石川 剛 院長の独自取材記事
八柱皮膚科
(松戸市/八柱駅)
最終更新日:2025/04/10

新京成線・八柱駅とJR武蔵野線・新八柱駅から歩いですぐの立地にある「八柱皮膚科」。夜7時まで診療しているため学校や仕事の帰りにも立ち寄ることも可能だ。皮膚科と形成外科、アレルギー科を標榜しているものの、石川剛院長は「出している看板にとらわれず、どれも『同じ皮膚の病気』として診ています」と話す。また得手・不得手をつくらず幅広い診療を行っており、広いスペースを生かして各種治療機器を導入しているのも特徴。患者のさまざまな要望に一通り応えられるだけの体制を整えている。そして対話を重ねるごとに感じ取れるのが、「患者のために」という石川院長の思い。勤務医時代から現在までどのような経験を積み、何を思って日々の診療にあたっているのか、詳しい診療内容とともに聞いた。
(取材日2025年3月18日)
多彩な設備と広々とした空間が魅力の駅近のクリニック
駅近で通いやすそうなクリニックですね。

当院はJR武蔵野線・新八柱駅と、新京成線・八柱駅の両駅から徒歩1分の場所にあるクリニックです。2路線が交わっているため、地元の方だけでなく学校・仕事帰りの患者さんも多くいらっしゃいます。診療時間は夜7時までと遅めで、都内でお勤めの方が退勤後にぎりぎり受診できるのも特徴です。最近は体力的にやや大変になってきましたが、患者さんの「やっていて良かった」という言葉を聞くとやめるわけにはいかないですね。また当院の近くには、私の以前の勤務先である千葉西総合病院があります。「担当していた患者さんを引き続き診療したい」という気持ちと、病院との連携体制も考えてこの地での開業に至りました。患者さんのためになる医療を幅広く提供すべく、機器や設備も多数導入しています。
充実の院内設備についてぜひ教えてください。
ほくろ、老人性のイボやその他良性の腫瘍を切除する外科治療で役立つ炭酸ガスレーザー、乾癬やアトピー性皮膚炎に対する紫外線療法で使うレーザー、しみにアプローチできるルビーレーザーなど、各種レーザーをご用意しています。皮膚に関するさまざまなお悩みやご要望に応えていった結果、いつの間にか保険にとどまらず美容皮膚科の領域まで診療範囲が広がりました。ここまで充実した設備をそろえられたのは、当院が一般的な皮膚科医院の倍ほどの広さであるからこそ。町のクリニックではなかなか導入できないようなものも含め、ゆったりとしたスペースに数多くの機器を設置しています。特定の機器がないとできない治療もありますので、その意味では一通りの治療が可能であり、どんなご希望にもお応えできる環境が整っていると言っても過言ではないでしょう。
ご専門の皮膚科ではどのような診療を行っているのですか?

白癬(水虫)や虫刺され、じんましん、アトピー性皮膚炎など多岐にわたる症状・疾患を診ています。アトピー性皮膚炎に関しては、治療を受けているもののなかなか治らず、クリニックを転々としている方がしばしば見受けられます。実はアトピー性皮膚炎は医院ごとに治療法がやや異なるため、ご自身に合った治療に出会えていないのかもしれません。もしくは別のところに何かしらの問題があるケースもありますので、病気と直接関係のない内容も含め、患者さんのお話を最後までしっかりと伺った上で適切に対処することが重要だと考えています。そして当院では基本的に、かゆみを抑える薬と生活指導の2軸で症状の改善をめざしています。お風呂でごしごし洗いすぎる、薬の塗りすぎ、逆に塗り方が甘いなど、ちょっとした習慣を見直すだけでも変化が期待できる場合もあるので、指導は丁寧に行っていますね。
皮膚に関するトラブルには可能な限り自身で対応したい
皮膚トラブルに市販薬を使う人も多いですが、きちんと受診するメリットは何ですか?

