松原 一生 院長の独自取材記事
松原歯科医院
(京田辺市/京田辺駅)
最終更新日:2024/09/03

新田辺駅と京田辺駅からともに徒歩3分の住宅街にある「松原歯科医院」は、1928年開業の100年近い歴史がある歯科医院だ。曾祖父・祖父・父に続いて、2023年10月より4代目の院長を務める松原一生(かづき)先生は、朝日大学歯学部を卒業後、大学院でも学びを深め、かぶせ物や詰め物などの補綴領域を専門に学んだ。特に入れ歯の治療を得意とし、精密な根管治療にもこだわりを持っている。同院では地域の人の幅広い要望に対応できるよう一般歯科、小児歯科、予防歯科、口腔外科、訪問歯科まで幅広く展開している。「クオリティーの高い医療を提供して地域の方の歯の健康を支えたい」と意欲を見せる松原院長に、めざす医療や診療への想いを聞いた。
(取材日2024年3月6日)
4代続く歯科医院として地域の幅広い要望に応えたい
100年近く続く医院を、この度リニューアルされました。

当院は1928年よりこの地で歯科診療を行っています。曾祖父・祖父・父と続き、私が2023年10月より4代目の院長を務めています。開業当時は周囲にほかの歯科医院はほとんどなかったそうで、まさにこの地の発展とともに歴史を重ねてきました。今でもご高齢の患者さんから「私の祖父の時代からお世話になっています」などと伺うこともあり、地域の皆さんのお力添えがあったからこそここまで長く続いてきたのだ、と日々実感しています。私の就任と同時に建て替えたこの歯科医院は、クオリティーの高い医療を提供したいとの想いのもと、シックな雰囲気にこだわりました。入り口から院内に至るまですべてバリアフリーの設計にもなっています。患者さんは近隣の方が中心で、父の代から通われている方はもちろん、最近来られるようになった方々も幅広い年齢層の方にご利用いただいています。
先生のご専門や今までのご研鑽について教えてください。
朝日大学歯学部を卒業後、大学病院で基本的な歯科治療全般に携わってきました。大学院でも学びを深め、入れ歯・詰め物・かぶせ物などの「補綴領域」を専門に学びました。特に「総入れ歯」の治療経験が豊富で得意としています。さらに、こちらを開業する前に大学時代の先輩の歯科医院をお手伝いする機会もありました。その先生は診療の傍らセミナ―や勉強会などに積極的に参加され、後進の育成も熱心でしたので、歯科技術はもとより診療に向かう姿勢など、多くのことを学ばせていただきました。
どんな歯科医院をめざしていますか。

まず、近隣の方々のさまざまなご要望にお応えできる、地域にしっかりと根差した歯科医院であり続けたいと思っています。当院は一般的な虫歯の治療をはじめ、お子さんの歯の治療、入れ歯治療、審美面に配慮した治療、予防ケア、歯科口腔外科領域まで幅広く対応していますので、ぜひお子さんからその親御さん、おじいさま・おばあさままで家族ぐるみでいらしていただけたら、と願っています。その上でクオリティーの高い医療を提供したいと思っています。地域の患者さんに「とりあえずここに来れば安心だ」と信頼していただけることを目標にしています。
患者の希望を尊重しつつクオリティーの高い治療を追求
先生がおっしゃる「クオリティー」について具体的に教えてください。

