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大田 和弘 院長の独自取材記事

おおた内科消化器科クリニック

(福岡市南区/高宮駅)

最終更新日:2021/10/12

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック main

すべての患者が「健康長寿」であることを願い、地域医療に取り組んでいる「おおた内科消化器科クリニック」の大田和弘院長が、西鉄天神大牟田線・高宮駅から徒歩1分の好立地に開院したのは20年前。開業当時から通う患者の中には、中年や高齢期に差しかかり、生活習慣病などさまざまな疾患を抱えている人も少なくないという。かつて救命救急の現場で多くの命と向き合った経験から対応力が鍛えられ、他機関との連携をスピーディーに行っているのも特徴の一つ。プライベートでは、小学生の頃から博多祇園山笠に参加しているそうで、山笠の指揮を取る、「台上がり」を務めたことも。そんな地元をこよなく愛する親しみやすい人柄と笑顔が印象的な大田院長に、クリニックの取り組みを中心にたっぷり語ってもらった。

(取材日2021年2月6日)

子どもから高齢者まで幅広い疾患や各種検査にも対応

こちらに開院されてから20年たちますね。

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック1

あっという間ですよ。当時小さかった子も今では大学生だったりしますからね。そういうのを目の当たりにすると、私も年を取ったなぁ~と(笑)。ただ、それだけ長い間来てくれたということですし、小さな頃から見守ることができたのは医師として素直にうれしいです。あと数年したら、その子たちも結婚し、子どもを連れて来てくれるかもしれませんし楽しみですよ。一方で高齢化も進んでいますから、高齢者がおられるご家庭の方には本人に少しでも多く話しかけたり、なんでも手伝わずにできるだけ自分でできることは自分でしてもらうようアドバイスしています。そのほうが認知症やロコモの予防にもなりますから。ずっと通われていた方の中には通院が困難になられた方もおられるので、近くの方には往診も行っています。

患者層について教えてください。

ご高齢の方が多くはなってきましたが、子どもから高齢者まで年齢層は幅広く、割合からいうと女性が多いですね。風邪で来られるお子さんから学生の方、生活習慣病などで定期検診で来られる50代前後の方、または健康診断、不定愁訴、ご高齢のリハビリテーションまで、受診される内容もそれぞれです。インフルエンザなどの予防接種にも対応していますので、ご家族でおみえになる場合も。中でも生活習慣病は多いように感じます。これは食事や運動など、日々の生活習慣の改善が必要です。そのため、当院では食事指導に加え、2階のリハビリスペースで運動指導も行っています。どうしても一人では運動をしようと思っても続かないですし、誰かと楽しく話をしながら取り組む方が運動量も増え、長続きもしますよね。

診療内容も幅広いですが、院長のご専門は消化器や肝臓の分野だとお聞きしました。

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック2

ええ、私は大学卒業後、大学病院や市内の総合病院に約10年ほど勤めていました。もともとは消化器、肝臓疾患を専門にしていましたが、特に福岡大学病院の救命救急センターにいた時は、循環器系や外科など他科の医師とも連携して治療を行うことが多かったため、そういう環境がきっかけで他の分野にも興味が湧きまして。循環器も関わってくることが多かったですし、交通事故に遭われた方はリハビリテーションが必要なケースも。であれば、関わりの多い分野の知識も得ようと思い、空いた時間に勉強して多くの経験も積ませてもらいました。そのような経緯から、開院時より内科や消化器内科や循環器内科、リハビリテーション科など、幅広く診療しています。

研鑽を重ねたのは患者の「健康長寿」を願う想い

そのように、さまざまな研鑽を積むに至った一番の想いは何でしょう。

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック3

皆さんに「健康長寿」をめざしてほしい。この想い一点です。そのためには、やはりいつまでも自分のことは自分でやれる体でいること。そこを目標にするよう日々お伝えしています。人の手を借りずに、いつまでも自分の足でいろんな所にも行きたい、おいしいものも食べたい。多くの方がそうありたいと思ってますよね。長寿であっても寝たきりでは、自分も家族もつらいですから。健康長寿をめざすには、健康管理の一つとして運動することも非常に重要なわけです。超高齢社会なので、当院の患者さんも高齢者が多いですし、その分、細かな配慮もしなければなりません。

マッサージチェアが何台も置いてあるのは、そうした配慮からですか?

