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祖母井 英 院長の独自取材記事

中目黒レディースクリニック

(目黒区/中目黒駅)

最終更新日:2025/08/29

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック main

東急東横線の中目黒駅から徒歩5分とアクセスの良い「中目黒レディースクリニック」。女性の悩みに寄り添ってきた同院には、幅広い年代の患者が訪れ、母娘連れで通う患者も多い。祖母井英(うばがい・えい)院長が大切にするのは患者との信頼関係だ。女性特有のさまざまな悩みを受け止めながら、病気になる前に心身を良い状態へと導くことに努め、快適な生活をサポートする。同院には長く勤めるスタッフが多く、院内には祖母井院長の人柄を表すかのような、優しく温かい空気が流れる。「穏やかな気持ちで患者さんと向き合いたい」と話す祖母井院長に、これまでの経歴や、婦人科の病気について話を聞いた。

(取材日2025年7月25日)

更年期障害などライフステージごとの悩みに寄り添う

こちらにはどのような方が来院されますか?

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック1

この辺りには長年お住まいの方も多く、患者さんの年齢は幅広いです。開業してから30年以上になりますので、前院長の代からお付き合いのある患者さんも引き続き通ってくださっています。月経困難症やおりもののこと、更年期障害、子宮がんの検診やワクチンなど、お悩みはさまざまです。不妊治療では、スクリーニング検査、タイミング指導、人工授精に対応しています。女性にとって産婦人科は長いお付き合いになる場所。子宮頸がんワクチンを希望される娘さんとそのお母さんが一緒にいらっしゃり、お母さんが更年期の相談を希望されるようなこともよくありますね。中には親子3世代で来院されるご家族もいらっしゃるんですよ。

最近、相談が増えている症状や疾患はありますか?

更年期障害ですね。更年期障害は閉経を挟んだ10年、45~55歳を中心に見られます。症状には個人差があり、ほてり・のぼせ・冷え・頭痛などの体の症状もあれば、不安感や不眠といった精神的な症状が現れる方もいます。生理周期が短くなる、または生理が長く続くようになると、貧血を起こしてしまうこともあります。この年代の方は、家庭でも忙しかったり親御さんの介護があったりと、ご自分のことは後回しになりがちです。ただ、最近は受診に対するハードルが下がりつつあり、親族やお友達同士で情報を共有したり、良いクリニックを紹介し合ったりという方が増えているようです。「年だから」と諦めず、つらいと思ったらちょっと手を止めて、クリニックで話をお聞かせください。

生理痛に関する相談も多いそうですね。

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック2

もともと生理痛で悩む女性の方はいらっしゃいましたが、多くの方は受診することなく放置されていたのではないでしょうか。しかしここ数年、新型コロナウイルス感染症の問題もあり、ご自身の健康に目を向ける方が増えてきました。生理痛に関しても「あって当たり前」と無視せず、相談に来られるのは良い傾向ですね。中学生や高校生になると、「受験や部活動の大会と生理が重なってしまい、本来のパフォーマンスが発揮できない」と悩まれる方も多いです。低用量ピルだけでなく、漢方薬や生活習慣の改善なども症状の軽減に向けての一助となりますので、安心してご相談ください。

女性の最初の相談窓口。もっと気軽に訪れてほしい

少しでも症状があれば、我慢せずに相談して良いのですね。

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック3

これは婦人科におけるすべての症状に共通していることなのですが、生理痛や更年期障害だと思っていたら、実は別の病気だったという例も少なくありません。例えば、生理の際の痛みがとても強いあるいは出血が多い場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などが考えられます。また、更年期になると頭痛や肩凝りなどの症状が出る方も多いのですが、その原因に動脈瘤が隠れていることも。ですから、もしも今悩んでいる症状があるなら、放置せずに相談してほしいと思います。漠然とした症状でも、お話しいただくことで悩みが明確になることもありますし、どこに相談したらいいか迷っている方についても、産婦人科を最初の窓口にして適切な医療機関や治療につなげていきたいですね。

その他、気になる症状や病気はありますか?

