佐々木 亮太郎 院長の独自取材記事
ささきクリニック
(尼崎市/尼崎駅)
最終更新日:2026/02/13
阪神本線・尼崎駅から徒歩約2分の商業施設4階にある「ささきクリニック」温かみのある院内で診療を行うのは、循環器内科医の佐々木亮太郎先生。日本循環器学会循環器専門医、日本内科学会総合内科専門医として、高血圧症をはじめとする循環器疾患から内科全般まで幅広く診療し、地域のかかりつけ医として患者を支えている。開業以来、患者との自然な会話を大切にし、何げないやりとりから病気の兆候をくみ取る姿勢で信頼関係を築いてきた。また、ホームページの「絵ぶろぐ」では、イラストや平易な言葉で高血圧症や動脈硬化などを解説し、受診前から自身の体への理解を深められるよう工夫を行う。「気になることがあったら何でも話してほしい」と語る佐々木院長に、これまでの歩みや高血圧症の診療、かかりつけ医としての思いを聞いた。
(取材日2025年12月18日)
絵ぶろぐで伝える循環器診療と働く人の健康
こちらで開業されるまでの歩みについてお聞かせください。

鳥取大学を卒業後、兵庫医科大学で研修医として経験を積み、大学院で学位を取得しました。その後は、企業健診など働く人の健康サポートに深く携わりました。そうした中で、これまでの経験を生かして医師として新しいことに挑戦したいという思いが徐々に強くなり、開業を決意しました。この場所を選んだのは、兵庫医科大学に所属していた頃、尼崎や西宮、宝塚、伊丹といったエリアの病院で外来や当直に入る機会が多く、親しみがあったからです。駅からのアクセスも良く、商業施設の中という立地は、幅広い年齢層の方に気軽に足を運んでいただけるのではないかと考えました。2004年の開業から20年以上がたちましたが、地域の皆さんに支えられながら診療を続けています。
循環器内科を専門に選ばれた理由を教えていただけますか?
高校時代から電気が好きで、電気部に所属していたんです。今でもはんだごてで部品を作ったりしているほどで、その延長線上に心電図への興味がありました。心電図に携われる領域といえば、やはり循環器だろうと。自分にとってはごく自然な流れで循環器内科の道に進んだのです。循環器内科は夜間の緊急対応も多く、勤務医時代には心臓カテーテル治療など緊急性の高い処置を数多く経験してきました。科の特性上、医師の間でも循環器内科は大変だというイメージを持たれがちかもしれませんが、私にとっては苦ではなくて、むしろ電気の分野と結びついた医療の現場に身を置けることにやりがいを感じていましたね。好きなことが専門性につながり、今の診療にも生かせているというのは、とても幸運なことだと思っています。
どのような患者さんが来院されていますか?

やはり高血圧症の患者さんが多いので、40代以降の中高年の方が中心になります。健康診断で血圧が高いと指摘され、治療を受けるようにと言われて来院される方が大半ですね。開業当初からご縁があった患者さんがそのまま20年以上通い続けてくださっているケースも多く、一緒に年を重ねてきたという感覚があります。働く人のための医療についても専門的に学んでおり、これまで職人さんからビジネスパーソンの皆さんまでさまざまな職種の方々の健康をサポートしてきた経験がありますので、仕事の話なども理解しやすく、患者さんとの会話が自然と弾むことが多いですね。「先生は話がわかる」と言っていただくこともあり、うれしく思います。
患者の話を聴き、一人ひとりに合った治療を組み立てる
高血圧症の治療では、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

