早期発見・早期治療によって完治をめざす
乳がん検診
桜新町 濱岡ブレストクリニック
(世田谷区/桜新町駅)
最終更新日:2021/10/12


- 自由診療
昨今、日本人女性がかかるがんの1位といわれる「乳がん」。芸能人などが乳がんになったというニュースを聞くたびに、不安を覚える人も少なくないだろう。乳がんは、早期に発見して治療を行えば完治も望めるといわれていることから、定期的に検診を受けることがとても大切だ。新鋭の機器による精密な検査で乳がんの早期発見をめざしている「桜新町 濱岡ブレストクリニック」の院長で日本乳癌学会乳腺専門医でもある濱岡剛先生は、「年に1回は自分の体をチェックして、心と体の安心をもらいに来る感覚で来てほしい」と定期的な乳がん検診の受診を勧めている。そんな濱岡院長に、乳がんのことや同院で行っている乳がん検診の流れについて話を聞いた。
(取材日2019年6月19日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q胸にしこりも痛みもありません。検診は必要ですか?
-
A
初期の乳がんでは、しこりや痛みといった自覚症状は、ほぼありません。また、それらを乳がん独特の症状と捉えている方もいますが、生理前やホルモンバランスの変化など、病気とは関係ないことも少なくありません。さらに、初期の乳がんは、砂つぶのような石灰化病変ですから、自己診断で見つけることはほぼ不可能です。乳がんは、治癒力のあるがんの一つで、早期に発見して治療をすれば治る可能性が高いとされているがんですが、ほかの臓器に転移してしまうと、その限りではありません。そして近年は、乳がんが増加傾向にありますから、自覚症状がなくても年に1回は定期的に検診を受けて、乳がんの早期発見と早期治療に努めることが大切です。
- Qマンモグラフィか超音波検査、どちらかだけでよいのでしょうか?
-
A
マンモグラフィでは、しこりなどの病変の評価に加え、超音波検査では見えにくい非常に小さな石灰化病変を見つけることが可能です。一方で超音波検査は、痛みや被ばくもなく乳腺の構造について詳細に知ることができ、マンモグラフィでは見つけにくい乳腺に埋もれた腫瘍を見つけ出すのが得意で、形状や大きさ、分布、良悪性の鑑別も行えます。時には、マンモグラフィで見えなかった病変が発見されることがあります。つまり、それぞれの検査にはメリットとデメリットがあるのです。乳がんは早期発見と早期治療が大切ですから、初期の小さながん病変を見逃さないためには、マンモグラフィと超音波、両方の検査を受けることをお勧めします。
- Q40代に多いそうですが、何歳ぐらいから受診すべきでしょうか?
-
A
乳がんの患者数は、30代後半から増え始め、40代後半から50代前半でピークを迎えます。しかし、近年では食生活の欧米化や非婚化に伴い、発症年齢が下がる傾向があり、20代で発症する方もいます。また、最近は世間に乳がんのニュースがあふれていて、それらを耳にするたびに心配になる人もいると思います。しかし、定期的に検診を受けていれば、そのようなときでも、「私は大丈夫」と安心していられるでしょう。肥満の方や血縁者に乳がんになった人がいるなどは、乳がんのリスク因子ですから、それらにあてはまる方は若いうちから、そうでない方も30歳を過ぎたら、年に1回は定期的に検診を受けるようにしましょう。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1受付後、問診票に記入する
-
クリニックを訪れ、受付を済ませたら、渡された問診票に記入する。問診票には、受診理由や症状、既往歴、家族歴、婦人科歴、内服薬の有無などの質問があるので、できるだけ正確に記入すること。健康保険証と、ほかの医療機関で受けた検査結果やデジタルデータ、フィルムなどがあれば、忘れずに持参する。同院の検診は予約優先制なので、事前に公式ホームページや電話、直接来院するなどの方法で予約しておこう。
- 2更衣室で検査着に着替える
-
検査が受けやすいように、更衣室で検査着に着替え、スリッパに履き替える。同院の更衣室には、M〜LLサイズの検査着やズボンも用意されているほか、鍵つきのロッカーや髪をまとめるためのシュシュやゴムも備えている。さらには、大きな鏡も備えつけられているので、検査後にメイクを直してから帰宅することもできる。着替えが終わったら、中待合室の椅子に座って待機。名前が呼ばれたら検査室に入る。
- 3乳房をエックス線撮影するマンモグラフィ検査
-
マンモグラフィ検査では、女性の検査技師が優しく声をかけながら、腫瘍や石灰化などを見つけやすくするため乳房を平たく圧迫し、左右縦横1枚ずつのエックス線撮影をする。圧迫時間は1枚につき数秒ほど。生理前はホルモンの関係により乳房が張っているため、強い圧迫感を感じることもあり、痛みには個人差がある。
- 4乳房の内部をリアルタイムに調べる超音波検査と視触診
-
超音波検査では、胸にゼリーを塗ってから専用の機械を乳房にあて、乳房から脇の下のリンパ節にかけて隅々まで検査を行う。リアルタイムに乳房の内部を調べることができる超音波検査は、特に腫瘍やしこりなどの病変の発見が得意で、形状や大きさ、分布、良悪性の鑑別が可能。加えて視触診も行われ、必要に応じて乳房細胞診や針生検をすることになる。同院の超音波検査は、日本乳癌学会乳腺専門医である院長自身が行っている。
- 5実際の画像を示しながら結果説明
-
すべての検査が終了後、医師からの結果説明。同院では、5メガピクセルの精細なモニターにマンモグラフィの画像を映すことで精度にこだわった診断を行っており、「多少しこりがあると言っていたのはここですが、特に問題はありません」など、患者が気になっていたことや質問にも丁寧に答えるよう努めている。説明が終了後、私服に着替えてから会計を済ませ帰宅となる。同院の場合、通常ここまでの所要時間はおよそ1時間。
自由診療費用の目安
自由診療とは乳がん検診 (視触診+乳腺エコー検査)/8500円、乳がん検診 (視触診+マンモグラフィ検査)/1万500円、乳がん検診フル (視触診+乳腺エコー検査+マンモグラフィー検査)/1万3500円