上杉 聡史 副院長の独自取材記事
上杉歯科医院
(藤井寺市/藤井寺駅)
最終更新日:2025/08/22

近鉄南大阪線藤井寺駅から徒歩8分の静かな住宅街にある「上杉歯科医院」。院内はバリアフリーで、清潔感のある白を基調としながら明るい木材を使ったナチュラルな内装、温かみのある照明にもセンスが感じられる。「幼い頃から父である院長が患者さんに優しく接する姿に憧れ、歯科医師以外の道はまったく考えることもありませんでした」と、話す上杉聡史副院長は、志した道を真っすぐに歩み、さらに高みをめざしている。勉強会にも積極的に参加し、地域だけでなく、歯科全体を視野に入れた活動にも尽力している。優しい笑顔で丁寧に説明をする上杉副院長に、診療で大切にしていることなど幅広い話を聞いた。
(取材日2023年7月4日)
神経を取らない治療を軸に、丁寧な診療を
患者さんの年齢層やご相談内容はどのようなものが多いですか?

患者さんの年齢層は、子どもから高齢者まで幅広いですね。地域密着で長く診療している歯科医院なので、昔からずっと父が診ている高齢の患者さんから、お子さんの小児歯科のご相談、働き盛りの30~40代の方までさまざまです。僕が副院長として当院に戻ってきた時は、本当にご近所の患者さんばかりでしたが、最近はクチコミでいらっしゃる患者さんも増えています。「上杉歯科医院に行ったら、ちゃんと診てくれるよ」と実際に来た患者さんに言ってもらえる存在でありたいので、今後も「この辺りでいい歯医者さん教えて」「いい所あるよ」などと、広がっていったらうれしいですね。ご相談内容は、虫歯の患者さんは減っているとはいえ、「歯がしみる」「穴が開いたから診てほしい」といったご相談も多いです。また、「他院で神経を取らないといけないと言われた」と、ご相談に来る方もいらっしゃいます。
神経をできるだけ取らないことを大切にされていると伺いました。
歯自体の抵抗力は神経からきています。神経があることで、歯周病になりにくかったり歯が折れにくかったりということにつながるのです。神経を取ってしまうと、その歯の周りだけ歯周病がひどくなってしまうケースもあるので、神経はとても大事なんです。植物でも生きている木と枯れ木を比較すると、枯れ木はポキッと折れやすいですよね。歯も同じです。噛む力がかかり過ぎた時でも、神経がある歯のほうが、折れたり欠けたりしにくいんです。神経を取らない重要性は、もっと多くの方に知ってほしいと思います。特に小・中学生や高校生くらいまでの若年層は、まだ歯の根っこが完全に発育していない時期。歯の頭の部分はできているように見えても、根っこはまだ完成していません。その状態で神経を取ることは、先々良くない病巣ができるリスクが高くなる恐れがあります。そうした若い患者さんや親御さんには特に、神経を取らない方向の治療をお勧めします。
歯科医師になろうと思ったのはやはりお父さまの影響ですか?

この地で父が開業し、私はここで生まれ育ちました。幼い頃から「お父さんかっこいいな」と憧れていまして。当時は、小学校から帰ると、歯科医院の入り口から帰宅することもあったので、父の診療する姿をよく見ていたんです。子どもなので技術的なことはわからなかったですが、患者さんに優しく接している姿が印象的で、僕自身も自然と歯科医師をめざしていました。大学卒業後は、勤務医として一般歯科とインプラント治療を中心に経験を積み、当院の副院長に就任しました。現在、院長は昔から通ってくださっている高齢の患者さんを診ていて、副院長である僕が主体となって当院を運営しています。
より良い治療を安全性を追求し提供することにこだわる
先生のご専門であるインプラント治療について、患者さんにとっての期待できるメリットを教えてください。

