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斉藤 一朗 院長の独自取材記事

大通りテラスクリニック 

(札幌市中央区/大通駅)

最終更新日:2024/10/10

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック  main

札幌市営地下鉄南北線・大通駅から徒歩1分に位置する「大通りテラスクリニック」。百貨店や飲食店、オフィスなどが立ち並ぶ、南1条通りに面したオフィスビル内と、アクセス抜群の立地にある。同院は、前身のクリニックを継承するかたちで、2023年7月に新規開業。心療内科・精神科として、患者の「気持ちが沈む」「職場に行けなくなった」といった心身の悩みに対応する。斉藤一朗院長は、じっくりと対話することを大切にし、患者の困り事に寄り添う。取材でも、多忙な中にもかかわらず、優しくゆったりとした語り口調と、穏やかなほほ笑みが印象的。そんな斉藤院長に、同院の診療の特徴や今後の展望などについて話を聞いた。

(取材日2024年6月4日)

近隣で働くビジネスパーソンを中心に遠方からも受診

クリニックの特徴について教えてください。

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック 1

大通駅すぐという立地もあり、仕事に行けなくなってしまって相談される方が多いです。今まで精神面で悩んだことがなく困惑している患者さんが、初めて受診する精神科として選んでくださっていますね。近隣にお勤めの方だけでなく、札幌、釧路、十勝、オホーツク地方、離島からも来院されています。道東では精神科・心療内科の数が減っており、予約が取りにくくなっていて、初診でかかれるクリニックがなかなか見つからず苦労されている患者さんが多いですね。そんな中でも、当院はまだ開業1年目なので、初診の患者さんを受け入れることができるため、多くのお問い合わせをいただいています。

オンライン診療にも対応を?

はい、2回目の再診からオンライン診療をご利用いただけます。初診は、実際にお会いしてじっくりと対話することを大事にしています。オンライン診療であれば、遠方にお住まいで、毎回の来院が難しい方でも、スマートフォンのみで受診可能です。院長である私が診察室からパソコンをつないで診察します。お話を伺うだけでなく、診断書の発行や、必要であればお住まいの近くの薬局へ処方箋をファックスするなど、対応しています。ただ、お薬に関しては、当院は必要最小限の処方とする方針です。診断により必要な時は提案しますが、10年勤めていた病院でも漫然と薬を飲むことには厳しい診療方針だったので。それで患者さんの悩みは解決されるのかどうか、そこに重点を置き慎重に対応しています。

休職中の患者へのフォローに注力されていると伺いました。

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック 2

開業当初は、社会復帰や日常生活の相談などを必要とする患者さんのサポートは、提携しているメンタルヘルスサポート事務所にお願いしていました。当院は、仕事に行けなくなってしまった方からの相談が多いため、患者さんの復職に向けた働きかけを、院内でも実施できないかと考えるようになりまして。2024年から精神保健福祉士と、臨床心理士・公認心理師を新たにスタッフとして迎え入れました。これにより、心理査定も受けられるようになりました。念願だった休職中の患者さんの仕事復帰に向けたリワークも、当院で一貫して対応できるようにしていきたいと思います。

リワークについてもう少し詳しくお聞かせください。

リワークとは、メンタル不調で休職した人が、職場復帰をめざすためのリハビリプログラムです。さまざまなプログラムを実施するのですが、例えば、仕事をするために必要な体力をつける運動系のプログラム、復職後に予定されている業務と近い作業を行うことで、スムーズに復帰できるよう訓練するオフィス系プログラムなどがあります。リワークは、職場復帰がスムーズになるだけでなく、再発防止にもつながります。休職中でおつらい患者さんが、少しずつ変わっていけるように願って、これから注力していきたい活動です。

