根岸 史郎 院長、根岸 詩子 副院長の独自取材記事
ねぎし矯正歯科
(世田谷区/三軒茶屋駅)
最終更新日:2025/07/01

三軒茶屋駅から茶沢通りを歩いて2分ほどのところにある「ねぎし矯正歯科」を訪れた。こちらでは、矯正歯科を専門とする根岸史郎院長が小児と成人の矯正を、根岸詩子副院長が受付や他院との連携窓口を担当し、夫婦で協力し合って診療に取り組んでいる。矯正に興味を持った近隣住民の他、すでに同院に来院した患者の家族や友人からの相談、また近隣の一般歯科からの紹介も増えているそうだ。清潔感ある落ち着いた院内で、診療方針や今後の展望など、穏やかな史郎院長と明るい詩子副院長に話を聞いた。
(取材日2025年5月21日)
近隣他院からの紹介も。地域に根差した矯正歯科
こちらには、どのようなきっかけで来られる方が多いのでしょうか?

【史郎院長】2008年からこの場所で診療しているのですが、近隣にお住まいで当院を知った方もいれば、当院に来院した方のご家族やご友人から相談を受けたり、近隣の一般歯科の先生からのご紹介も多いです。開業当初に比べてこの辺りには歯科医院が増えて、患者さんの歯に対する意識もますます高まっていますが、矯正を受けられるクリニックは限られますからね。逆に当院の診療で「一般歯科での治療が必要」と判断したケースでは、近隣の一般歯科の先生にお願いして一緒に治療を進めることもあります。
この地域で長く診療されているのですね。この辺りの患者さんの印象はいかがですか?
【史郎院長】きれいな歯をしているお子さんが多い印象ですね。親御さん自身も子どもの頃に矯正をされたという方が結構いて、早いうちからお子さんの矯正を始めたり、歯磨きの習慣をきちんとつけたり、お子さんの歯の健康に対する意識が高いと感じます。以前は、矯正開始前に矯正計画を話し合う際、親御さんから「なるべく矯正していることがわからないようにしてください」と言われることが多かったですが、最近は「隠したい」と強調される方は少なくなりました。矯正が当たり前のものになってきたのでしょう。クラスのお友達に「矯正」について教えてもらって来院したというお子さんも多いんですよ。
【詩子副院長】私は受付を担当しているのですが、最近はお母さんではなくお父さんと一緒に来られるお子さんがとても増えました。ご両親で協力してお子さんの歯を守っているのだと思うとほほ笑ましく、少し時代の流れを感じます。
歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

【史郎院長】祖父も父も歯科医師をしており、幼い頃から「歯科医師」という職業が身近なものだったからです。祖父や父の患者さんに街中でばったり会うと「史郎くんも歯医者さんになるの?」なんて聞かれたりしたものです。大学の研究室で矯正歯科の奥深さに気づき、その後14年間矯正を専門的に学んでから開業の道を選びました。
【詩子副院長】私も両親が歯科医師だったので、自然と歯科医師になりました。歯科の勉強はとても面白く、尊敬する先生などいろいろな方との出会いもあり、歯科を選択して良かったと思っています。
【史郎院長】お互いに歯科医師なので副院長の存在は心強く、私一人だったら開業していなかったかもしれません。患者さんや他院の先生とのやりとりは副院長に任せていますが、歯科医師だからこそあらゆる流れがスムーズです。歯科の知識が豊富な分チェックも厳しいですから、私も絶対に手を抜くことはできませんね(笑)。
年齢や症状によって矯正のポイントは変わる
小児矯正で心がけていることはありますか?

