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依田初栄 院長の独自取材記事

よだ眼科クリニック

(世田谷区/下北沢駅)

最終更新日:2019/08/28

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昔ながらの歴史と新しい文化が入り混じる街・下北沢。この地に開業して33年目となる「よだ眼科」は、地域患者はもちろん、遠方からも通う患者が後を絶たない。その理由は、長年眼科医として多くの経験を積んできた依田初栄院長の存在にある。特に小児の治療に力を入れ、6歳までに視力の成長が見込めない弱視の治療や、両目の視線の位置が異なる斜視の治療に主力を注いでいる。勤務医時代の経験から、長期的には好結果をもたらすとは限らない外科手術をすぐに行うのではなく、メガネの装用や生活の中の訓練で経過を見ながら治療を進める依田院長は、しっかりと要望を聞くこと、そして納得してもらえるまで説明することを心がけている。患者とのコミュニケーションを何より大切にし、常に笑顔を忘れない依田院長。「患者さんのために私ができることを精一杯していきたい」と話す姿に、長年に渡り患者からの信頼を得ている理由が垣間見えた。
(取材日2014年10月15日)

手術を受けずに症状を改善するために可能な限りの手を尽くしていきたい

先生は小児眼科に力を入れているそうですね。

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一般的にお子さんに多く見られる弱視と斜視の治療を専門としています。弱視には、眼に病気があるための器質性弱視と病気はないが強い遠視や近視、乱視などが原因で起こる機能性弱視があります。小児では器質性弱視となるような眼の病気は稀ですが、早期発見治療が大事です。視力の発達は6歳までで固まってしまうのですが、遠くを見ても近くを見てもものがぼやけてしまう屈折異常がその年まで放置されていると、眼に病気がなくても弱視となってしまうのです。これを屈折異常弱視といいますが、片目だけ弱視になる不同視弱視や、斜視弱視の方が重要で、より早期に治療開始しないと手遅れになってしまいます。視力の左右差は幼児期の途中で始まるのですが、最初は僅かの左右差であっても、良い方の目だけを使う癖が悪循環となって、どんどん左右差を拡げてしまうのです。このため、できるだけ早期に原因となる異常を発見してあげて、早期に治療を開始することが大切です。0歳や1歳であっても、検査可能ですから、当院ホームページに案内してあるような、お家でのチェックを試してみて、不安が残れば、一度受診をお勧めします。治療はまずめがねをかけることや良い方の目を遮蔽したり、目薬をつけたりすることですが、少し良くなったからと安心しないで、根気よく10歳過ぎまで管理することが大切です。

斜視の治療についてもお聞かせください。

斜視は、両目の視線の方向がズレてしまう病気です。通常、同じものを見ている場合、目はまっすぐ同じ方向を向いていますが、斜視の場合、右目で見ている位置と左目で見ている位置がバラバラになってしまっているのです。斜視には、目の黒目部分が内側に入ってしまう内斜視と、外側に向いてしまう外斜視があります。一般的に斜視の治療は外科手術を勧められる場合が多いのですが、当院では、外科手術は最終手段だと考えています。内斜視の場合は、メガネをかけて治療できる場合がほとんどですし、外斜視の場合でも、普段の生活の中で目の動きや働きを強めたり、脳の悪い適応を変える訓練を行うことで回復が望めるのです。そうして経過を見ていく中で、改善が見込めない場合のみ、外科手術をおすすめしています。手術には必ずリスクを伴いますし、直後はよくなっても2,3年で症状が戻ってしまったり、内斜視から外斜視になってしまったりすることも少なくありません。また、時には横のバランスを整えるために上下のバランスを崩してしまったり、筋肉を詰めすぎて横目でしか見れなくなってしまったりすることも起こります。このようなリスクを避けるためにも、手術を行わずに症状を改善するために可能な限りの手を尽くしております。

なるべく手術を行わないと考えるようになった理由はありますか?

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私は開業前、8年ほど国立小児病院という、現在の国立成育医療センターで勤務していました。小児眼科に特化していた病院だったのですが、当時は他にそういった機関がなかったため、全国からさまざまな症状のお子さんが来院されていました。当然斜視の外科手術もたくさん担当していたのです。手術後の長い経過を診て行くうちに、「手術をしない方がよかった」と反省させられる患者さんを多数見てきました。そして、その苦い経験の積み重ねから、まずは訓練やメガネをかけての治療での改善をめざすこと、そうやって経過を見ながら、患者さんご自身が手術を受けたいという強い意志を持てる年齢になるまで待ってさしあげることが大切だと感じたのです。

治療に納得してもらえるまで、とことん話していきたい

開業から33年が経ちますが、振り返ってみていかがですか?