私は入れ歯・かぶせ物・詰め物など補綴領域を専門に学び精密な治療を心がけていますが、それを生かすためには歯の土台を築く根管治療の精度も重要なのは言うまでもありません。私は当院の継承前に根管治療を専門とする先生にも直接ご指導いただきながら、精密な根管治療の技術を学んできました。当院では歯科用CTやマイクロスコープを使って肉眼では見えない部分も拡大して見ながら、ラバーダムの装着も行います。ラバーダムとは根管治療の際に広げて口に装着するゴム製のシートで、治療する歯だけをゴムの外側に出して治療ができるため、治療中の根管内への細菌感染を防ぐのに役立ちます。このようなツールを活用しながら、かぶせ物などの適切な治療を施すことで、再治療の防止や歯を長持ちさせることが望めます。さらに、新しい虫歯や歯周病に対する予防ケアにも力を入れるなど、診療全般にわたって高いクオリティーを保つことをめざしています。
得意とされる入れ歯の治療には、どのように取り組まれていますか。
入れ歯の治療でいらっしゃる患者さんの多くは、「過去に作った入れ歯がどうも合わない」「痛いところがある」「食事中に動いてしまい噛めない」など、今の入れ歯に不満を抱えていらっしゃいます。まずはそのお悩みをきちんと把握するよう努め、その解決を目標にして治療を考えていきます。入れ歯作製は、大学病院時代からお付き合いがあり、意思疎通をスムーズに図れる歯科技工所の歯科技工士と連携して行います。型採りをしたものを歯科技工士へ送って一緒に設計の方向性を考え、それを患者さんにフィードバックして最終的な形を決めていくような場合も多く、この詰めの作業が最も重要だと思っています。また、入れ歯のお渡し日の後に、調整日をあらかじめ確保し、患者さんの気になるところを伺って調整していきます。この最初の調整までのスパンは患者さんのために極力短縮したいので、お渡し日から1~2日以内に行うよう努めています。
そのほか、先生が診療で心がけていることは何でしょう。

患者さんのご希望に沿うような治療を心がけています。例えば、こちらで抜歯が必要と判断しても、患者さんが残すことを希望されていれば、その意向を極力尊重したいと考えています。患者さん一人ひとりの悩みに寄り添い、適切な選択肢を提案しながら、最終的にご納得いただける治療を提供することをめざしています。同時にお口の状態や治療について、エックス線の画像やマイクロスコープで撮影した画像などを用いて視覚的にわかりやすいようにご説明するなど、安心して治療を受けていただけるように配慮もしています。
地域の人の予防意識を高め残存歯数を増やしていきたい
こちらの予防ケアについて伺います。

歯を健康な状態に保つためには、患者さん自身の適切な歯磨きの習慣が重要です。当院では歯科衛生士が中心となって、染め出しを用いながら患者さんの歯並びに適したブラッシング指導を行っています。一方で、歯垢は歯と歯茎の境目など、普段のブラッシングではなかなか汚れを落とすことができない部分に残りやすく、虫歯や歯周病などの原因となります。当院ではその磨き残しを中心に、定期的にクリーニングを行うことで、患者さんと両輪で予防に取り組んでいきたいと考えています。また、これはあくまで私の感覚値ですが、この地域の義歯の使用率は高いのではないかという懸念もしています。この地に根差してきた歯科医院として、皆さんに予防意識を一層高めてもらいながら、歯の残存歯数を増やすことに貢献していけたらいいな、と願っています。
子どもの治療および予防ケアについてはいかがでしょうか。
治療が怖くて受けられないお子さんもいらっしゃると思います。そのような場合、当院ではまず一人ひとりのお子さんのペースに合わせながら、治療に向かえるように慣らしていくことをめざしています。お子さんの不安や緊張を和らげるよう、前の画面にユーモアのある動画を流すなどの工夫もしています。子どもの歯は大人の歯よりも弱く、虫歯の進行が速いことが特徴ですので、気になることがあれば早めの受診をお勧めしています。また、大人同様、お子さんの場合も普段の適切な歯磨きと定期的な検診が大切です。当院ではフッ素塗布と、歯の溝に樹脂を埋めるシーラントの2つの予防処置を行っております。
最後に地域の方へメッセージをお願いします。

当院では、何か1つの治療に特化するのではなく、診療全体のクオリティーを上げていくことに注力していきたいと考えています。この地域でも歯科医院は増えていますが、皆さんが歯の治療や予防ケアを検討する際に「ここだったら大丈夫だろう」と思っていただけるような歯科医院になりたいと願っています。曾祖父、祖父の時代から代々通ってくださっている方々を大切に、さらにその後に続くお子さんたちの世代からも頼りにしていただけるよう、今後も高みをめざして努力をしていきたいと思っています。まずは何か気になる症状があれば、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはホワイトニング/3万3000円~、
セラミックを用いた補綴治療/11万0000円~