全国のドクター13,011人の想いを取材
クリニック・病院 158,052件の情報を掲載(2024年11月30日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 東海市
  4. 聚楽園駅
  5. じんのクリニック
  6. 神野 治 院長

神野 治 院長の独自取材記事

じんのクリニック

(東海市/聚楽園駅)

最終更新日:2024/09/27

神野治院長 じんのクリニック main

県道55号線沿いの広い敷地に立つ「じんのクリニック」。神野治院長はもともと外科が専門で、恩師の「患者さん全体を診る」という教えから、内科、整形外科の経験も積んできた。院内にはリハビリテーションを行うスペースもあり、専門的な検査、治療から、機能回復のための訓練まで一貫してサポートする体制が整っている。内視鏡検査が得意だが、大腸についてはCTによる検査のほうが患者の負担が少ないだろうと考え、CTを導入。現在、内視鏡検査は胃のみ行っている。「高齢や病気で通院できない患者さんのために、訪問診療にも力を入れていきたいですね」と穏やかに話す神野院長。身近な「かかりつけ医」として地元に貢献したいという思いをたっぷり語ってもらった。

(取材日2020年1月15日/情報更新日2024年9月24日)

病気だけでなく患者全体を診る

こちらの外観はれんが張りで、院内は木の風合いが生かされた温かい雰囲気ですね。

神野治院長 じんのクリニック1

ありがとうございます。設計士さんのアイデアなんですよ。開業前にいろいろな設計案を提案してもらいましたが、流線形などおしゃれな建物では、お年寄りが入りにくいのではないかと考えました。ここは私の地元で、農家の方が多いところです。開業当時は周囲にお店もなく、初めから患者さんはお年寄りが中心だろうと思っていましたので、建物のデザインは最もオーソドックスで、落ち着いた雰囲気のある案を選んだ次第です。

先生が医師をめざされたきっかけや、これまでについて教えてください。

きっかけは、小学生の頃、体が弱くてよく学校を休んでいて、入院したこともあるという経験が大きいでしょうか。医師という仕事を身近に感じていたのだと思います。外科を専門としたのは、内科的なことから救急、手術まで何でもできるようになれると思ったから。いずれ地元で開業することを見据えて、外科だけでなく、内科の病気や他のいろいろなことで困っている患者さんをどなたでも診ることができるように、内科と整形外科の勉強も続けていました。妹が整形外科の医師で、開業当初は一緒にやっていたのですが、現在は結婚して市外で働いています。今は、母校である藤田医科大学の6人の先生にお願いし、それぞれ胃腸、大腸、整形外科の外来を非常勤で担当してもらっています。

先生は、専門の枠にとらわれず幅広い診療をされているのですね。

神野治院長 じんのクリニック2

学生時代、私は野球部だったのですが、監督だった先生に、「開業するなら、うちの医局に入れ」と誘われました。その先生は外科が専門で生粋の大学人だったのですが、「病気だけでなく、患者さん全体を診る」という考えをお持ちでした。大学病院で外科というと手術がメインなのですが、その先生は、患者さんの診察から検査、手術のスケジュール管理、執刀、術後のケアまで全部されていたんです。そんな先生の教えを受けましたので、外科が専門といえども、糖尿病など専門分野にとどまらず診断できなければ駄目だと思っています。また、勉強を続けて日本消化器病学会消化器病専門医の資格も得て、内視鏡検査は得意としています。私自身、他の医師に内視鏡検査をしてもらい、その経験を踏まえて患者さんにとってできるだけ負担のない検査を心がけています。ご希望によって鎮静剤を使うこともあります。

検査機器を充実させて結果を迅速にフィードバック

患者はどのような方が来られていますか? また診療時に気をつけておられることは?

