よだ眼科クリニック

よだ眼科クリニック

依田初栄 院長

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昔ながらの歴史と新しい文化が入り混じる街・下北沢。この地に開業して33年目となる「よだ眼科」は、地域患者はもちろん、遠方からも通う患者が後を絶たない。その理由は、長年眼科医として多くの経験を積んできた依田初栄院長の存在にある。特に小児の治療に力を入れ、6歳までに視力の成長が見込めない弱視の治療や、両目の視線の位置が異なる斜視の治療に主力を注いでいる。勤務医時代の経験から、長期的には好結果をもたらすとは限らない外科手術をすぐに行うのではなく、メガネの装用や生活の中の訓練で経過を見ながら治療を進める依田院長は、しっかりと要望を聞くこと、そして納得してもらえるまで説明することを心がけている。患者とのコミュニケーションを何より大切にし、常に笑顔を忘れない依田院長。「患者さんのために私ができることを精一杯していきたい」と話す姿に、長年に渡り患者からの信頼を得ている理由が垣間見えた。
(取材日2014年10月15日)

手術を受けずに症状を改善するために可能な限りの手を尽くしていきたい

―先生は小児眼科に力を入れているそうですね。

一般的にお子さんに多く見られる弱視と斜視の治療を専門としています。弱視には、眼に病気があるための器質性弱視と病気はないが強い遠視や近視、乱視などが原因で起こる機能性弱視があります。小児では器質性弱視となるような眼の病気は稀ですが、早期発見治療が大事です。視力の発達は6歳までで固まってしまうのですが、遠くを見ても近くを見てもものがぼやけてしまう屈折異常がその年まで放置されていると、眼に病気がなくても弱視となってしまうのです。これを屈折異常弱視といいますが、片目だけ弱視になる不同視弱視や、斜視弱視の方が重要で、より早期に治療開始しないと手遅れになってしまいます。視力の左右差は幼児期の途中で始まるのですが、最初は僅かの左右差であっても、良い方の目だけを使う癖が悪循環となって、どんどん左右差を拡げてしまうのです。このため、できるだけ早期に原因となる異常を発見してあげて、早期に治療を開始することが大切です。0歳や1歳であっても、検査可能ですから、当院ホームページに案内してあるような、お家でのチェックを試してみて、不安が残れば、一度受診をお勧めします。治療はまずめがねをかけることや良い方の目を遮蔽したり、目薬をつけたりすることですが、少し良くなったからと安心しないで、根気よく10歳過ぎまで管理することが大切です。

―斜視の治療についてもお聞かせください。

斜視は、両目の視線の方向がズレてしまう病気です。通常、同じものを見ている場合、目はまっすぐ同じ方向を向いていますが、斜視の場合、右目で見ている位置と左目で見ている位置がバラバラになってしまっているのです。斜視には、目の黒目部分が内側に入ってしまう内斜視と、外側に向いてしまう外斜視があります。一般的に斜視の治療は外科手術を勧められる場合が多いのですが、当院では、外科手術は最終手段だと考えています。内斜視の場合は、メガネをかけて治療できる場合がほとんどですし、外斜視の場合でも、普段の生活の中で目の動きや働きを強めたり、脳の悪い適応を変える訓練を行うことで回復が望めるのです。そうして経過を見ていく中で、改善が見込めない場合のみ、外科手術をおすすめしています。手術には必ずリスクを伴いますし、直後はよくなっても2,3年で症状が戻ってしまったり、内斜視から外斜視になってしまったりすることも少なくありません。また、時には横のバランスを整えるために上下のバランスを崩してしまったり、筋肉を詰めすぎて横目でしか見れなくなってしまったりすることも起こります。このようなリスクを避けるためにも、手術を行わずに症状を改善するために可能な限りの手を尽くしております。

―なるべく手術を行わないと考えるようになった理由はありますか?

私は開業前、8年ほど国立小児病院という、現在の国立成育医療センターで勤務していました。小児眼科に特化していた病院だったのですが、当時は他にそういった機関がなかったため、全国からさまざまな症状のお子さんが来院されていました。当然斜視の外科手術もたくさん担当していたのです。手術後の長い経過を診て行くうちに、「手術をしない方がよかった」と反省させられる患者さんを多数見てきました。そして、その苦い経験の積み重ねから、まずは訓練やメガネをかけての治療での改善をめざすこと、そうやって経過を見ながら、患者さんご自身が手術を受けたいという強い意志を持てる年齢になるまで待ってさしあげることが大切だと感じたのです。

記事更新日:2016/01/24

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