歯を失った際、従来であればブリッジといって、失った歯があった部分の左右に生えている健康な歯を支柱として「橋」をかけるように義歯を入れることをめざす治療法があります。けれど、ブリッジはかけるときに、両隣の歯を削る必要があるんですね。義歯を支える役割を果たすために、健康な歯にも負担がかかってしまうのです。一方インプラントであれば、その失ってしまった歯単体の治療なので、他の歯に負担をかけない点がメリットだと思います。また、天然歯に近い働きも期待できます。
インプラント治療の今後について、もう少しお聞かせいただけますか?
インプラント治療は、問題点も報道されていますが、本当に良い治療法だと考えています。なので、例えば安全ではないインプラント治療が1回行われてしまっただけで、インプラント治療全体がすべて駄目なように思われてしまうのは残念に思います。もちろんたった1回でも、問題があれば患者さんにとって重大なことです。そのため、インプラント治療を専門とする歯科医師として、安心安全が第一で、問題が起こらないように治療を進めるためにできることを、歯科医師全体に啓発をしていく役割も自分にはあると考えています。また、私自身も技術を磨き続け、より一層研鑽を深めていきたいと思っています。
院内の人員体制についてお聞かせください。

歯科医師は、院長と副院長の僕、非常勤の歯科医師の3人体制です。スタッフは、受付兼助手2人、歯科衛生士3人が在籍しています。非常勤の歯科医師には歯列矯正の診療を月1回お願いしています。僕自身、歯科全般を幅広く学び、経験する中で、歯列矯正は非常に難しく専門性が問われる分野だと感じているため、矯正のエキスパートの先生にお任せしています。スタッフたちには、僕から「ああして」「こうして」と言うことはなく、自発的に気遣いができる人ばかりで助かっていますよ。例えば、つえをついている高齢の患者さんがいれば、ゆっくり手を引いて誘導するなど、一人ひとりの患者さんに合わせた対応を心がけてくれています。
技術を磨き、「来て良かった」と思われる歯科をめざす
日々の診療で大切にしていることはありますか?

患者さんに「この歯科医院に来て良かった」と思って帰ってほしいと、毎日思いながら診療しています。例えば、「痛いのが楽になった」「よく噛めるようになった」「治療がスムーズに進んだ」「クリーニングしてもらって気持ちが良かった」など。どんなことでもいいので、「来て良かった」と思って帰ってもらえたらいいなと願っています。あとは、患者さんにとってわかりやすく丁寧な説明を心がけています。僕自身、病気になり病院に行った時に、ちゃんと説明してもらえなかった経験もあるので、しっかり説明した上で、「ここがこうなっているから、この治療をしないといけないんだ」と、患者さんに納得してもらい、一緒に治療を進めていくことが大事だと思っています。時にお話が盛り上がって脱線してしまうこともあるかもしれませんが、その人その人に合わせた説明の方法を考えながら対応するようにしています。
休日はどのように過ごされていますか?
父も私もゴルフが好きなので、奈良や大阪のゴルフ場を回るのがリフレッシュの時間になっています。あとは、中学生と小学生の子どもを連れて、家族でキャンプに行くことも楽しいですね。僕がテントを張って、炭をおこして、家族がバーベキューなど食事の準備をしてくれて、そんな休日の過ごし方をしています。
では最後に、患者さんと読者の方へメッセージをお願いします。

いつもご来院いただいている皆さん、当院へ来てくださってありがとうございます。僕は勉強会などに参加して、常に新しい技術を学んだり、治療方法の研究をしたり、患者さんに安心していただけるよう技術を磨いています。その上で、一人ひとりに合わせた丁寧な説明や、口腔内写真をしっかり撮影してお見せするなど、患者さんご自身が理解・納得して治療ができるように、心がけております。当院が初めての方も、ぜひ気軽に足をお運びください。
自由診療費用の目安
自由診療とは<インプラント治療の費用>
■カウンセリング、診断、CT撮影/1万6500円
■インプラント埋入/22万円
■上部構造/11万円
■セラミックのかぶせ物/12万1000円~
■セラミックの詰め物/5万5000円~
■矯正/60万5000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。