神野治院長 じんのクリニック3

糖尿病、高血圧、高脂血症と生活習慣病の方が目立ちます。けがをした、できものができたという方も。地域の方が中心ですが、知多市、大府市など三河地域からもたくさん来られており、開業前に勤務していた刈谷の病院時代の患者さんも何人か来てくださいます。耳が聞こえにくい高齢の方には、プライバシーにも配慮して、あまり大きな声ではなく耳元でお話をするなど気をつけています。お話しする中で、時には愚痴に耳を傾けることもありますね。皆さん不安で来られていますので、お一人お一人のお話をよく聞くなどゆっくり時間をかけたいのですが、待合室がいっぱいのことが多く、ご迷惑をおかけしているなあと心苦しいです。電話でもインターネットでも予約ができますが、さらに周知をしていきたいと思っています。

こちらでは大腸のCT検査ができるそうですね。

はい。私の基本的な考えは患者さんにできるだけ苦痛を与えないことです。CT検査は、内視鏡検査よりも気軽に受けていただけるでしょうし、患者さんのためになる、と判断して導入しました。それ以前は大きな病院へ「CTの検査に行ってください」と紹介していたのですが、当院で検査してすぐに結果をフィードバックできるようになりました。CTを入れたのでスペースの都合上、好きで得意な大腸の内視鏡検査を諦めましたが(笑)、大腸のCT検査ができるクリニックは東海市では少なく、良かったと思っています。CTでは胸部まで撮れるので、大腸の病気のほかに、肺がんや他の病気が見つかって病院へ紹介し、感謝されたこともあります。

他にはどんな機器がありますか?

神野治院長 じんのクリニック4

頸動脈専用の超音波診断装置、血圧脈波や肺機能の検査装置などさまざまな機器があります。ヘモグロビンA1cの値が数分でわかる血液検査の機器は2台そろえ、患者さんの知りたいことがすぐ提供できるようにしています。大きな病院のレベルまではいかなくとも、レベルの高さにこだわってなるべくそろえるようにしているんです。また、当院には膝の痛みを抱える患者さんが多いので、リハビリ室に膝の曲げ伸ばしを自動的に補助する機械も新しく入れました。エックス線機器も、経年比較ができるものにバージョンアップし、来年には胃カメラを新しくします。古いものを直して使うよりも、新しいものを入れたほうが患者さんの利益になると思うんです。何かしら自分の好きなものを買うよりも、患者さんに還元できるものにお金を使うほうがうれしいですね。

「かかりつけ医」として訪問診療にも注力

藤田医科大学の先生が非常勤で外来を担当されているそうですね。

神野治院長 じんのクリニック5

「かかりつけ医」として患者さんの悩みを何でも解決したいという気持ちはありますが、自分ですべて抱え込むのではなく、一線を引いて専門の医師に任せるところは任せるべきと考えています。でも例えば、膝や整形外科疾患の悪い方や、本当に手術が必要なのかどうか、その検査をしに大学病院まで行くのは大変です。ならばMRIの検査は当院で行って資料をそろえ、大学病院の先生にクリニックへ来て診断してもらえばいいではないかということで来てもらいました。そして手術だけは大学病院で、術後はこちらでまた診ましょう、という形にしています。また、近くの大同病院との連携も強いですよ。近隣の病院との連携も大切にしています。

開業して21年目、まさに、頼れる「かかりつけ医」でいらっしゃいますね。

まだまだめざすところには及びません。そもそも小さなことでも何でも応えられる「かかりつけ医」でいたいという考え方になったのは、先にお話しした恩師の言葉のほかに、長野県の病院での経験の影響が大きいと思います。長野の病院は山村にあり、医師の数が少なくて、自分の担当する外科のほかに、お産や泌尿器科、整形外科の手術にも「外科だからできるだろう」と呼ばれて参加していました。休みもほとんどないような忙しさでしたが、今思えば医師として非常に良い経験をさせてもらったと思います。現在、この地域では高齢や病気で通院できない方も増えています。「かかりつけ医」として以前から往診はしていましたが、昨年10月からは水曜日を休診とし、その日に集中して訪問診療を行うことにしました。スタッフは休みにしましたので、働きやすい職場づくりにもなっているかなと思います(笑)。

今後についてお考えをお聞かせください。

神野治院長 じんのクリニック6

高齢の患者さんの中には、「ここに来られなくなったらどうしよう」と不安を口にされる人も少なくありません。それはご家族にとっても不安でストレスになるんです。でも、医療面のサポートがあれば何とか暮らしていけるということであれば行きますよ、という気持ちでいます。訪問診療はこれからさらに必要になってくると思いますので、私ができることで、生まれ育った地元に多少なりとも貢献できれば。これからも恩師の言葉など初心を忘れず、常に患者さん目線で力を尽くしていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

大腸CT検査/3万3000円

Access