点滴や注射などを行う場合、ベッドの代わりに、マッサージチェアを使っているんです。本来はフラットなベッドのほうが良いのですが、腰が痛い方は椅子のほうが楽ですし、点滴中に眠ってしまうと、ベッドの場合は転落する恐れもありますから。それに点滴している間、ずっとじっとしているのは楽しくないでしょ? (笑)。マッサージチェアを数台並べているので、患者さん同士マッサージついでにおしゃべりもできますし、開院からずっとこのスタイルです。昔は近所付き合いも当たり前でしたが、今はコミュニケーションをとる機会が少ないので、ここが皆さんの交流の場になったらいいなと思っています。

コミュニケーションの一部にもなっているのですね。院長が会話に加わったりも?

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック4

会話がストップしてはいけないので、それはあえてしないようにしています。自由におしゃべりしていただくのが健康にもいいでしょう。特に運動に関しては、楽しくないと足が向かなくなりますので、極力あれこれ言わないようにしています。例えば、運動中に体調が悪くなったり、気になる変化があった時が私の出番。救命救急センターでの経験も生かせます。それがクリニックで運動をするメリット。一人でするよりも、そばに医療関係者がいたほうがご家族も安心できるでしょうしね。もちろんAEDも設置していますし、気管挿管から昇圧剤まで、救命救急での経験を踏まえて常に万一に備えています。

西洋医学に東洋医学を取り入れたアプローチも

これまで得てこられたものをしっかり生かされていますね。

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック5

確かに救命救急センターで経験を積めたのは、今になってすごく良かったと実感しています。ただ、その重ねてきた知識や技術を発揮できるのは、優秀なスタッフたちのサポートがあってこそ。私も入れて総勢10人弱で患者さんの情報もしっかり共有しながら診療にあたっています。そして、すぐ近くに素晴らしい総合病院もありますし、地域の各施設ともうまく連携が取れていることも重要なポイント。当院ですべての疾患を診ることはできませんので、詳しい検査や手術などが必要な場合は適した医療機関にすぐにつなげます。とにかく快く協力してくださる病院や医師の方々に恵まれていることに感謝ですね。特に心筋梗塞など時間が勝負ですし、当院がやっていけるのは、その方々のおかげだと思います。

まさに地域医療ですね。では、診療でのこだわりについても教えていただけますか?

どんな症状の患者さんにも、必ず血圧、脈、必要であれば体温、体重、酸素飽和度のチェックをすること。まずその数値を見れば、ある程度体の状態がわかります。胃がんや大腸がんなどの各種検査にも対応しており、患者さんのご希望も可能な限りお聞きし、なるべく苦痛を取り除ける方向で進めます。あとは、さまざまなご意見があるとは思いますが、西洋医学に別の要素をプラスしたほうが良いと判断した場合、漢方を取り入れるなど東洋医学によるアプローチも試みます。例えば、血圧が高い方で薬で血圧は下がったものの、肩凝りや頭が重いといった症状が改善しないケースもありますから、そういうときは東洋医学もうまく取り入れて、症状の改善につなげていければと思っています。検査で疾患の早期発見に努め、健康維持をサポート、つまり皆さんに健康長寿をめざしていただく。これが私のこだわりであり治療方針でもあります。

最後に、今後めざすクリニック像についてお聞かせください。

大田和弘院長 おおた内科消化器科クリニック6

内科の領域で発生する疾患は眼科や耳鼻科、脳神経外科、婦人科、泌尿器科や歯科など、あらゆる分野に関係してきます。そのことから、今後はさらに多種多様な機関と連携できる体制づくりに取り組んでいきたいと思います。それから、2階のスペースを地域の方の憩いの場として利用いただけたらと考えているんですね。例えば喫茶店のような空間を設け、そこをコミュニケーションの場としてご利用いただくだけでなく、栄養指導も行えるような場にできたらと。私は小学校の頃から博多祇園山笠に参加していましてね。どんなにきつくても、沿道の方から水や声をかけてもらうとすごく元気になるんです。だから、私も患者さんに水や声をかける役目になって、一人でも多くの方を健康長寿へと導けたらうれしいですね。

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