先進のマイクロスコープを駆使し
美しい歯科治療をめざす
たての歯科
(奈良市/西ノ京駅)
最終更新日:2025/02/12


- 保険診療
- 自由診療
技術や機器の進歩により、従来であれば抜くしかなかった歯も保存が望める時代になってきた。歯を保存する上で特にニーズが高まる根管治療や口腔外科手術において、処置の精密さを格段に向上につなげた機器がマイクロスコープだ。マイクロスコープの利点は、機種にもよるが肉眼の約20倍に拡大して見ることができ、光源を邪魔することもないため、患部の状態を細部まで把握できる点にある。口腔外科手術を中心にマイクロスコープを活用してきた「たての歯科」の舘野俊介院長。「手探りではなく見て処置できることで、外科手術で切った組織をぴったりと合せて縫合することや、根管治療において根管内部の感染源をしっかりと取り除くこともめざせるようになった」という。舘野院長に、マイクロスコープを用いるメリットや活用シーンなどについて聞いた。
(取材日2025年1月17日)
目次
マイクロスコープの強みは明るく大きく見えること。その強みを生かした、歯の美しさと機能を保つための治療
- Qマイクロスコープについて教えてください。
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A
▲肉眼の24倍まで拡大して見ることが可能
マイクロスコープは歯科医療用の顕微鏡で、当院の機種は肉眼の24倍まで拡大して見ることができます。僕が一番便利だと感じるのは、光の当たる向きと同じ方向から患部を見られること。肉眼の場合は、光の当たる向きから見ようとすると自分の頭で影ができてしまうんです。マイクロスコープだと光がしっかりと当たった状態の患部を見られるので、細部まで確認した上で精密な治療を行えます。また撮影や録画の機能があるのも利点で、当院ではマイクロスコープを利用する外科手術はすべて録画しています。元の状態からどのような手術をしてどのような状態になったかまで、患者さんに見てもらえますし、歯科医師も見返して技術を磨くことができます。
- Qどんな時にマイクロスコープを使用するのですか?
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A
▲口腔外科手術を中心にマイクロスコープを活用している
当院では外科手術を中心に、根管治療の一部、補綴物を作る際に歯を削る時などに使います。外科手術はインプラントの埋入の他、歯周病などにより歯肉が退縮し露出した歯の根っこを補う根面被覆、歯茎の機能や見た目にもこだわった歯科診療に多く用います。外科手術時にマイクロスコープを使うと、患部を拡大して見られることに加え、肉眼では扱うのが難しい細い糸を使えるのも利点です。細い糸は表面が滑らかで、縫合時に組織を傷つけにくいため、痛みも少ないです。切開部の組織をぴったりと合せて縫合できると早期回復が望めますし、縫合した痕もきれいです。また細い糸は汚れもつきにくいので抜糸時の感染の可能性も低くなります。
- Q根管治療でマイクロスコープを使う利点は?
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A
▲今の歯の状態を知ってもらうため、丁寧に説明を行う
大きく曲がった根管以外なら内部までしっかりと見えることですね。根管治療では、再感染が起こらないように根管内にある感染源を適切に取り除くことが大切。特に再根管治療の場合、昔詰めた薬が残っているとそれがまた感染源となってしまいます。それらの感染源を取り除く際に、患部を明るく大きく映し出せるマイクロスコープの強みが非常に生きてきます。根管を薬で封鎖する際もマイクロスコープがあると非常にやりやすいです。また、根管治療で使うファイルという器具は非常に細く、処置中に折れても小さすぎて肉眼だと見えないんですよ。今まで手探りで取り出すしかなかったのが、マイクロスコープだと見て対応できるのも良い点ですね。
- Qマイクロスコープを使った場合、保険は適用されるのでしょうか?
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A
▲切開部の組織をぴったりと合せて縫合できると早期回復が望める
当院で、保険診療でマイクロスコープを使うのは、3本以上の根っこがある奥歯の根管治療ですね。口腔外科手術でマイクロスコープを使う場合は、ほとんどが自由診療です。虫歯治療は基本的には保険診療内で行いますが、補綴物との段差を限りなく少なくしたいなどのご希望があれば、自由診療でマイクロスコープを使っての精密な治療も提供可能です。保険診療では治療の進め方や使える素材などに厳しいルールがあり、そこから少しでも逸脱すると保険を適用できません。保険診療内の素材より、快適に使えることや長く使えること、汚れがつきにくく美しさが長く保てることなどを希望される場合は、自由診療を選択いただくのがいいでしょう。
- Qマイクロスコープを導入しようと思った理由を教えてください。
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A
▲自身の歯で一生噛んでもらえるような治療の提供をめざす
僕のモットーである「美しいことは正しい」の実現に非常に有用だと思ったからです。もちろん、何でも美しければ正しいわけではありません。でも、補綴物を天然歯に近い美しい形に仕上げれば汚れがつきにくくなることが望めますし、外科手術でも縫った部分がわからないほど精密に縫合できれば、きれいに早く回復することが期待できます。また、マイクロスコープを使えばできる歯周再生治療も多くあります。それらの治療を歯科大会で知った時に、素晴らしい歯科医療だと感動しました。マイクロスコープを用いることで、できるだけ歯を抜かず削らずに残すよう努め、ご自身の歯で一生噛んでいただけるような治療を提供していきます。
自由診療費用の目安
自由診療とは根管治療/11万円、インプラント治療/40万円~、根面被覆/16万5000円、ロール法/11万円、コンポジットレジン/5万5000円、歯周再生治療/16万5000円~