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藤田 南都也 院長の独自取材記事

ふじた眼科クリニック

(札幌市白石区/白石駅)

最終更新日:2021/10/12

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック main

札幌市白石区の環状通に面した「ふじた眼科クリニック」は、鮮やかな緑色の院名看板が目を引き、通りからもわかりやすい。藤田南都也(ふじた・なつや)院長は、関東の病院で研鑽を積んだ後、学生時代からの「いつか北海道で開業したい」という願いをかなえ、2001年に開業。20年にわたり近隣住民の目の悩みに丁寧に向き合っている。1対1で患者と向き合う臨床が好きだと話す藤田院長は「自分が受けたいと思う診療」をモットーに画像や資料を使いながら、わかりやすく丁寧な説明を心がけている。新患以外は完全予約制をとっているため、待ち時間も少なく待合室の混雑も避けられる。コロナ禍でも安心して通える環境づくりに余念のない藤田院長に診療の特徴や院内の感染症対策、スタッフ体制について話を聞いた。

(取材日2021年3月11日)

患者としっかり向き合い、わかりやすい説明を心がける

札幌で開業されたのは、どのような経緯からでしょうか?

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック1

私は東京出身ですが、親が転勤族だったこともあり、子どもの頃は8回くらい引っ越しをしました。そういう背景もあり、どこで仕事をするかは自由に選べる環境だったんです。本州で働いていた時に、北海道出身の看護師さんたちが「本当は北海道に帰りたいけれど、仕事がなくて」と話していたんですよ。北海道は関東に比べ気候も厳しいですし、当時はまだ航空運賃も高額だったのですが、それでも皆さんが「北海道に帰りたい」と思うのは、きっととても良い所なんだろうなと思いながら話を聞いていました。私は暑いのは苦手ですが、北海道の寒さは頭がすっきりして好きですし、花粉症が少ないのもうれしいですね。いろいろ準備を整えて、きりが良い21世紀最初の2001年にこちらで開業しました。

どのような患者さんが多いのでしょう。

ここは札幌市の中でも古くに開拓された場所で、近くの白石小学校は開校して約150年もたってるんですよ。ですから近くには高齢の方も多く住んでいらっしゃいます。眼科というと、若い方がスマートフォンやパソコンを使って目が痛いとか乾いてしまうときや、コンタクトレンズを作りに行くようなイメージがあるかもしれませんが、実際には目の病気で困っている高齢の患者さんが多く来られています。どちらかというと、札幌の繁華街に出かけるよりは、近くのクリニックにかかりたいと思っている人が多いと感じます。ですから、そういう地域の方々に頼られる存在でありたいと思いますね。主訴は、涙が出る、目がかすむ、目やにが出るといった直接生活に影響が出るような悩みが多いです。

先生が診療時に心がけていることを教えてください。

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック2

「自分が受けたいと思うような治療」を常に心がけています。患者さんは高齢の方が多いので、言葉で説明するだけではわかりにくいことも多いと思います。そこで、当院では写真や資料を用意し、目で見てわかってもらえるよう工夫しています。そうすることで、患者さんも治療方法に納得することができ、結果的に治療に協力してくださるようになると思うんです。例えば、「この目薬を使ってください」と言って渡すだけでは、規定どおり使ってくださらない患者さんもいるかもしれません。しかし、丁寧に説明することで患者さんも納得し「先生が、こうやってしっかり診て説明してくれるなら、私もきちんと目薬を差そう」と思ってもらえると思うんです。また、当院では付き添いの方も一緒に説明を聞いていただけるようにしていますので、一人では不安な方は付き添いの方も一緒に診察室にお入りください。

新しい機器や治療法を積極的に取り入れる

クリニックの診療の特徴をお聞かせください。

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック3

開業当初から、日帰りの白内障手術を行っています。それから、緑内障や加齢黄斑変性症を早期に発見できるOCTという機器を導入しており、診断から治療まで一貫して行える体制を整えています。また、数年前から抗VEGF療法といって治療薬を硝子体に直接注射する治療を行っています。この治療法は、代表的なものとして加齢黄斑変性症の治療に使います。この病気は以前は治療方法がなく、加齢だからと諦めるしかなかったのですが、この方法である程度改善することが期待できるようになっています。また、状態がひどい糖尿病網膜症や、動脈硬化が原因で網膜の血管が詰まって起こる網膜静脈閉塞症などで起こる浮腫にも抗VEGF療法が有用で、希望者には積極的に行っています。

診察する中で、何か心に残るエピソードはありますか?

