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小野 政宏 院長の独自取材記事

おの心のクリニック

(四日市市/伊勢松本駅)

最終更新日:2025/03/28

小野政宏院長 おの心のクリニック main

近鉄湯の山線・伊勢松本駅から徒歩1分、松本街道沿いにある「おの心のクリニック」。開業以前は複数の病院で治療にあたっていた小野政宏院長が、明るく開放的なクリニックをめざして開業したのは、ネガティブになりがちな精神科への通院をもっと気軽にできるようにとの思いからだ。小野院長は、今まで研鑽を積んできたことや各地で講演した経験をもとに理論的な診療を重視している。入院以外は何でも対応できる積極的な診療をポリシーとして掲げる同院では、薬物療法、カウンセリングはもちろん、うつ病患者のためのデイケア、リワークデイケアに注力。ストレスが多いといわれる現代だからこそ、心療内科への通院を考えている人も多いだろう。同院の治療方針と、力を入れている分野について話を聞いた。

(取材日2024年2月1日)

入院以外は何でも対応できる積極的な治療を

先生の診療ポリシーを教えてください。

小野政宏院長 おの心のクリニック1

私の診療ポリシーは積極的に治療を行うことといろいろな治療法を取ることです。「どうしたらうまく生きていけるか」を明確にアドバイスします。受け身になって患者さんの話を聞いてあげるのも良いと思いますが、私は患者さんがなるべく早く回復できるように、はっきりと伝えます。医師は僕と女性の副院長の二診制で、患者さんに選択いただけます。臨床心理士によるカウンセリング、発達障害の検査、心理テスト、作業療法士らとともに行ううつ病のデイケア、リワークデイケアと幅広く対応できるようにしています。最近では、特に発達障害に力を入れています。少しでも生活のレベルを上げていくことを目標に、どのような治療が必要なのかを常に考えて診療にあたっています。

先生はなぜ精神科医師を志したのでしょうか?

僕は医学部を志した時から精神科医師に憧れを持っていました。精神科というのは昔から文科系要素の強い診療科です。映画が好きで、マイナーな映画を見たり、自分でも映画を撮ったりもしました。そういう文化や歴史を含めた人間の生き方の中で、人がなぜ心を病んでいくのかということに非常に関心があり、精神科医師の道を志しました。ただ医師になってからは、文学的な知識、雰囲気や感覚ではどうにも対処できないことが多くあると知りました。治療には薬物療法を含め系統的な対応が必要だと痛感し、日々の診療にあたっています。

シンボルマークはライオンなんですね。

小野政宏院長 おの心のクリニック2

心療内科のモチーフは優しいイメージの動物を使っているクリニックが多い中で、なぜ肉食獣であるライオンなのかですが、ライオンは1頭だけでも強いですが集団行動もできる動物です。一人でも自立できて、なおかつ他人とも共存できる人をめざしましょうというのが当院のコンセプトなんです。このコンセプトは、今の時代にも、とてもマッチしていると思うんです。最近、引きこもりなどの問題がよくいわれますが、個としての自立と集団行動の両方を行うことが、現代ではとても難しくなっています。個としてできあがりすぎると集団行動が難しいですし、他人に合わせてばかりだとうつになってしまう人もいます。ライオンのような人をめざしてほしい、という思いが込められたシンボルマークです。

デイケアやリワークデイケアで、職場復帰をサポート

デイケアやリワークデイケアにも注力していらっしゃるのですね。

小野政宏院長 おの心のクリニック3

近年のうつ病の患者さんの背景は複雑化してきているため、薬物療法だけでは完治が望めない方が増えています。さらに、うつ病の下に発達障害が潜んでいる場合もあるため、職場環境や家庭環境の影響などがあると、簡単に社会復帰できない方も少なくありません。そのため、うつ病を治すためには患者さんの背景にある原因に対して、きちんとケアをすることが必要。再発を防ぐためにも、リワークデイケアやデイケアが重要なのです。リワークデイケアだと、患者さんの生活を長時間診られるので、新たな病像や一面が見えることもあります。そういった情報をスタッフから共有してもらうことで、患者さんにより適した治療方針を提案できることもあると思うのです。当院のデイケアは医師とスタッフ、患者さんの距離がすごく近いのが特徴。小さな異変にもすぐに気づいて、全員でサポートしていきます。

