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谷 祐至 院長の独自取材記事

逗子金沢内科クリニック

(逗子市/逗子駅)

最終更新日:2024/10/03

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック main

JR横須賀線・逗子駅東口近くにある「逗子金沢内科クリニック」は、内科に加え、糖尿病・甲状腺・睡眠時無呼吸症候群を専門に診療している。東京医科歯科大学や北里大学病院などで糖尿病や甲状腺疾患などの「内分泌疾患」の研究、診療に長年携わってきた谷祐至(たに・ゆうじ)院長は、専門分野以外にも、日本内科学会総合内科専門医の資格を併せ持ち、その守備範囲はとても広い。「高い専門性を持つスタッフと協働しながら、質の高い医療で地域に貢献することをめざしています。内分泌疾患に強みを持っており、内科も幅広く対応可能です」という谷院長に、治療方針から趣味の話まで存分に語ってもらった。

(取材日2024年9月10日)

複数の症状が絡む内分泌疾患を中心に、総合的に診療

クリニックの成り立ちと、ご経歴を簡単にお願いします。

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック1

糖尿病・甲状腺疾患・生活習慣病・睡眠時無呼吸症候群の専門診療を行う「医療法人みなとみらい」の一クリニックです。グループとしては比較的早期の2004年に開院し、2017年から私が院長を務めています。私は東京医科歯科大学大学院を修了後、ロサンゼルスでの研究生活を経て、大学病院の内分泌代謝内科などで、糖尿病や甲状腺疾患といった内分泌疾患を診るとともに、内科の総合診療についても経験も重ねてきました。時に大きな病気を引き起こす原因にもなる内分泌疾患には、生活習慣病などが複雑に絡んでいるケースが少なくありません。これらをトータルに管理することで、脳卒中や心不全といった重篤な疾患の予防につなげ、患者さんの命と健康を守ることができると考えて当院の院長に就任しました。

診療上の特徴を教えてください。

糖尿病などの生活習慣病と甲状腺疾患、これらに深く関わる睡眠時無呼吸症候群に対し専門診療を提供しています。特に私が専門とする内分泌疾患の診療には力を入れており、バセドウ病や橋本病といった比較的多い甲状腺疾患から下垂体や副腎の異常に伴う病気まで幅広く診ることができます。また、エリア特性として高齢者の受診も多く、一般内科にも広く対応しているのも特徴です。お一人お一人に適切な時間を取れるよう予約制を基本としており、通常二診体制で診療しています。

どのような患者さんが多く受診されていますか?

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック2

近年増えつつあるとはいえ、クリニックレベルで糖尿病や内分泌疾患を専門的に診る拠点は十分とはいえず、逗子エリアでも多くありません。そのため、糖尿病や甲状腺疾患などで、専門的な診療を求めていらっしゃる方が多いですね。今年で20年目となるクリニックですから、地域での認知も広がり、ご紹介を受けることも増えています。糖尿病の治療では継続通院が求められますが、お年を召して遠方の大きな病院に通い続けることが負担になってきたという方からもご相談を受けています。高齢者ではさまざまな疾患を併せ持っている方も多いので、総合内科としてトータルに診る視点も重要です。甲状腺では、視診・触診、超音波検査に加え、自ら穿刺(せんし)吸引細胞診も行っています。各種検査だけでなく、腫瘍細胞を採取して良性か悪性かの病変診断まで一貫して行える点も当院の特色ですね。

全身へも影響する糖尿病、甲状腺疾患で専門性を発揮

専門である内分泌疾患について詳しく教えてください。

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック3

内分泌という言葉自体、一般の人にはあまりなじみがないかもしれませんね。内分泌疾患とは、簡単に言うとホルモンのバランスが乱れることによって起こる病気です。ホルモンは、体の健康維持のためいろいろな機能を調節する働きをしますが、血液の中に含まれる量はごく微量で、50mプールの中にスプーンで1杯分のホルモンを入れた程度の割合。こうした非常に少ない分量にもかかわらず、とても大きな影響力を持っているのです。ホルモンは脳下垂体や甲状腺、膵臓、副腎、卵巣、精巣、心臓、肝臓、腎臓などさまざまな臓器で産生されますが、これらの臓器の障害によってホルモン分泌が少なくなったり多くなったりしてバランスが崩れると、さまざまな疾患や症状が出てくるのです。甲状腺ホルモンの分泌低下や分泌過剰で起こる甲状腺疾患や、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの分泌低下で発症する糖尿病も、内分泌疾患に含まれます。

内分泌疾患を専門にしようと思われた理由は?