降圧剤は種類が非常に豊富なので、患者さんの状態や治療への反応を見ながら細かく使い分けるようにしています。一般の内科の先生と話すと「そんなに使い分けるの?」と驚かれることもありますが、それだけ選択肢があるということは、患者さんに合った薬を見つけやすいということでもあります。当院の隣にある調剤薬局さんが多くの種類の薬剤をそろえてくださっているので、連携しながら柔軟に対応できる体制が整っています。処方した薬で思ったような効果が見込めなければ、「それなら別の薬にしてみましょう」と変更します。安心して続けられる薬を一緒に探しましょうというスタンスですね。
検査や専門病院への紹介についてはいかがでしょうか?
高血圧の患者さんには、初診の際にABI検査という足と腕の血圧を同時に測定する検査を行い、動脈硬化の有無を確認するようにしています。動脈硬化の所見が見られた場合は、頭部のMRIやMRAを受けておきませんかとご提案しますね。当院でできる範囲の検査を行った上で、精密検査が必要だと判断したら、迷わず近隣の専門病院にご紹介します。患者さんの不安解消のためにも、パッと調べたほうがいいですから。幸いこの周辺には設備の整った病院がありますので、必要な時にすぐ連携できる環境が整っています。ためらう理由がないと思えば迅速に動く、それが皆さんの安心にもつながると考えています。
診療で特に大切にされていることを教えてください。

まず患者さんのご都合を伺って、次にいつ来られるかを確認した上で治療計画を組み立てるようにしています。例えば年末に受診した場合、「再診は年明けの何日になります」というように状況に合わせて逆算して考えるわけです。そしてもう一つ大切にしているのは、患者さんから自然に話していただくこと。こちらから質問して詮索すると、かえって話しづらくなってしまいますからね。例えば会話の中で「最近、家の血圧計でエラーが出るんです」という話が出たとしたら、不整脈のサインかもしれないと気づくきっかけになります。話すことがいつもと違うなと感じたら、その日のうちに追加の検査をしましょうとなることも。患者さんの言葉にしっかり耳を傾けることが、診断の手がかりになるのです。
気になることがあったら、何でも話せる場所でありたい
クリニックの雰囲気やスタッフさんについてお聞かせください。

院内はオフホワイトの壁にオレンジの椅子を配置して、温かみのある雰囲気を心がけました。受付カウンターや待合スペースも広めに設計してあるので、ゆったりとお過ごしいただけるのではないでしょうか。スタッフは事務が4人、看護師が常勤で2人という体制です。ありがたいことに皆さん長く勤めてくれていて、安心して任せられる存在になっています。私が大切にしているのは、スタッフが働きやすい環境を整えること。事務スタッフを4人にしているのも、遠慮なく休みを取れる体制にしたかったからです。これからも、長く続けてもらえるような職場でありたいと思っています。
今後の展望について伺えますか?
新しいことに手を伸ばすのではなく、現在の診療をしっかり維持していくことが目標です。制度改定などで環境は変わっていきますから、現状維持というのも実は簡単ではないのですが、地道に足腰を鍛えていくしかないと思っています。足腰と言えば、私自身、昨年腰の病気を経験しまして、それ以来、患者さんとの会話で共感できる部分が一層増えました。「つらいですよね」「なかなか難しいですよね」と同じ目線で話せるようになったと感じます。減塩の指導でも、「なかなかできないと思うので、ご自分で減らせるところまで減らしたら、あとはこちらで対策を立てますから、また来てくださいね」とお伝えするようにしています。これからも完璧を求めるより、できる範囲で続けてもらうことを大事にしていきたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

気になることがあったら、何でも話していただきたいです。病気を見つけるきっかけになることもありますし、関係ないと思っていたことが実は大切な情報だったということも少なくありません。初めて会った人にいきなり相談するのは難しいかもしれませんが、顔を合わせるうちに「実はこんなことも気になっていて……」と話せるようになってくると思います。私自身、あまり堅苦しい人間ではないと思っていますので、構えずに気軽に相談していただければうれしいですね。また、ホームページでは「絵ぶろぐ」というコーナーを設けて、高血圧や動脈硬化などについてイラストを交えて解説しています。受診の前に目を通していただくと、ご自身の状態を理解する助けになるかもしれません。どんなことでも、気になることがあればお越しください。