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以前勤務していた国立小児病院の近隣に開業したこともあり、おかげさまで当時よりいらしていた患者さんにも引き続きご来院いただいています。また、交通の便がいい場所ですから、近隣の方だけでなく、遠方からもさまざまな患者さんがいらっしゃってくれています。たくさんの患者さんに触れる中で感じることは、何より患者さんのことを第一に考えた医院つくりをしていきたいということ。患者さんが望むことを叶えてさしあげること。辛さを取り除いてさしあげること。そのために私にできる精一杯のことをしていきたい。そんな考えを実現できているのは、開業医として自由に診療ができているからだと感じています。

患者さんと接する上で気をつけていることは何ですか?

一人ひとりの患者さんにしっかりと向き合い、的確にニーズに応えていきたいと考えています。患者さんは何を求めているのか?それを叶えるためにはどんな治療をするべきなのか?どんな風に接していくべきなのか?それらを見極めるためにも、患者さんとのお話の時間は何より大切にしています。まずは症状をご理解いただくこと、そして、治療を行う重要性を知っていただくこと。治療内容などをご説明する際にも、たっぷり時間をかけてご納得いただけるまでとことんお伝えしています。例えば屈折異常を矯正させるためにお子さんにメガネをかけていただき治療する場合、ほとんどの親御さんはなるべくメガネがかけさせたくないと仰います。それでも、なぜそういった症状が起こるのか、放置してしまうとどんな危険性があるのか、メガネをかけることでどんなメリットがあるのかなど、1から丁寧にお話していきます。後悔なくみんなが笑顔になれる結果を出すためにも、納得していただいてはじめて治療を進めています。

医師としてやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

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患者さんが求めているものと、私がご提供した治療がフィットし、ご満足いただける結果を残せた時に見られる、お喜びになる患者さんのお顔が何よりやりがいにつながりますね。ご病気により視界だけでなく心もモヤモヤしていた患者さんに、晴れやかな表情で「ありがとう」と言っていただけた時には、もっともっと頑張ろうと私まで晴れやかな気持ちになります。患者さんに感謝いただくことも多い職業ですが、私たち医師こそ、患者さんと接するお時間の中で、喜びややりがいをいただき、日々さまざまなことを勉強させていただいているのです。

遠慮せず、気軽に来院いただける医院をめざして

お子さんを持つお母さんにアドバイスをお願いします。

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片方の目が見えていると、もう片方の視力が落ちていても気付かないことが多いのです。特にお子さんは自覚することが難しいため、定期的に目を片方ずつ隠してそのリアクションをチェックしてみてください。そして、リアクションが左右で異なる場合には片目の弱視の可能性もございますので、早めに眼科を受診なされることをおすすめします。3、4歳までの治療でしたら弱視を防ぐ可能性は高いですし、それ以上の年齢であっても、時には学童期になってから発症する弱視もありますので、十分に改善の可能性があります。現代、メガネを使用している幼児が多いのは、決してゲームやスマートフォンの影響で視力が落ちているからではありません。弱視や斜視の治療において、幼少期からの対応が必要であると解明されてきたからなのです。何より早期発見が重要な病気ですから、ご自宅でできるチェックを行っていただき、違和感があればすぐに検診をお受けください。

ところで、先生はどのような休日をお過ごしですか?

学生時代からスキーが好きで、スキークラブに所属し色々なスキー場に出かけていました。今でもスキーは1番の趣味で、冬が近付いてくるとわくわくしてしまいます。毎年、スキー仲間や主人とスキーを楽しんでいますよ。また、スキーができない時期にはテニスや水泳で身体を動かしています。患者さんにも運動不足にならないようにお声掛けしていますが、体力作りは私自身も何より気遣っている部分ですね。患者さんの健康をサポートしていく立場として、いつまでも元気で健やかに過ごしていきたいと考えています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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患者さんが気軽にいらしていただけるような医院をめざしています。当院には現在、緑内障や白内障、先天性の病気などをお持ちで他院に通われている方でも、もっと詳しいお話を聞きたい、他の治療法も相談したい、などといらっしゃる患者さんも少なくありません。そういった、セカンドオピニオンの患者さんも積極的に受け入れていきたいと考えていますので、不安や疑問を抱えている方は遠慮せずにご来院ください。よりよい治療をお受けいただくためにも、しっかりご納得できる結果を得るためにも、セカンドオピニオンは非常に大切な選択なのです。どんなことでも構いません。患者さんにとって、遠慮なく気軽に相談できる医師をめざし精進してまいりますので、気兼ねなくお越しください。

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