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川田 隆央 院長の独自取材記事

川田歯科クリニック

(世田谷区/上野毛駅)

最終更新日:2021/11/15

川田隆央院長 川田歯科クリニック main

上野毛駅から徒歩2分の場所にある白い3階建てのビルが目印の「川田歯科クリニック」。長年この地で診療を続け、小さな子どもから高齢者まで幅広い年齢層が通う町のかかりつけクリニックだ。入り口のショーケースのアニメのフィギュアを見ながら「お子さんとの会話のネタになるかと思って」とほほ笑む院長の川田隆央先生は、誠実で穏やかな話しぶりが印象的な先生だが、初診時には患者をリラックスさせるために意識して冗談を飛ばすことも。診療ではマイクロスコープによる根管治療やインプラント治療のほか、「未病」の段階でリスクを減らすことに力を入れている川田院長に、長く気軽に通える歯科をめざす同院の特徴や、診療する上で大切にしていることについて話を聞いた。

(取材日2021年9月21日)

診療モットーは、抜かない・削らない治療と予防

地域で長く続く歯科だと聞きました。

川田隆央院長 川田歯科クリニック1

曽祖父が1908年に浅草で歯科医院を開業し、祖父の代となってから上野毛のこの地で歯科医院を構えて80年近くになります。私は大学卒業後にインプラントを専門とする歯科医院や、審美歯科を多く手がける歯科医院などにも勤務し、それらの技術を学びながら、噛み合わせや補綴などさまざまな技術を習得した後、当院の副院長として働くようになりました。2017年から院長になりましたが、父の川田俊大前院長の時代から力を入れてきた予防歯科の姿勢を受け継いでいます。東洋医学の考え方では健康と病気の間に「未病」という病気になる前段階があるのですが、当院は健康な状態の維持を第一にして、未病の段階で兆候を早期発見して適切に処置したり、日常生活のアドバイスをしたりすることで、できるだけ健康な状態が維持できるよう診療を行っています。そのため定期メインテナンスに力を入れています。

どのような患者さんが来られていますか?

上野毛は昔ながらの住宅街ですから、患者さんも高齢の方が多いです。しかし最近は徐々に若いファミリー層や、小さなお子さんも増えてきている印象です。基本は予約制ですが、高齢の患者さんなどインターネット予約が苦手な方も多いので、月曜の午前中は予約なしで診療を行っています。また初診時には1時間かけて患者さんが何にお困りなのか、症状はどうか、どうされたいのかじっくりとお話を伺います。また、初めてかかる歯科医院では緊張されるでしょうから、その際には冗談の一つでも言って、リラックスしてもらえるように心がけていますよ(笑)。

診療モットーと、クリニックの特徴について伺います。

川田隆央院長 川田歯科クリニック2

抜かない、削らない歯を守る治療と予防を重視しています。マイクロスコープと歯科用CTを備えていますので、自由診療にはなりますが、根管治療により残せる歯は残そうと努力しています。また、虫歯となっても歯の健康な部分は極力削らずに残すよう努めています。そのために最大20倍まで拡大できるマイクロスコープや、歯の根の破折や嚢胞が明確にわかる歯科用CTが必要なのです。これらは親知らずの埋伏歯を抜く際や、インプラント治療の手術前検査にも使用しています。

生涯の疾患リスク軽減にもつながる小児矯正

力を入れている予防歯科について伺います。

川田隆央院長 川田歯科クリニック3

父の時代から「未病を治す」姿勢で診療に臨み、虫歯や歯周病にならないための診療を基本姿勢にしています。お口の中から全身の健康を診る、未病の状態から治療するという東洋医学の考え方です。現在は口腔内の不健康な状態が糖尿病や認知症などの病気に密接に関連していることが明らかとなっていますので、これまで以上にそういった存在が必要とされる時代になったと思っています。具体的には唾液検査や口呼吸の有無、口唇圧、舌の力などを検査することで全身の疾患を発見できることもあります。また、長年通ってくださっている患者さんだと認知症の兆候に気づくこともできます。

お子さんも多いとのことですが、診療する際はどのようなことに気をつけていますか?

