新井 裕基 院長の独自取材記事
Mデンタルクリニック神戸
(神戸市兵庫区/湊川駅)
最終更新日:2024/10/07

有馬線・湊川駅、神戸市営地下鉄山手線・湊川公園駅から徒歩約3分、外階段が目印のビル3階にある「Mデンタルクリニック神戸」。2024年に改装したばかりだという同院は、一歩玄関を入ればゆとりある空間が広がり、落ち着きのある木目調のインテリアが何とも心地良い。新井裕基(あらい・ゆうき)院長が「院長中心ではなく、スタッフ全員で歯科医院をつくり上げることを大事にしています」と話すとおり、患者とのコミュニケーションはもちろん、院内設備、スタッフが働く環境に至るまでこまやかに配慮が行き届く。時代と地域のニーズに合わせ、一般歯科をはじめ予防歯科や矯正歯科など幅広い歯科診療を提供する同院の特徴や目標、さらに自身のユニークな経歴などについて、新井院長に語ってもらった。
(取材日2024年7月30日)
患者の満足を第一に。予防に注力し、矯正治療にも対応
先生が歯科医師をめざした経緯や、ご経歴を教えてください。

進路を決めるにあたって、人の役に立つ仕事として医療の道に進もうと考えました。その頃はどの職種を選ぶか漠然としていたのですが、今にして思えば歯科医師だった叔父の影響もあったように思います。名古屋の大学の歯学部を卒業して、病院の歯科口腔外科で研修を受け、その後九州大学の大学院で歯内治療の研究に取り組みました。妻の実家が九州で歯科医院を経営していたので、そこで働きながら社会人大学院生として研究に取り組んだのです。その後は海外を含めさまざまな場所で働き、経験を積んできました。
こちらの診療姿勢についてお聞かせいただけますか?
患者さんが納得し、安心して治療を受けられるように努めています。大切な歯の健康を保つためには、「治療が終われば終了」ではなく、定期メンテナンスによる「予防」が重要。ですから、継続して通院していただけるよう、患者さんとの信頼関係を大切にし、安心できる歯科医院でありたいと思っています。そのために、歯科医師、歯科衛生士、受付担当など、スタッフ全員で共有している理念があります。お互いの役割と能力を尊重して、「スタッフ皆で歯科医院をつくっていく」という基本姿勢です。例えば、忙しすぎてバタバタしてしまって、患者さんのご要望を拾えなかった、なんてことがないように、状況に応じて一人ひとりが考えて主体的に動く。こうした姿勢があってこそ、患者さんの安心感や、満足感、納得感のある診療につながるというものでしょう。今も予約枠に余裕を持たせて会話の時間を確保し、丁寧なコミュニケーションができるよう努めています。
スタッフが働く環境にもこだわっているそうですね。

はい。患者さんに安心・満足な診療を受けていただくためにも、前提としてスタッフが快適に働ける環境が欠かせません。ですから、「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」を重視する“5S活動”を中心に、勤務環境を整えています。2024年5月・8月には、院内の改装も行いました。改装後は患者さんからもうれしいお声をいただきますし、スタッフも以前よりも生き生きと働いてくれていると感じます。また、毎月1回、院内スタッフ全員でミーティングを行い、日頃の業務の問題点などを報告し合うとともに、一緒になって改善策を考える機会を設けています。そうすることで、スタッフも自主性と向上心を持って業務に取り組めるのではないでしょうか。勉強熱心なスタッフばかりなので、セミナーなどへの参加も奨励して、外から新しい知識を持ち帰ってもらい共有するようにしています。
子どもも大人も、予防から矯正まで幅広く相談できる
御院には、どのような患者さんが来られますか?

