郷司 和男 院長の独自取材記事
ごうじ泌尿器科クリニック
(豊中市/庄内駅)
最終更新日:2026/03/13
庄内駅西出口より南へ徒歩2分の場所にある「ごうじ泌尿器科クリニック」は、開院以来、日本泌尿器科学会泌尿器科専門医である郷司和男院長を中心に、男性、女性、小児の幅広い泌尿器の悩みに寄り添い、地域医療に貢献している。排尿障害や前立腺疾患、膀胱炎、尿漏れ、夜尿症まで専門的に診療しながら、「断らない」をモットーに患者一人ひとりに寄り添う姿勢を貫く同院では、性感染症や男性不妊、妊娠や更年期に伴う変化にも丁寧に対応。さらに訪問診療にも対応し、高次医療機関との連携体制も整備している。「泌尿器科の受診には不安がつきもの。だからこそ、帰る時には安心して帰ってもらいたいです」と、笑顔で話す郷司院長に話を聞いた。
(取材日2026年3月2日)
泌尿器科疾患を専門とするクリニック
まずは先生のご経歴から聞かせてください。

大学卒業後、先輩に勧められたことがきっかけで、研修医として泌尿器科の診療に携わるようになりました。初めて主治医として受け持ったのは、非常に珍しい膀胱がんの患者さん。ご本人やご家族とともに闘病の時間を過ごす中で、医師としての責任や覚悟を学ばせていただくと同時に、泌尿器科がんに強い関心を持つようになりました。神戸大学医学部附属病院では、泌尿器科助手として、泌尿器科疾患の診断・治療・手術に従事。さらにアメリカのMDアンダーソンがんセンターやメイヨークリニックに留学し、泌尿器科領域の先端医療について学びました。帰国後は兵庫県立がんセンターで泌尿器科医長を務め、多くのがん手術を執刀。また、神戸大学医学部や大阪医科薬科大学でも若手医師や医学生の指導にあたり、次世代の育成にも力を注いできました。
開業を決意したのはなぜですか?
研究や手術への興味は尽きなかったのですが、大学病院で経験を重ねると患者さんとふれあう機会は減っていくんですね。責任ある立場になると会議なども多くなりますし、医療の「現場」にいるという実感が薄れてしまったのです。自分は患者さんの話を聞き、病気について一緒に考えながらする診療が好きだったし、そのために医師になったという思いが大きくなったので、だったら開業しようと考えました。庄内という場所は自分にとってゆかりがある場所というわけではなかったのですが、2002年の開業からはや20年以上、地域の皆さまに助けられながら診療を続けています。
どのような患者さんが来られていますか?

当院は泌尿器科疾患を専門とするクリニックですので、排尿の悩みや性器に関するご相談、性感染症の検査・治療などを目的に来院される方が多いですね。具体的には、頻尿や尿の勢いが弱いといった排尿障害、膀胱炎を繰り返す、血尿が出る、尿漏れが気になるといった症状です。男性では前立腺疾患や勃起に関するご相談、女性では過活動膀胱や更年期以降の排尿トラブル、小児では夜尿症や包茎など、年齢や性別を問わず幅広い患者さんがいらっしゃいます。「泌尿器科は男性が受診するもの」というイメージがあるかもしれませんが、年齢や性別問わずどなたでも相談いただける診療科です。また、「泌尿器科に行くのは勇気がいる」とおっしゃる方も多いですが、実際には日常的なお悩みがほとんど。ちょっとした違和感の段階で受診される方も増えています。
「断らない」をモットーに、信頼関係を構築
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