0歳の時からお口の中を見せてもらうなど、小さな時から通ってもらうことで生涯にわたって予防する意識を持つことにつながると考えています。お子さんを診療する際に心がけているのは、歯科医院を嫌いな場所にしないこと。私も2児の父親ですから子どもの対応には慣れています。お子さんのご機嫌をうかがいながら(笑)、調子が悪ければブラッシングだけでまた来週来てくださいという時もありますし、とにかく嫌いな場所にしないようにしていますね。小さな頃から通ってもらえれば歯の並びも診ることができて、小児矯正が必要かどうか、そんなことも早くから親御さんと相談することができます。そのためにも2、3歳になったら定期的に通ってもらえればと思いますね。

小児矯正の矯正法について教えてください。

川田隆央院長 川田歯科クリニック4

最初に私がお口の中を拝見し、叢生というガタガタの歯並びなど、ワイヤー矯正が必要な場合には矯正専門の先生に診てもらいますが、比較的に軽度なものは基本的に私が担当します。小児矯正で活用しているのは、歯を抜くことなく就寝時だけ装着する矯正装置で、これによって顎の健全な発育を促し、歯が生えるスペースを作ることをめざします。このほか成人の矯正にも対応しており、前の歯列だけ整えたい、軽度の出っ歯(上顎前突)や受け口(反対咬合)を治したいという場合にはマウスピース型装置を使った矯正を行います。そして最後にワイヤーによる微調整が必要な時にも、専門の歯科医師と相談しながら矯正を進めます。矯正全般のメリットは、歯の手入れがしやすくなることで虫歯や歯周病にかかりにくくなること。さらに小児矯正では、顎を広げることで小児の睡眠時無呼吸症候群やいびきのリスクが軽減できるメリットもあります。

「かかりつけにして良かった」と思える歯科医院に

就寝時だけ装着する矯正装置についてもう少し詳しく教えてください。

川田隆央院長 川田歯科クリニック5

一般的な取り外し式の床矯正と同じく、顎骨が本来あるべき形や大きさに発育するのをサポートするものです。通常の床矯正では1日中装着するところ、この装置は夜の睡眠時間も含め8~10時間着けるだけでよく、歯も抜かずに行う点もこの装置を使う矯正の特徴ですね。自分で取り外しができるので、通常どおりに歯磨きもできます。また、矯正期間中は口腔筋機能トレーニングも同時に行っていきます。舌や頬、口唇の筋肉を鍛えることで、口呼吸や噛み癖、頬づえをつくなど、歯並びや口腔機能に悪影響を与える癖の改善を図ります。矯正を始めるのに適した時期は、幼稚園から小学校低学年。期間は生え替わりにもよりますが、5年ほどかかるとお考えください。当院ではこの矯正法以外に、一般的な床矯正も行っており、そのお子さんの状態に合わせて矯正法を変えています。

今後の展望について伺います。

父の時代から長年通われている患者さんの中には、高齢となって通えない方も増えてきました。私は訪問歯科診療をメインとする歯科医院に勤めた経験もありますので、近隣であればご自宅まで伺って必要な処置を行う診療には慣れています。そうしたことから現在も訪問歯科は行っていますが、もう一人歯科医師が加わる体制になれば、訪問できる件数も増やせると思いますので、いずれ実現したいなと考えています。当院が長年続いているのは患者さんのご支持があってこそ。いつまでも「かかりつけにして良かった」と思える歯科医院でありたいですからね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

川田隆央院長 川田歯科クリニック6

未病の段階から予防する歯科診療をこれからも続けていきます。そのためにも定期メインテナンスにぜひ通っていただきたいですね。健康な方なら半年に1度、何かしら口腔内に問題のある方は3、4ヵ月に1度、歯科医師や歯科衛生士によるクリーニングを受けることで、ご自分の歯の健康を維持することができ、ひいてはそれが全身の健康にも寄与するかと思います。また小さなお子さんでも、顎の形状が原因で睡眠時無呼吸症候群になることがあり、全身の健全な発育が阻害される恐れもありますので、必要に応じて小児矯正を受けることは、そういったリスクを減らすことにもつながることをぜひ知ってほしいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児床矯正/44万円~
就寝時のみ装着する装置を使った小児矯正/44万円~
マウスピース型装置を使った矯正/44万円~
ワイヤー矯正/88万円~
インプラント治療/33万円~
マイクロスコープを使用した根管治療/8万円~
虫歯の精密治療/3万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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