原因や問題をしっかりと特定し、効率的にトラブルを解消できるのが何よりのメリットですね。仮に市販薬のみで治る場合はそれでも構いませんが、中には思い込みで間違った対処をしているケースもあることを知っていただきたいと思います。ご本人が湿疹だと思っていたものが実は違っていて、その方に合っていない高価な市販薬を使っていたりと、せっかくの行動が無駄になってしまっている可能性はゼロではありません。同じ薬をある程度使い続けても改善が見込めないようであれば、一度受診をお勧めします。クリニックであれば処方する量なども調整できますので、お困りの方は気軽にご相談ください。
形成外科ではどの程度対応してもらえますか?
形成外科では皮膚疾患に関連した手術を行っています。そのため形成の専門家が手がけるような整復手術は難しいですが、ほくろ・老人性のイボやその他良性の腫瘍、粉瘤の切除といった30分以内に完了する処置は基本的に院内で対応可能です。手術ができないからといって都度病院にご紹介するのではなく、自分ができる範囲で取れるものは取ってあげたいという気持ちがありますね。
加えて、アレルギー科も標榜されていますね。

こちらも形成外科と同様で、標榜はしているものの、あくまで「皮膚科の延長にある関連疾患」として診療しています。アトピー性皮膚炎や花粉症、じんましんなどはすべて何らかのアレルギーが原因とされており、まぶたがかゆいといった症状はいわゆる「皮膚が悪くなっている状態」ですからね。最近は季節柄、花粉症の患者さんが増えています。花粉症の治療において当院が心がけているのは、10数種類以上あるアレルギーの薬の中から一人ひとりに適したものを処方すること。1日の服用回数は1回と2回のどちらが良いか、眠気が伴うものでも問題ないかなどを伺い、妊娠中であれば別途お体の状態を考慮しながら合うものをご提案しています。さらに、鼻の諸症状と皮膚のかゆみを併発している場合、1種類の薬だけでは不十分なケースも存在しますので、そのあたりも理解した上でうまく治療を組み立てなければいけないと考えています。
皮膚科だからこその診断力・対応力を十二分に生かす
医師をめざした理由や勤務医時代のことについて教えてください。

父が皮膚科の医師でしたので、私も自然と医師になろうと思い東京医科大学に進学しました。勤務医時代は早くから一人で診療を任され、ほとんど自分自身で判断しなければならない環境にいましたね。わからないことは写真などを持って質問しに行くときもありましたが、数多くの治療や手術を経験し、個人的に身につけた知識・技術が現在の診療につながっています。また、皮膚科は思わぬ場面で専門性を発揮できることにも気づきました。勤務医時代、別の病気で入院していた他科の患者さんの皮膚を調べたところ、実は皮膚関連の病気だったということがあったんです。さらに薬疹という薬が原因で発症する発疹も、皮膚科医師でないと見極められない要素があります。他科の先生と連携し、さまざまな患者さんの診療に携われたのは大きな学びであり、やりがいにもなっていました。
特に得意な治療分野などはありますか?
得手・不得手がない均一な医療をめざしていますので、得意分野はありません。長年の経験を生かし、病気を見落とさないよう広い視点からの診療を意識しています。また診療科や病気を単体でとらえず、すべてつながっているという認識でいますので、皮膚科領域におけるきめ細かな診療をお求めの方は当院へお越しください。先述の花粉症に関していえば、忙しいことを理由にせず、処方している薬が適切か否かをきちんと確認・変更するのがこだわりです。アトピー性皮膚炎も、ストレスによってかゆみがひどくなったり別の場所もかゆくなったりすることを踏まえ、より良い治療計画の立案に努めています。
今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

近年は医療技術が進歩し、新しい薬が誕生しています。アトピー性皮膚炎の治療も軟こうだけではなくなっており、新たな治療法も次々に登場しています。しかしそれらを扱えるだけの力がないと患者さんを困らせてしまいますので、今後も研鑽を欠かさず、先進の情報をキャッチしながら積極的に診療に取り組んでいく所存です。現在クリニックに通院しているけれどなかなか症状が改善に向かわない方、しばらく市販薬を使っているものの変化がなく「何か違うのでは」とお悩みの方は、一度ご相談いただきたく思います。お一人で抱え込まず、ぜひお話をお聞かせください。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみケア/2100円~