デイケアやリワークデイケアでは、どのようなことをするのでしょう。

デイケアはさまざまな取り組みで、患者さんの多面的な能力を向上させるのが目的です。デイケアという小さな社会で他の方と一緒に集団行動をして、社会へ適応していけるようにします。リワークデイケアでは、出欠も取りますし、卒業された方はリワークデイケアでの様子をレポートにまとめ、会社へ提出するのもプロジェクトの一環です。陶芸や絵画のような芸術的なこと、体育館でスポーツをしたり、時には社会見学へ行くことも。社会で困ったときにどう対処していくかなどの思考方法を学び、自分の中のこだわりや完璧主義を見直します。そしてさまざまなプログラムを通して、集団の中で役割を決めて行動していきます。年に2回ほど、卒業生と現在の患者さんとのフリートークの場を設け、卒業されたメンバーには自分の体験談を話してもらうOB会の実施もしていますよ。

どのような方がデイケアやリワークデイケアに参加しているのですか?

小野政宏院長 おの心のクリニック4

外来でお話しして、必要だと判断した方にリワークデイケアやデイケアのご案内をしています。しかし、社会でもまれた方が復帰をめざすプログラムなので、なかなか患者さんも参加に前向きにはなれないと思います。ただ、復職への近道にもつながるので、無理強いはしないようにしながらも、ここで一歩を踏み出していただけるようお話ししています。三重県内だとリワークデイケアやデイケアを行っているクリニックが少ないので、他のクリニックや会社の方から紹介されるケースもあります。当院のリワークデイケアでは、認知行動療法、ソーシャルスキルトレーニング、自己分析に注力しているので、うつ病の再発に悩んでいる方には、ぜひご紹介していただきたいです。

ストレスをためず楽に生きる考え方をできるように

カウンセリングはどのようなときに必要なのでしょう?

小野政宏院長 おの心のクリニック5

神経症レベルの方、生活歴や生まれてからの家庭環境など、過去に強いトラウマを持っている方などは、精神の安定を保った状態が維持できるよう、臨床心理士によるカウンセリングで過去を解きほぐすことが必要です。軽いストレスでうつ病になった方は、医師の診察で終わる方も多いのですが、もっと時間をかけてお話をお聞きしたほうが良いと判断した場合は、カウンセリングの予約を取っていただきます。現在、臨床心理士が男女合わせて4人おりますが、一度決まったらずっと同じ人がカウンセリングを担当。じっくりと時間を取って、お話しできる体制を整えています。

ストレスをためず生活するためのアドバイスをいただけますか?

平たく言うと「適当に生きなさい」ですね。「6割の力で生きましょう」ということです。最近は、自分にも他人にも完璧主義の方が増えているように感じます。でも、自分を変えることさえ難しいのに、自分の考えに合うように他人を変えることなんてできないのです。ですから無理やり変えようと頑張るのではなく、ほどほどで納得して折り合いをつけるすべを身につけることが必要。さらに、自分を知ることも大事ですね。自分はどのような人間で、どういうことに弱く、どういう場面に強いのかを知ることです。そして弱いところは無理に克服しようとせず、だいたいのところで納得できるようにする。自分の弱みや強みについてあまり考えたことがない人が多いのですが、自分について考える機会を持つのは大事だと思います。

今後の展望と読者やデイケア、リワークデイケアを利用される方へメッセージをお願いします。

小野政宏院長 おの心のクリニック6

私の診療ポリシーは積極的な治療です。臨床心理士や作業療法士、看護師とともに、デイケアやリワークデイケアに力を入れています。当院はスタッフと患者さんの距離が近いので普段わからないことに気づきやすく、それは早い復帰にもつながると思います。うつ病を繰り返している方や職場になじみにくい方などは、デイケアやリワークデイケアの利用も検討してみてください。会社や社会への適応力を高める練習を一緒にしましょう。また現代は自由で変化の多い時代です。昔と比べてどう生きるかを考えなくてはいけないため、人生のいろんな場面で心のバランスを崩すこともあるでしょう。そのようなときは「どうしたら楽に生きられるか」を考えてみてください。厄介なことからは逃げても良いのです。どうか楽に生きられる方法を探してみてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

カウンセリング/30分につき2200円~

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