倉岡 圭 院長の独自取材記事
倉岡医院
(小郡市/三沢駅)
最終更新日:2026/05/15
西鉄天神大牟田線の三沢駅から徒歩1分の場所にある「倉田医院」は、内科・消化器内科を標榜するクリニックだ。院長の倉岡圭先生は久留米大学を卒業後、消化器内科の道を歩み、培った専門性を地域住民の健康に生かすべく2017年に先代から引き継いだ。同院が特に注力しているのは、膵臓がん・胃がん・大腸がんの早期発見に向けた検査だ。消化器のがんは自覚症状が出にくいからこそ、症状がないうちに異変を捉えることが重要だという。さらに「肥満は万病のもと」という信念のもと肥満専門の外来も設け、患者一人ひとりの生活に合わせた運動や食事の見直しを提案している。がんの早期発見と生活習慣の改善という2つの柱で地域の予防医療を支える倉岡院長に、診療への思いや今後の展望について話を聞いた。
(取材日2026年3月13日)
がんの早期発見に注力する消化器内科医
まずは、どのような患者さんが来院されることが多いか教えてください。

胃もたれや腹痛、便通の乱れなど消化器系の症状をきっかけに受診される方が多いですね。そのほかにも風邪の症状や、高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病で継続的に通院されている方もいらっしゃいます。また、健康診断で精密検査が必要と指摘を受け、詳しく調べたいと来院される方も少なくありません。駅のすぐそばですので日常の合間にも通いやすい環境だと思います。消化器の専門的な診療と内科のかかりつけ機能の両方を大切にしながら、地域の皆さんが体のことを気軽に相談できるクリニックでありたいと考えています。
先生が消化器の領域を専門にされた理由をお聞かせください。
久留米大学を卒業した後、消化器内科の道を選びました。消化器は胃や腸、膵臓、肝臓といった多くの臓器にまたがる幅広い分野です。患者さんが抱える症状も実にさまざまで、その一つ一つの原因を丁寧に突き止めていく過程に大きなやりがいを感じたのが、この領域を専門にした理由になります。中でも強く意識するようになったのが、がんの早期発見の大切さでした。消化器のがんは早い段階で見つけることができれば、その後の治療の選択肢が大きく広がります。そうした実感を積み重ねる中、培ってきた専門性を地域の皆さんの健康のために直接生かしたいという思いで2017年に先代からクリニックを引き継ぎ、今に至ります。
診療の中で、特に力を入れていることはありますか?

当院が特に力を注いでいるのは、膵臓がん、胃がん、大腸がんの早期発見のための検査です。消化器のがんは初期の段階ではほとんど自覚症状がなく、気づいた頃にはかなり進んでいたというケースも珍しくありません。だからこそ、症状のないうちに検査で異変を捉えることがとても大切です。中でも膵臓がんは早期発見が難しいとされるがんの一つですが、難しいからこそ意識して取り組む意義があると考えています。早い段階で発見できるかどうかで、その後の経過は大きく変わってきますから。「見つけられるがんを見逃さない」、その思いで一人ひとりの検査に臨むことが消化器内科医としての私の大切な使命だと思っています。
肥満は万病のもと。一人ひとりに合った健康づくりを
がんを早期に見つけるために、どのような検査体制を整えていますか?

がんを早い段階で見つけるためには、まだ症状がないうちから定期的に検査を受けていただくことが何より大切です。当院では膵臓がん、胃がん、大腸がんそれぞれの特徴を踏まえた検査を行い、できるだけ早い段階で異変を捉えられるような体制を整えています。特に心がけているのは、自覚症状がない方にも検査の大切さをしっかりとお伝えすることです。消化器のがんは静かに進行するものが多いため、「今は何も感じないから大丈夫」と思わず、定期的な検査を体のメンテナンスのように習慣づけていただきたいと思っています。お一人お一人の年齢や生活の背景なども踏まえながら、それぞれの状況に合った検査をご案内するようにしています。
肥満専門の外来を始められたきっかけを教えてください。
日々の診療を通じて強く感じているのは、肥満がさまざまな病気の引き金になっているということです。「肥満は万病のもと」という言葉がありますが、まさにそのとおりだと実感しています。体重が増えれば生活習慣病のリスクが高まるのはもちろん、体全体に負担がかかり思わぬ不調を招くことも少なくありません。消化器内科の立場からも、肥満が背景にある症状に接する場面は多いです。だからこそ病気を治すだけでなく、その根本にある要因にも目を向ける必要があると考え、肥満専門の外来を始めました。医学的な裏付けをもとに体重管理をお手伝いしながら、食事や運動を含めた生活全体を見直すことで、患者さんの健康をより広い視野で支えていきたいと思っています。
患者さんへの指導ではどのようなことを意識されていますか?

一番大切にしているのは、患者さん一人ひとりに合った方法を提案することです。同じ「体重を落としたい」というご相談でも、年齢や体力、日頃の過ごし方は人それぞれ異なります。ですから画一的なメニューをお渡しするのではなく、その方の生活に無理なく取り入れられる運動や、肥満改善に向けた生活習慣の見直し方法を患者さんと一緒に考えるようにしています。例えば、普段ほとんど運動をされない方にいきなり負荷の高い内容を勧めても、長続きしにくいですよね。まずは取り組みやすいところから始めて、体の変化を実感していただきながら少しずつステップを上げていく。そうやって無理なく続けられる流れをつくることが、結果として健康な体づくりへの一番の近道だと考えています。
予防と早期発見で、地域の健康を守り続けたい
患者さんと接する中で、心がけていることはありますか?

患者さんのお話にしっかり耳を傾けることを何より大切にしています。体の不調を正しく把握するためには、検査のデータはもちろん重要ですが、患者さんご自身が感じている変化や日常の中で気になっていることを丁寧にお聞きすることも欠かせません。「いつ頃からどんな症状があるのか」「生活の中で何か変わったことはないか」、そうした何げないお話の中にこそ大切なヒントが隠れていることがあります。また、説明する際にはできるだけわかりやすい言葉を心がけ、患者さんに十分ご納得いただいた上で検査や治療を進めるようにしています。疑問や不安があればいつでも気兼ねなく聞いていただける、そんな雰囲気のクリニックでありたいですね。
今後、クリニックとして力を入れていきたいことはありますか?
引き続き、消化器がんの早期発見には全力で取り組んでいきます。同時に、肥満専門の外来を通じた生活習慣のサポートもさらに充実させていきたいと考えています。がんを早い段階で見つけることと、肥満を改善して病気のリスクそのものを減らすこと。この2つは別のもののように見えますが、どちらも「病気を未然に防ぐ」という予防医療の考え方で一つにつながっています。地域のかかりつけ医として、体調の変化にいち早く気づける存在でいたいですし、患者さんが健やかな毎日を送るためのお手伝いも続けていきたい。内科と消化器内科の両方の視点を生かしながら、地域の皆さんの健康をこれからも支えていくことが私の役目だと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

体の不調は「そのうち治るだろう」と先延ばしにしてしまいがちですが、早めにご相談いただくことで安心につながるケースはとても多いです。特に消化器のがんは自覚症状が出にくいものですので、定期的な検査でお体の状態を確認しておくことが大きな安心材料になります。また、日頃の食事や運動といった生活習慣を少し見直すだけでも、体はしっかり応えてくれるものです。「肥満は万病のもと」と私は常々お伝えしていますが、大切なのは無理なく続けられることを一つずつ見つけていくことだと思います。何か気になることがあれば、小さなことでも構いませんのでどうぞ気軽にご相談ください。皆さんの健康を守っていけたらうれしく思います。

