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鮫島 基泰 院長の独自取材記事

さめしま眼科

(鹿児島市/いづろ通駅)

最終更新日:2025/09/03

鮫島基泰院長 さめしま眼科 main

いづろ通電停前の複合型ビル5階に構える「さめしま眼科」。交通の便も良く、通いやすい立地が特徴だ。鮫島基泰院長は、防衛医科大学校を卒業後、防衛医科大学校病院や自衛隊中央病院などに勤務してきた経験を持つ。1999年11月の開業以来、白内障をはじめ、緑内障やドライアイ、加齢黄斑変性、眼瞼下垂など、目に関する幅広い悩みに応えてきた。中でも、力を入れているのが白内障の手術で「遠くが見えるようになりたい」「手元がはっきりと見えるようになりたい」など、患者がどういった「見え方」を希望しているかを丁寧に聞き出し、一人ひとりの希望に応えられるよう努めている。そんな鮫島院長に、日頃の診療にかける想いを聞いた。

(取材日2025年7月31日)

手術では患者の希望を一番に、「見え方」にこだわる

医院の特徴を教えてください。

鮫島基泰院長 さめしま眼科1

当院は、いづろ通電停前の複合型ビルの5階にあります。外来での診療や日帰り手術を原則としているため、「公共交通機関で来られる」「交通の便が良い」というのは、患者さんにとっての通いやすさにつながっています。現在、手術は月曜と水曜の午後に行っています。近くのいづろ今村病院と連携を取っているため、「眼帯をすると、周囲が見えづらくて不安」「日常生活に支障がある」といった患者さんは入院することも可能です。送迎もあるので、安心して手術に臨めると思いますよ。

白内障の手術に注力していると伺いました。

白内障は水晶体が濁る病気。逆光で見えづらい、目がかすんで見えづらいなどの症状があり、進行すると、生活に支障が出てきます。白内障手術で用いる眼内レンズについて少しお話ししますね。まず、特定の距離にピントを合わせるための単焦点眼内レンズがあり、通常の手術では主としてこれが用いられます。また、最近は遠近両方にピントを合わせられるよう作られた多焦点眼内レンズが注目を浴びつつあり、これにより眼鏡なしの生活が期待できます。多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、以前先進医療に認定されていましたが、2020年4月から選定療養として扱われるようになりました。手術そのものは保険診療で賄われますが、眼内レンズの差額代は自己負担となります。多焦点眼内レンズも最近では種類が増え、それぞれに特徴があります。患者さんの目の状態やライフスタイルを十分にお聞きした上で、その患者さんに合った眼内レンズを選択しています。

手術への取り組みと心構えを教えてください。

鮫島基泰院長 さめしま眼科2

特に心がけているのは、患者さんの目に優しく、目標に沿った手術を行うことです。そして、患者さん一人ひとりのニーズにしっかり応え、いかに正確にそれを実現できるかが大切だと考えています。眼科の治療や手術は世界中で日々進歩しており、私も含め、スタッフ全員が日々勉強を重ね、患者さんの目の状態に対応できるよう、技術と知識の向上に努めています。手術はチームプレーなので、スタッフとの連携は非常に重要です。手術では、スタッフ全員が見落としなく確実に処置を進められるよう心がけています。機材の確認はもちろんのこと、日頃から意思疎通をしっかり行い、全員が同じ意識を持って診療に臨めるようにしています。

新しい知識や機器を取り入れながら、常に前進

来院されている白内障や緑内障の患者さんの傾向を教えてください。

鮫島基泰院長 さめしま眼科3

緑内障に関しては、20代の若い方から年配の方まで本当に幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。当院では、40代から60代の方で緑内障を初めて指摘される方が多いようです。早期発見が大事な疾患ですが、自覚症状が少ないのが緑内障の特徴です。初めのうちはまったく自覚がなく、目の異常に気づいた時にはかなり進行していることが多く見られます。特に近視が強い方は、早期発見のため、若いうちに一度検査されることをお勧めします。白内障も同じで、若い方でも発症することがあります。ただ、手術が必要になる方は、やはり50代、60代頃から増えてくる傾向があります。緑内障と違い、白内障はご本人が見えにくくなり、困るようになったら手術を検討します。