医師になると、大学病院で各診療科を回り臨床について学ぶのですが、その時、心筋梗塞や脳梗塞など急性期疾患に関わることもありました。このような心血管疾患は動脈硬化によって引き起こされますが、その大もとをたどると糖尿病や脂質異常症、高血圧症など、いわゆる生活習慣病がきっかけになっています。これら生活習慣病の多くが「内分泌疾患」です。内分泌疾患が動脈硬化を引き起こし、その結果、心筋梗塞や脳梗塞といった生命に関わる病気につながっていくわけです。なので、そのドミノ倒しでいう最初の段階を管理、治療することで、大きな病気を予防していきたいと考え、内分泌疾患の分野を専門に研鑽を積んできました。

糖尿病の診療についても詳しく伺えますか?

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック4

糖尿病の治療は近年著しく進展しており、私が臨床に関わり始めた当初と比較しても、かなり選択肢が広がっています。内服薬や注射薬の種類が増え、より一人ひとりに合わせた治療がかなうようになったことに加え、随時血糖値を調べられる持続測定器の登場により、血中の糖の変化をより詳しく把握することが可能となっています。食事や運動、睡眠と血糖値の関連を詳細に把握することで、治療方針をさらにブラッシュアップすることができるのです。当院でもこうしたモニター値をもとに、管理栄養士や糖尿病療養に関する専門知識を持つスタッフがドクターとタッグを組んで、チームで診療にあたっています。また、法人内での教育制度も充実しているため、スタッフの専門性も高く、充実した医療チームが構築できているのも特徴といえるでしょう。

甲状腺疾患についても教えてください。

甲状腺ホルモンの病気で、バセドウ病や橋本病が代表的です。甲状腺ホルモンの分泌が低下するとだるさやむくみを感じたり、コレステロール値が上昇したりします。反対に分泌過剰になると、動悸や手の震えといった症状が出てきますし、理由なく痩せることも。こうした症状は、「年のせいかな」「更年期障害かしら」などと見過ごされてしまうことも多いため注意が必要です。理由がわからない心身の不調が続く場合は、専門の医療機関での検査をお勧めします。

個々のライフスタイルに合わせたより良い治療を提案

診療で心がけていることは?

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック5

話しやすい環境づくりですね。慢性疾患を抱えている方は、今までの病歴も長い場合も多いので、1度の診察では聞ききれないところもあります。個々の疾患や症状だけでなく、患者さんの病歴や全身の状態、さらにはライフスタイルまでを詳しく伺うことがより良い治療の提案につながりますから、できるだけお話しいただきやすいよう心がけています。また、勉強会や研究会に積極的に参加して、常に知識や技術のアップデートを意識することも大切にしています。当院でも専門の先生方を複数お迎えしており、随時情報交換はできる環境です。とはいえ、無意識に新しい技術や知識へのアップデートがかなう大学病院と比べると、やはり個々の意識と努力が不可欠と感じています。

休日の気分転換に楽しんでいらっしゃることはありますか?

2人の娘がおり、上の子が中学でギター部に入部したことをきっかけに、クラシックギターを始めました。若いだけあってぐんぐん上達する娘に教えてもらいながら、一緒に演奏を楽しんでいます。また、コーヒーにも凝っています。こだわって選んだ豆をミルで挽き、ゆっくりと時間をかけて入れたコーヒーを、好きな音楽とともに楽しむ時間が、ささやかなリフレッシュタイムになっています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

谷祐至院長 逗子金沢内科クリニック6

地域の医療レベル底上げに貢献できればと考えています。生活習慣病はスッキリ治るというものではなく、長く上手に付き合っていく必要があるものです。患者さんの知識と治す意識も重要となるので、診療を通してそうした面でもアプローチを続けていきたいと思います。通院は決して楽しいことではないと思いますが、少しでも前向きに通っていただける通いやすいクリニックをめざしています。生活習慣病や内分泌疾患、複数疾患の併発に加え、不定愁訴などもお気軽にご相談ください。

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