診察とはちょっと違うかもしれませんが、この地区に古くから住まれている患者さんとの世間話の中で、「昔はこのクリニックの前の環状通から札幌市内側は一面田んぼで家が一軒もなかったんですよ」など私が知らない昔話を聞く機会が多く、とても興味深く勉強になります。診療というのは調べて悪い所を見つけることだけではないと思います。例えば患者さんの悩みを聞いて、問題のあることはピックアップし、そうでないことは「大丈夫ですよ」とお伝えし安心してもらう。日々の会話の中で納得してもらうことが一番です。患者さんの世間話の中から病気や悩みを発見することもあります。根本的にはコミュニケーションをしっかり取って、信頼関係を築いていくことが大切だと思っています。

先生が医師をめざされたきっかけは何ですか? また眼科を選ばれた理由についても教えてください。

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック4

父は研究職でしたが医師免許を持っており、親戚関係にも医師が多いので、医師という仕事が身近であったことが大きいでしょうか。それから、医師は弁護士や教師と同様に、自分の裁量で仕事ができるということも魅力を感じた点ですね。父が研究職だったので、その道を進むことも考えましたが、学生時代に患者さんと話すことが一番楽しいと感じていたので、大学に残ることは考えずに臨床医としてやりたいと思っていました。眼科を選んだのは、治療の成果が数値ではっきりと客観的にわかるというのが良いと思いました。それともう1つは、自分は子どもの頃から手を動かすのが好きだったので、手術ができる科に進みたいというのがありましたね。視力がいくつに上がったといったように、結果がクリアにわかるところが、自分の性格に合っていると思っています。

患者が来院しやすい環境を整えたクリニック

患者さんが来院しやすいようにいろいろ配慮されているそうですね。

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック5

10年ほど前から再診は完全予約制にしています。当時は完全予約制のクリニックはまだ少なく、敷居が高いと感じられるかなと心配しましたが、実際には「完全予約制だから待ち時間が少なくて良い」と喜ばれることが多いです。現在のようなコロナ禍では、待合室での三密を避けることもできますし。あと当院では、新型コロナとは関係なく、患者さんへの感染予防として5年以上前からスタッフ全員マスク着用で仕事をしています。それから、トイレは清潔にするのはもちろんですが、男女別で車いす仕様になっており、患者さんが気持ち良く使えるように配慮しています。感染症予防は以前からずっと行っているので、今回のコロナ禍で大きく何かを変えることはしていませんが、新たに待合室に空間除菌脱臭機を設置しました。

スタッフ体制についても教えてください。

クリニックにとってスタッフの存在は非常に重要です。なのでスタッフの数には余裕を持たせ、患者さんの来院がピークになる時にもしっかり対応できるようにしています。最低限の人数でやろうとすると、どうしても患者さんをお待たせしたり、検査がおろそかになったりしますから。その一環として、先ほどお話ししたように、当院では完全予約制にすることで、毎日患者さんの数を一定にし、いつも丁寧な診療や応対ができるようにしています。それから、スタッフの教育としては、言葉遣いや接遇を重要視し、教育用のビデオを使って勉強してもらっています。また、数年に一度ですが、マナーを指導している講師の方にも来ていただき、接遇教育をお願いしています。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

藤田南都也院長 ふじた眼科クリニック6

眼科というのは進歩が速い科なので、今後も新しい治療法や検査、機械、技術が開発されていく可能性が高いと思います。常にそういう新しい物にも目を向け、それを取り入れることで時代に遅れることがないように心がけています。そうすることで、患者さんに最先端の診療を提供し続けたいですね。これからも、今までと変わらず地域に根差し、患者さんが納得できる治療を心がけていきますので、どんな小さなことでも遠慮せずに、目に関する悩みがあったら相談してほしいですね。

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