幅広い年齢層の患者さんが来られますが、特に多いのはご高齢の方や主婦、自営業の方など昼間に受診される方です。午後の遅めの時間帯になると、お子さんの受診が多くなります。診療の際は、患者さんと積極的にお話しするように心がけていますね。患者さんのご希望や不安などは、通常の聞き取りや診療だけではわからないことも多いからです。会話を通してそうしたことを察知して、対応していくことが患者さんにより適した診療の提供につながると思います。スタッフもみんな話し好きで、患者さんと気さくに話をして、アットホームな雰囲気をつくってくれていますね。会話をしながらいろいろな情報を聞き出してくれるので、とても助かっています。
力を入れている診療は何ですか?
特に「予防」に力を入れています。たくさんの患者さんを診させていただき、会話もする中で、地域の方々のお口の健康を守るためには、予防が力を入れていくべき分野であると考え、現在、8台の診療用の椅子のうち、5台は予防・定期検診専用にしているくらいです。歯科診療に対するニーズは時代とともに変化し、当院が力を注いでいる領域は、今そしてこれからの日本の歯科全体が抱える課題ともマッチしていると思います。
ほかに、特徴的な診療があれば教えてください。

「MFT(口腔筋機能療法)」にも対応しています。お口周りの筋肉の正常な発育を促して、歯がきれいに並ぶための土台をつくることを目的としたトレーニングのことです。当院にはMFTに熱心に取り組んでいるスタッフもいるので、安心して頼っていただきたいですね。お子さんが楽しくワークやトレーニングができるよう、専用のスペースも用意しています。一方、成人を対象にしたオーラルフレイルの予防対策にも取り組んでいます。しっかり噛んで、飲み込むために必要なお口の機能が低下しないように、お口の体操やガムを使ったトレーニングなどを紹介するとともに、お食事など生活習慣についてもアドバイスします。
矯正歯科にも対応していると聞きました。
1期治療として、MFTと、取り外し可能な装置を使ってお子さんの顎の骨の健全な発育を促す「床矯正」に対応しています。さらに治療が必要な場合は、矯正を専門とする歯科医師による2期治療として、お子さんの歯並びの土台を整えるための矯正から、それ以降の歯並びそのものを整えるための矯正まで、当院で行っています。もちろん、成人の矯正にも対応していますので、お子さんから大人まで、お気軽にご相談ください。
スタッフが一丸となり「安心・安全」のために取り組む
院外活動として、ボランティアに取り組まれているとか。

年に2回は、東南アジアのラオスでボランティアをしています。ラオスには虫歯がある子どもがとても多いのですが、一方で必要な治療を受けられる環境が整っていないのが現状です。そこで何か自分にできることはないかと、ラオス人歯科医師と協力して現地小学校にて歯科検診や虫歯予防の啓蒙活動、ラオス人歯科医師のスキルアップセミナー等を行っています。実は以前、ラオスに国境を接するタイで歯科医院の開業を考えていたことがあり、タイに5年半住んでいましたので、ラオスも私にとっては身近な存在なんです。タイでの開業は感染症の流行で断念しましたが、ボランティアは国際貢献として今後も継続していきたいですね。
今後の展望について、お聞かせいただけますか?
やはりスタッフがそれぞれの能力を存分に発揮し、役割を全うできる環境があってこそ、患者さんにとって良い診療を提供できるというものでしょう。ですから、今後も「スタッフ全員で歯科医院をつくっていく」という姿勢は持ち続けたいですね。同院の合言葉でもある「患者よし、スタッフよし、世間よし」の三方よしを継続し続けていきたいと思います。そのためにもスタッフの自主性や向上心、思いやりを大切にしていけたら。今も働く上で不安に思っていることや、不便に感じていることはないか都度ヒアリングしていますが、これからも皆の意見を拾って改善につなげたいです。あとは、スキルアップのためには外の世界を見ることが大きな学びになると思いますから、積極的に支援もしていきます。
最後に、読者や地域の方にメッセージをお願いします。

地域の方々にこれからもずっと信頼していただけるように、スタッフみんなでより良い歯科医院にしていきたいと思っています。不安なく通院していただくため、スタッフ一同さまざまな取り組みを実践していますので、安心してご来院いただければと思います。これまで受診されたことがない方も、お口の健康や状態に関する疑問やお悩みを、気軽にご相談ください。勉強熱心で新しい知識の習得にも積極的なスタッフばかりなので、気になることや心配なことは遠慮なく聞いてくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とはノンクラスプデンチャー/17万円~
インプラント治療/40万円~
筋機能訓練/6万円~
床矯正/23万円~
小児矯正/23万円~
成人矯正/65万円~