デリケートな相談をする場所ですから、初めて受診される患者さんの多くは緊張されていることが多いんです。「何をされるんだろう」という不安もそうですし、「こんなことを相談するなんて」と恥ずかしさを抱えて訪れる方もいらっしゃいます。ですから、まずは問診票にきちんと目を通し、配慮が必要な場合にはしっかりと準備してから診察や検査を行っています。例えば、男性患者さんに対する視診が必要な場合には、看護師の立ち会いを最小限にし、できる限りプライバシーに配慮した環境下で行いますし、着衣のままできる腹部エコーを活用するので女性でも気軽に受診できると思います。病気を悪化させないためには「もう行きたくない」という気持ちにさせないことが大切だと思っていますので、患者さんへの配慮はスタッフ皆で心がけています。
小さなお子さんの診療はいかがですか?
できるだけ怖い思いをさせないよう、優しい言葉で説明し、無理のない検査を心がけています。受診がトラウマになってしまうと、お子さん本人がつらいのはもちろん、保護者の方にとっても大きな負担になります。私自身、子どもの頃に「お医者さんに治療してもらった」という記憶があり、それが今の道につながっていると思っていますからね。もちろん、緊急性が高い場合は泣いていても処置をしなければならないこともありますが、そうでない限りは、声をかけながらゆっくり診療を進めます。また、ご両親が安心できることも非常に大切ですので、病状や今後の見通しについても丁寧にお話ししています。夜尿症や包茎などは、成長とともに自然に改善することも少なくありません。必要以上に心配せず、適切なタイミングで見守れるようアドバイスしています。
「断らない」がモットーだそうですね。

そうですね。よほどの無茶でない限り、「断らない」は私のモットーです。例えば、初診の日であっても、当日可能な検査や治療があればできる限りその日のうちに行い、安心して帰宅していただけるよう努めています。受診するということは、それまでにつらい症状や悩んだ日々があるということ。「今日はこのくらいでいいでしょう」というわけにはいきません。同時に、クリニックの診療は患者さんの生活や人生に寄り添うものだとも考えています。症状が同じでも、背景や価値観はお一人お一人違います。だからこそ「患者さんが何を望み、何が本当に必要なのか」を大切にしながら治療方針を一緒に考えていきます。理解したい一心でいろいろ質問するので、「先生、刑事さんみたいだね」と笑われることもありますが(笑)、それも信頼関係の一つだと思っています。
かかりつけ医として、患者にとって適した医療を提供
訪問診療や往診にも対応されているのですね。

泌尿器科の専門的な知識や技術が必要だけれど、来院が難しい患者さんのもとに伺っています。例えば、バルーンカテーテルの交換や管理、前立腺がんに対する内分泌療法などは、ご自宅でも対応が可能です。体力的な問題やご家族の事情で外来受診が困難な方にも、泌尿器科医として継続した医療を提供したいと考えていますし、ここでもやっぱり「断らない」精神を大切にしていますね。長く通院してくださっていた患者さんのもとへ伺うこともあります。もし、「先生に来てもらえて安心した」と言っていただけたら、医師として本当にうれしいですね。時間が限られていますので、遠方の患者さんなどお断りせざるを得ない場合もありますが、その場合も別の医療機関におつなぎします。まずは気軽にご相談いただければと思います。
スタッフさんや他の医療機関との連携についてはいかがですか?
当院のスタッフは長く勤務してくれている人が多く、私の診療に対する考え方をよく理解した上で動いてくれています。新しいスタッフが加わった際も、自然と周囲がサポートする雰囲気ができていて、本当に心強い存在です。突然の検査や処置が必要になった場合にも迅速に対応してくれますし、自慢のスタッフなんですよ。また、入院や高度な治療が必要と判断した場合には、速やかに高次医療機関へご紹介できるよう、日頃から情報共有と連携を大切にしています。当クリニックで検査・治療を完結できることはもちろん重要ですが、無理に抱え込まず、必要に応じて専門機関とつなげることも責任の一つです。常に患者さんにとって最善の道を選べる体制でありたいです。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

今後は院内のリニューアルを予定しており、二診体制に移行する考えです。これまで大切にしてきたバリアフリー環境はそのままに、より快適に、安心して過ごしていただける空間づくりを進めたいと思います。また、待ち時間を少しでも短くするために、新たに予約システムの導入も準備しています。お忙しい毎日の中でも、できるだけスムーズに受診していただける体制を整えていく予定です。さらに、息子が診療に加わることになりました。医師としてはまだ成長途中の部分もありますが、患者さんに丁寧に向き合う姿勢はしっかり持っていると感じています。世代を超えて力を合わせながら、これからも地域のかかりつけ医として、皆さんのお役に立てるクリニックであり続けたいですね。