更年期の方に知っていただきたいのが、GMSとも呼ばれる閉経関連尿路生殖器症候群です。閉経前後の女性ホルモンの低下によってデリケートゾーンの萎縮や炎症が起こりやすくなって、外陰部の乾燥やかゆみ、性交通、排尿トラブルなどの問題が現れます。デリケートゾーンや排尿のお悩みというのは人には相談しづらいものですが、決して珍しい症状ではないんですよ。GMSの症状に対しては、保湿ジェルを使ったセルフケアやホルモン剤による治療、骨盤底筋を鍛えるトレーニングといったアプローチがあります。お気軽にご相談ください。

院内でできる検査・治療や、他院との連携についても教えてください。

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック4

それぞれの年代で女性特有のお悩みがありますから、幅広く対応できるよう体制を整えています。院内では、血液検査・細胞診・組織診を行い、疑わしい場合はエコーでさらに詳しく検査します。骨密度の測定器も備えており、閉経後の骨密度低下にも注意を払っています。当院が重視しているのは予防医療。こまめにチェックを行い、病気になる前に心身を良い状態へと導くことに努めています。地域の子宮がん検診事業なども実施しております。薬やホルモン剤の他、漢方薬などもご用意していますので、相談しながら治療法を決めていきましょう。また区内の大規模病院とのネットワークを強化し、精密検査や他科での診療が必要と判断した場合は、スムーズにご紹介します。精密検査や手術を終えた後のフォローは引き続き当院で可能です。

診療の際は、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

誰もが受診しやすいクリニックでありたいと思っています。以前、地域の基幹病院で働いていた時には、お産や専門的な治療が終わると患者さんとはそれきりになってしまうことがほとんどでした。そのため、私自身、皆さんと同じ女性として年を重ねながら、長くお付き合いしていけるのがクリニックの良さだと感じているんです。また、当院の看護師は私が院長に就任してからずっと同じメンバーです。受付スタッフも長く勤めており、院内は女性のみでアットホームな雰囲気です。まるで親戚や友達の家を訪ねるように、心配事があれば気軽に相談できるような、温かみあるクリニックをめざしています。

同じ女性として、不安を理解し一緒に進んでいきたい

ところで、先生はなぜ産婦人科の医師をめざしたのですか?

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック5

実は大きな志があったわけではなく、母の家系に産婦人科の医師や医療従事者が多かったため、私も自然と産婦人科の医師をめざすようになったんです。東邦大学を卒業後は聖路加国際病院で研鑽を積んだのですが、医師として初めてお産に携わった時の衝撃は今でも忘れられません。新たな命の誕生に立ち会い、患者さんに「おめでとう」と言える産科はなんて素晴らしいのだろうと感動したものです。経験を重ねてもその気持ちは薄れることなく、毎日が楽しく使命感にあふれていました。その後、ローテーションで婦人科の症状も診るようになり、不妊治療に関心を持ちました。そこで東邦大学に戻り、命が誕生する前の段階について研究を始めました。

院長就任までのご経歴についてもお聞かせください。

東邦大学大学院入学後、国立がん研究センターで動物を使用した細胞内遺伝子導入について研究。その後は愛育病院の産婦人科で臨床の経験を積みました。不妊治療を中心に産婦人科の現場を経験して思ったのは、データだけで可能性を狭めてはいけないということ。患者さんが望む以上、医師が希望と可能性を捨ててはいけないと強く思いましたね。当院は今から30年以上前に、私の叔父が開業したクリニックです。私が愛育病院で勤務していた頃に後継者の話があり、2012年に院長へ就任しました。一人ひとりの悩みに寄り添い、一緒に考えていく。叔父はそのようにして患者さんとの信頼関係を築き上げてきましたし、私もその姿勢を引き継いでいます。

読者へメッセージをお願いします。

祖母井英院長 中目黒レディースクリニック6

叔父は「いつでもそこにいれば良い。そして必要な時には専門的な治療につなげる、それが大切だ」とよく言っていました。何かあった時に「まずはあそこに行けば大丈夫」というかかりつけ医がいるだけで、安心感はだいぶ違うんですよね。地域の方にとって私たちもそうした存在でありたいです。女性の働き方や生き方が多様化する中で、今後はオンライン診療の導入も検討するなど、痛みや悩みを我慢する方を1人でも減らせるよう、柔軟に対応できる体制を整えていきたいと思っています。もしも不安なことや自分の体について知りたいことがあれば、気軽にいらしてくださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

子宮がん検診/4200円程度

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