一人ひとりのペースにじっくり寄り添う診療

医師をめざしたきっかけと精神科を専門にした理由を教えてください。

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック 3

もともと、心理療法に興味を持っていたので、精神科の医師に憧れはありました。医学部へ進学し、一通りすべての科を回って学ぶ中でも、やはり精神科の病気の不思議さに関心を持ち、この道に進むことに。精神科の病気は、目に見えるケガや、血液検査ではっきりする病気とは異なるので難しさもあります。例えば、誰でも親を亡くしたり願いがかなわなかったりして、一時的に落ち込むことはありますよね。そして立ち直ります。そうした正常な反応からくる落ち込みと、病気の落ち込みは一見区別はつかないですが、経験を重ねるうち、よく話を聞けばわかるようになります。うつ病、躁うつ病、統合失調症などの脳の病気だと判断した場合には、お薬をきちんと使って対応したり長く伴走する必要が出てきます。その人の健全で健康な部分を広げ、社会復帰や社会参加、人生の発展を後押ししていく。それも精神科医の大事な役割の一つで、やりがいを感じます。

アルコール依存症の治療経験が豊富と伺いました。

10年勤めた病院がアルコール依存症の専門医療機関でした。依存症になってしまうとどんなに苦しくても飲んでしまうため難しいのです。依存症でなくても、知らず知らずのうちにお酒に頼って精神疾患が長引いてしまうことはよくあります。そのため、当院でも患者さんのお酒との付き合い方は注意を払っています。多くの患者さんと接する中で、アルコールの怖さを実感したので、私自身、お酒は好きだったんですが、普段はノンアルコールになりました。お酒は、自分の好きな人たちとおいしいものを買って、いいことがあった時にだけ飲む、そんな付き合い方にしていますね。依存症やメンタル面の不調は、年齢・性別・社会的地位など関係なく、本当に誰でもなり得ます。

精神科医のやりがいについてお聞きします。

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック 4

最初に相談に来られた時よりも、少しでも元気になった患者さんの姿を見るために診療をしています。患者さんと一口に言っても、短期間で改善が期待できる方もいれば、何十年とかけて改善が期待できる方もいます。長く通院される方だと、外から見てわからなくても内面の変化があり「10年前より生活しやすくなった」「人間関係が広がった」といった話を聞けることもあるんです。開業してからは、当院を選んで来院してくれる患者さんには、ここに来てほっと一息ついてほしいと思っています。私自身のんびりした性格なので、ゆっくりのお付き合いになっても安心して通ってくださいね。

心の悩みを最初に相談できるよりどころに

診療の際に心がけていることは何でしょう。

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック 5

できるだけじっくりと対話することを大切にしています。昨今、メンタルクリニックはとても混んでおりますが、当院では予約制を採用し、患者さんとの時間を確保しています。予約が集中する時間帯もありますが、限られた時間の中でも丁寧な診察を心がけています。初診の方については、おつらい状態ならできるだけその日のうちにお会いしたいと考えています。「急に仕事に行けなくなってしまった」と困っている方がいれば、できるだけ早く診療を受けてほしいと思いますので。初診でかかれる精神科がなかなか見つからないからこそ、まだ開業1年目の当院としては1人でも多くの患者さんのよりどころになりたいです。

ところで、お休みの日などはどのようにリフレッシュされていますか?

患者さんのお話を聞いて疲れることはありません。しかし、今は開業1年目なので何かと忙しくて、時間がある日は睡眠を優先しています。時間ができれば温泉に浸かりたいですね。あとは、音楽鑑賞などでリフレッシュしています。勤務医だった頃にはなかった経営面での仕事がいろいろとあり大変ですが、「今後こんなクリニックにしていきたい」と考えて人員を確保したり、新しい取り組みをスタートしたり、そんな日々に充実感を覚えながら過ごしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

斉藤一朗院長 大通りテラスクリニック 6

当院のコンセプトとして、つらくなった時に少しの勇気で通いやすい、気持ちが軽くなる、そんなクリニックでありたいと思っています。これまで心療内科へ通ったことがない方にとっては、怖かったり敷居が高かったりするイメージがあるかもしれません。悩んでいる方に「気軽にどうぞ」と言うのもおかしいですが、少し頼ってみてほしいんです。患者さんの中には「私なんかが来てよかったんでしょうか」とおっしゃる方もいますが、そういう方にこそ来てほしいです。ここに来て話すことによって、スッキリしたり、何かに気づくきっかけが得られたりするかもしれません。当院は、心の悩みに関して、最初に相談できるかかりつけ医をめざしています。受診を迷っている方もどうぞお問い合わせください。

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