佐藤 浩一 院長の独自取材記事
サンライズこどもクリニック
(船橋市/下総中山駅)
最終更新日:2026/05/08
下総中山駅から徒歩約10分。内科や整形外科など、さまざまな診療科のクリニックが入居する医療ビルの1階にある「サンライズこどもクリニック」。院長の佐藤浩一先生は、2004年に同クリニックを開業してから20年以上、地域の子どもたちの健康を守り続けている。一般診療から予防接種、乳幼児健診など子どもの健康に関わる課題に幅広く対応。佐藤院長は、中でも小児内分泌疾患を専門とし、小児のバセドウ病や糖尿病、低身長症などの診断や治療に力を入れてきた。「小児科の患者は子どもだから、子どもの言葉に耳を傾けることが第一です」と語る佐藤院長の信念は、2015年に初めて取材した時と変わらない。常に子どもの幸せを願い続ける佐藤院長に、診療にかける思いや今後の展望について、再び話を聞いた。
(取材日2026年3月31日)
小児内分泌科疾患の専門家として30年以上従事
先生が小児科医を志したきっかけをお聞かせください。

「人のすべてを診られる医師になりたい」という思いがきっかけです。私が卒業した当時から、大学病院の内科学講座は臓器別になっており、「人のすべてを診る」をかなえられるのは小児科だったのです。また、父が小児科医だったということも大きな理由です。今は、人の成長に多少なりとも影響を与えられる、とても意味のある職業だと感じています。内分泌を専門にした理由は、千葉大学小児科に入局した当時、小児科で内分泌を専門とする教授のいるまれな医局であり、症例数も多く、専門性の高い臨床研究ができると思ったからでした。そのときにお世話になった教授は、今でも一番尊敬しています。臨床研究が続けられたのも、今の自分があるのも、その先生に出会えたおかげだと思っています。
クリニックの開業を決意された経緯を教えてください。
千葉県こども病院や船橋中央病院の小児科で10年以上働いていたのですが、そこで志を同じにする2人の小児科を専門とする医師に出会い、2004年に3人で当院を開業しました。当初は土曜の午後や休日も一般病院の小児科の外来のような診療を行うことで、地域医療に貢献したいという思いがありました。その10年後、各医師がそれぞれの地域で専門性や知識を生かした診療を行っていくことになり、私がこのクリニックを1人体制で運営することになりました。それから10年以上、地域に密着した小児科として診療にあたっています。
先生のご専門である小児内分泌疾患について教えてください。

主な小児内分泌疾患としては、成長ホルモンの分泌低下による低身長症や甲状腺ホルモンの先天性の分泌低下によるクレチン症、後天性の分泌亢進によるバセドウ病、その他インスリンの欠乏による1型糖尿病や肥満症などが挙げられます。低身長症は幼稚園や学校の身体測定で発覚することが多く、バセドウ病は甲状腺が腫れたり眼球が出てきたりという症状がありますが、なかなか気づきにくい疾患です。どれも専門的な治療が必要な疾患ですが、診断がきちんとできれば割と治療はシンプルなんです。ただ、内分泌疾患は長い付き合いになる場合が多く、大人になってもずっと付き合いが続くこともあります。定期的に診察していて思うのは、主治医の影響力はとても大きいということ。ですから、常に患者さんの信頼を裏切らないように、しっかりと診療していこうという気持ちを忘れないようにしています。
子ども主体の診療で回復力と自己管理能力を育てる
前回の取材から10年がたちましたが、患者層や主訴に変化はありましたか?