デジタルサイネージで説明動画を流されているそうですね。

はい、当院では待合室の上にデジタルサイネージを設置して、クリニックの情報だけでなく、目の病気に関する説明動画や画像を流しています。待合室でお待ちいただいている間に、目の病気についての知識を正しく知っていただくことで、患者さんの病気に対する理解も深めていただければと思っています。

講習などにも積極的に参加し、新しい技術や機器を取り入れていると伺いました。

鮫島基泰院長 さめしま眼科4

「停滞は後退と同じ」だと考え、講習などがある場合は、積極的に参加するようにしています。やはり、尊敬する先生方の手術やさまざまな症例を見るのは勉強になります。国内は10施設以上見学しました。国外だとシンガポールへ出かけたことがあります。手術そのものは私たちが行っている方法と同様でしたが、研究施設と行政の支援には目を見張るものがありました。「日本もうかうかしてはいられない」と気が引き締まる思いでした。良いものは取り入れながら、常に研鑽を重ねていきたいと考えています。

遠方の患者のために負担を軽減できるよう配慮

治療に対する不安を軽減するために、どのような取り組みをされていますか?

鮫島基泰院長 さめしま眼科5

目の疾患は、ライフスタイルにも大きく関わってきます。そのため、患者さんが「どのような生活を送っているのか」「どう見えるようになりたいか」をしっかり把握することが重要と考えています。そのため、「遠くがはっきり見えるようになりたい」「手元の新聞や本が読めるようになりたい」「遠くも近くも両方見えるようになりたい」など、患者さんの希望を聞き出していきます。そして、望ましい屈折の提案とともに「今後はこういった生活になることが見込めますよ」といった説明を丁寧に行っています。また、当院では先進の検査機器や手術器械も積極的に導入しています。例えば、正しい角度で固定する必要のある乱視矯正眼内レンズを扱う手術が、短時間で精密に提供できるようになりました。また、成熟白内障や散瞳不良例など、難症例も工夫しながら手術しています。

診療指針として掲げている「恕(じょ)」について教えてください。

医院の真ん中の柱に掲げているのが、「恕」の書です。これは、防衛医科大学校時代の恩師がご自身の座右の銘とされており、開院した時に頂きました。「恕」とは孔子の言葉で、「他人の立場や心情を察すること、またその気持ち」という意味。自分のことと同じように人のことを考える、つまりは「思いやり」であり、「思いを受け止める」ということです。この言葉を胸に、「目の疾患で悩まれる方を思いやり、満足のいく医療を提供し、社会や福祉に貢献する」をモットーに掲げながら、診療を続けています。

院内には絵も多く飾られているのですね。

鮫島基泰院長 さめしま眼科6

アート作品を見て少しでも気持ちが落ち着けば、という思いで飾っています。桜島など鹿児島を題材にしたものや、素朴な雰囲気の版画作品も選んでいます。また私自身も気分転換を兼ねて余暇活動を行っており、最近では「連鶴」にはまっています。1枚の紙に切り込みを入れて、多くの鶴を連続して折る、折り鶴のことです。和紙に細かい切れ込みを入れ、少しずつ折っていくのですが、熱中してしまい、気がつけば数時間たっていることもあります。現在気に入った数種類の連鶴を院内の一画に飾っています。患者さんの中には不安な気持ちで来院される方も多くいらっしゃるので、少しでも気持ちが和らげばとの思いです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

すべての患者さんに完璧にご満足いただくことは難しいと考えていますが、少なくともお帰りの際には「ここに来て良かった」と思っていただけるようなクリニックでありたいと願っています。特に遠方からお越しになる方や、お仕事で忙しくなかなか時間が取れない患者さんも多いため、来院回数はできるだけ少なく済むようにし、しっかりと治療を進められるよう努めています。「なんだか最近、見え方がおかしいな」と感じたら、一人で悩まず、ぜひ早めにご相談ください。さまざまな検査を行いながら原因を一緒に探り、今後のより良い治療方法をともに考えていきましょう。

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