応できるよう、託児室を設置して気兼ねなく通院できる環境を整えるなど、設備面にこだわりました。加えて患者さんのニーズを細かく把握し、多様な治療法をご提案できるように努力を重ねてきました。歯科医師がしっかりと治療をすることはもちろんですが、治療後の定期検診にも注力しています。クリニックが一丸となって懸命に歯科医療を提供することで、患者さんが笑顔になってくだされば、スタッフ全員が「また患者さんの笑顔が見られるように頑張ろう」と決意を新たにすることができます。こうした幸福の循環が生まれる構造をつくり上げたいという思いを込めた理念なんですよ。
地域で親しまれる歯科クリニックでありたい
こちらでは歯科恐怖症の方の治療にも対応しているそうですね。

虫歯で歯がボロボロになってしまったり、歯周病で歯がグラグラになってしまったりする方は、長年にわたり歯科に行くきっかけを失ってしまった方だと思います。新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛の影響や、介護で自分の歯の治療まで手が回らなかったなど理由はさまざまですが、中でも多いのは、過去のトラウマが原因で起こる「歯科恐怖症」です。歯の状態が悪化してしまった方が「噛むことができず、食事もままならない」と当院に駆け込んでくるケースがあり、何とかその苦しみを取り除けないかと考えました。歯科恐怖症の症状によって、口の中に指を入れられることさえ怖くて難しい場合もありますから、当院では患者さんがウトウトと眠っている間に治療を行うことができるよう自由診療の範囲内で静脈内鎮静法にも対応しています。
患者さんの「怖い」という気持ちを、どのように和らげていくのでしょうか?
まずは患者さんのお話を丁寧に聞くことですね。かつて歯科医院で厳しい対応を受けた経験が発端で、歯科に恐怖心を持ってしまった人は少なくありません。厳しい言葉を患者さんに投げかけて良くなるならまだしも、それでは患者さんが歯科医院に足を運びにくくなるだけですよね。患者さんが恐怖のあまり心を開いてくれなければ、治療は進みません。ですから、私は患者さんの人柄をよく見て「この方はかしこまった言い方をするよりも、少し砕けた語り口のほうがリラックスできるな」と判断した時はあまり歯科医師らしくない口調でお話しすることもありますよ。最近は「こんな感じの先生なんだ」と事前に知っていただけるようにホームページに私の写真を載せるようになりました。
クリニックのロゴマークは浅井先生の似顔絵なのですね。

はい。私のアイデアで「院長ちゃん」という愛称がついています。イラストは私の親戚の子が20歳ぐらいの頃、わが家に遊びに来た時に描いてくれたものです。患者さんから親しみを込めて笑ってもらえるような、円滑なコミュニケーションの一助になればと考えています。また、プロに依頼して当院のテーマソングも作曲していただきました。県内のテレビ番組にも出演しているボイストレーナーが歌ってくださっているのですが、耳に残りやすくて私も気に入っているんですよ。実は今でも「院長ちゃん」のイラストのバリエーションは増え続けていて、患者さんにも好評です。いずれオリジナルグッズも作りたいなと思っているところです。
一人ひとりの思いに応えるための努力を続ける
スタッフには浅井先生のポリシーをどのように伝えていますか?

当院には歯科医師の他、歯科技工士、歯科衛生士、受付、保育士など、多くのスタッフが勤務しています。スタッフが前向きに明るく働けるように、ストレスフリーな職場をめざしています。互いに協力し合いながら、クリニック全体で団結するため、朝礼や全体ミーティングではタイムリーな話題の他に、いつもスタッフに伝えていることがあります。それは「ここで働くためには、社会人として、それ以前に人として、言ってはいけないことは言わない。言うべきことは言う。やってはいけないことはやらない。これを必ず守ってほしい」という私の思いです。スタッフ同士も仲間に優しく、同じ方向を向いて努力できるからこそ、患者さんに良い歯科医療が提供できると考えています。
診療において、浅井先生が大切にしていることはどんなことでしょうか?
患者さんが肩の荷を下ろしてくださるような、安心できる説明を心がけています。私だけでなくスタッフも、患者さんには「専門用語を使わない説明」を意識しています。具体的には、重症の歯周病の治療を行う時に、骨が溶けてしまった状態を「家を建てようとしても、土台が流されてしまっていれば基礎を作っても壊れやすいですよね」というように、身近なものに例えるようにしています。技術的な面では、歯科のセミナーに参加して他の歯科医師の話を聴くようにするなど、日々進化する新しい治療法に対してアンテナを張り続けることに重点を置いています。セミナーに行くと私よりも若い歯科医師たちが多いですが、患者さんのために良いことを吸収できるのであれば年齢は関係ありません。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院に通院される患者さんは、「おいしく食事がしたい」「歯を美しく見せたい」など、それぞれ願いを持っています。ある時「先生、たくあんが食べられるようになりたいんだ」という患者さんの要望を受けたことがあり、私は全力でその思いをかなえて差し上げたいと思いました。健康な歯を守るためには、歯が悪くならないようにお口の中をしっかり治療し、定期検診で予防をする必要がありますから、なるべく継続して歯科医院に通院していただきたいですね。当院は患者さんが治療の最後まで通いやすい雰囲気づくりを大切にしていますし、家庭でもできる口腔ケア用品を紹介しています。患者さんに心から「ここに来て良かった」と言っていただける歯科をめざしています。歯に関して気になることがありましたら、どんなことでもご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/混合歯列の矯正:49万5000円~、インプラント治療/上部構造ジルコニアセラミック:19万8000円~、上部構造ジルコニアクラウン(臼歯):16万5000円~、セラミッククラウン/1歯:8万8000円~、静脈内鎮静法/11万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。