【史郎院長】矯正は虫歯の治療などとは違い、年単位で受けるもの。お子さんの場合、その間いかにモチベーションを保てるかが重要になります。最初の頃はすごく張りきっていたのに、だんだんと矯正に飽きてしまうこともありますからね。やる気が落ちている時期に厳しいことを言っては逆効果ですので、また自然とやる気が出てくるのを待って、焦らずに矯正に取り組むようにしています。
それは大人の矯正でも同じでしょうか?
【史郎院長】大人の場合は自らの意思で矯正治療を受ける方が多いので、モチベーションの維持に困ることはあまりありません。それよりも事前の医師と患者さんのコミュニケーション、ゴールをどこに定めるかのすり合わせが重要です。というのも、すでに完成している大人の歯並びは、必ずしも患者さんの望むように治せるとは限らないからです。まずは患者さんにそれを理解してもらわなくてはなりません。数十年前に一度矯正を受けている方が再矯正を望まれるケースもありますが、口腔内の状態は年齢によっても変わってきます。どこを、どのように、どうやって矯正を進めていくのか。その認識を合わせることが成人矯正では大切になります。
年齢に応じて注意すべき点は変わってくるのですね。

【史郎院長】お子さんから大人の方まで多くの患者さんに接してきましたが、そのように感じます。お子さんの場合は適切な時期に矯正を始めることで、より良い結果をめざしやすいでしょう。矯正中は親御さんにも協力をお願いして、自宅での歯磨きや定期的な通院を続けられるようにサポートしています。大人の患者さんとはしっかりとコミュニケーションをとり、めざすゴールを共有してから始めることが大切。また若い方ですと「見た目」を気にして矯正を希望される方が多いのですが、年齢が上がるにつれて、虫歯や歯周病の予防として矯正を始めようと考える方が増えてきます。その場合、お口の状態によっては一般歯科の先生と協力して、矯正も含めた総合的な歯科治療を行っています。
望まれる役割を果たし、患者や地域と良い付き合いを
日々の診療の中で、うれしいと感じることはどんなことですか?

【史郎院長】口を閉じたとき、奥歯が噛み合うだけで前歯が噛み合わないほど歯並びが悪いようなケースもあるのですが、そのような患者さんが矯正を終えたあと、患者さんに「ご飯がおいしくて太ってしまった」と言っていただけるくらい、食べることの喜びを感じていただけたらうれしいなと思います。矯正は美しい見た目がめざせるだけでなく、心にも豊かさを与えてくれるものなのだと考えています。
【詩子副院長】数多くある矯正歯科の中から当院を選んでいらしてくださること、その後も楽しみながらコンスタントに来てくださることでしょうか。わたしも患者さんに会えるのが診療する中での楽しみなんです。あとは、小児の患者さんが矯正を終えられた後に、その親御さんから「実は私も……」と相談をしてくださったり……。歯並びに悩んでいるとき、当院を思い出して頼ってくださるとうれしいですね。
お忙しい日々の中、休日のリフレッシュ方法を教えてください。
【詩子副院長】私は子どもたちと一緒に空手教室に通っていて、もう10年以上になるんです。男女年齢関係なく練習するような和気あいあいとした雰囲気が長く続けられている理由かもしれません。「当院に通っている子どもの患者さんも、院長があまり厳しく言わないから続けられているのでは……」と思うことがあります。誰もが毎日やる気いっぱいではないですからね。私は今やりたいことがたくさんあって、昨年からはウクレレを始めて、また新たな世界を楽しんでいます。
【史郎院長】副院長はアクティブですが、私はというと休日もパソコンに向かって書類整理をしています。オンとオフの区別があるようなないような。ゆっくり過ごしていますよ。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

【詩子副院長】人が生きていくために歯や口は大事だと最近改めて思います。栄養は口から入りますし、お口の健康は全身の健康の第一歩。一般歯科の先生と協力しながら、皆さんの健康を支えていきたいと思います。
【史郎院長】患者さんといいお付き合いをしていきたいですね。矯正のためだけでなく、「ここに来たら落ち着く」「ここが好きだから」という理由で来られる方が増えたらうれしいです。患者さんや近隣の先生方に望まれる役割を果たし、歯の治療を通じて皆さんのお役に立てるよう、これからも努めてまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/44万円~、成人矯正/88万円~