特に変化は感じていませんね。以前と同じく、風邪やインフルエンザなどの一般的な疾患や、予防接種や乳幼児健診などで来院される方がメインです。新規でいらっしゃる方よりも、長く通われている方が多いように感じます。もちろんバセドウ病や糖尿病などの内分泌疾患の患者さんも診ていますが、それほど人口の多い疾患ではないので、当院にいらっしゃる実際の患者さんの数は少ないです。特に糖尿病のように突然意識障害が起きる可能性のある疾患は、夜間でも対応できる大きめの病院を紹介するようにしています。また、私は開業時から「小児科の患者は子ども」という信念で診療しているので、その考えに共感してくださるご家庭が長く通われています。
「小児科の患者は子ども」を信念に、具体的にどのような診療を行っているのですか?
まず、子どもの話を聞くことを第一にしています。問診でも必ず子どもの方を向き、子どもの目を見ながら子どもの声を聞きます。保護者の方が真っ先にお話をしてくださるご家庭も多いですが、申し訳ないけれど私は子どもの言葉を優先させます。子どもも最初はポカンとすることが多いですが、目を合わせているとなんとなく通じ合うところがあるんですよ。そうやって何回も診療を続けていくうちに、子どもがちゃんと自分の体のことを説明できるようになっていくと考えています。小児科は子どもが主体であり、私は子どもと向き合う主治医でありたい。それが変わることはないので、自然と同じ考えのご家庭と長いお付き合いになっています。
佐藤先生は子どもが持つ回復力も大切にされながら、成長を見守っていると伺っています。

人には本来体が持つ回復力がありますから。薬は本当に必要な症状に、必要な分だけ処方しています。保護者の方の中には、我が子を心配するあまり病気に対して少々神経質になりすぎる方もおられます。熱や鼻水など、症状が出始めたらすぐに何とかしようと一生懸命になってしまうのです。でも、風邪などの多少の病気は、特に治療しなくても自己の回復力で治ります。その力は、病気を自力で治すことで養われると考えています。心配でも、しばらくじっと見守ることも大事なのです。そして、その経験がその子が大人になってからのセルフメディケーションを育てるのです。そうしたことを重ねていくことで、だんだんと来院する回数を減らすことにつながります。来院する回数が減ることは、ちょっとした体調不良なら自分で解決する力が備わった証だと思うので、私も喜ばしい思いになります。
親が子どもの回復力を信じて待つことも大事なのですね。
子どもが病気になることは、家族にとっての困難の一つですが、見守ることも含めてきちんとした対処法でその困難を解決することが、子どもの人格形成の一部を担っていると思います。もし、親に見守ってもらいながら、自分で困難を乗り越えられたら、その時はとても良い顔をしていると思います。「親がそばで見守ってくれた」という無意識の安心と感謝、そして「自分で乗り越えた」という自信で輝いているでしょう。保護者の方にはぜひ、そういった子どもの自己回復力も信じていただきたいです。
これからも子どものための主治医でありたい
お忙しい毎日をお過ごしですが、休日に楽しまれている趣味はありますか?

最近は疲れきって寝ていますね(笑)。週に2日休みがあれば、1日は寝ていることが多いです。あとはゴルフを昔から続けています。以前は勉強会などで地方に出向いた際に、重要文化財や日本の古い木造を見て回るのが好きだったのですが、そのような機会も減りましたし、200以上ある国宝建造物はほとんど見てしまったんです。江戸時代より前の古い建築物、特に木の屋根やこけらぶきなどが好きで、その前に立つと歴史を共有している感じがして、いつまでも見入ってしまいます。
クリニックの今後の展望を教えてください。
年齢が年齢ですから、今のままをずっと続けられたらいいと考えています。来てくれる子どもたちとしっかり対話して、健康を自己管理できるように促し、子どもたちがクリニックを卒業していく。そんなクリニックの現状に満足していて、私がやってきた行いが実になっているのだと大変うれしく思っています。どんな小さなことでも私ができる対応をして、それがいいと思える。これが一番すばらしいことです。そして、いつかこの仕事を引退したら、温泉にゆっくり漬かったり、古い建築物に没入したりできるような日々を送りたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

私は常に子どもが主体の診療を提供してきました。これからもその姿勢は変わりません。だから私の信念に共感していただき、そんな私にお子さんを診てほしいと思ってくださる方に来ていただければ幸いです。小児バセドウ病など長い付き合いになる疾患も、子どもの成長を見守りながら必要な治療のみご提案します。この記事を読んで、もし当院の方針に興味を持たれましたらお気軽にご来院ください。

