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阿部 和久 院長の独自取材記事

あべ小児歯科

(米子市/後藤駅)

最終更新日:2022/07/07

阿部和久院長 あべ小児歯科 main

JR境線・後藤駅から徒歩2分の場所に、1992年から診療を続ける「あべ小児歯科」がある。院長の阿部和久先生は小児歯科を専門に研鑽し、子どもが将来虫歯や歯周病で悩まないよう予防歯科にも力を入れてきた。保護者に対しても歯磨き指導を行い、一緒に子どもの歯を守るための取り組みにも注力している。また、子どもが楽しんで来院できるよう、キッズスペースにはおもちゃや絵本を用意。院内のあちこちに飾られた手作りの折り紙も、子どもたちにも喜ばれているそうだ。「小さい頃から定期検診を受け、健康な歯を維持してほしい」と語る阿部院長に、予防の大切さや、子どもの治療ならではの工夫について幅広く聞いた。

(取材日2022年6月16日)

楽しんで通える歯科医院をめざして

おもちゃがたくさんあって子どもが喜びそうな院内ですね。

阿部和久院長 あべ小児歯科1

私自身、子どもの頃は歯が悪くて歯科医院に通院していたのですが、当時は子どもを専門に治療する歯科医院がなく待合室で緊張をしていた記憶があります。なので、当院はなるべく子どもたちがリラックスできるアットホームな雰囲気にするよう心がけています。飾りつけは、スタッフが季節や流行のキャラクターなどをモチーフに折り紙で作ってくれています。スタッフもみんな子どもが好きなので、いろいろと工夫してくれて助かっていますよ。よく来ている子は変化に気づいてくれるのでやりがいもあります(笑)。診療台に寝転んだ時に見えるよう天井にも貼っているのですが、とても喜んでくれます。遊びに来るような気持ちで通ってもらえたらうれしいですね。

治療中に心がけていることはありますか?

お子さんが治療を受けやすい環境づくりですね。子どもは大人と違って個室で治療を受けるよりも、同じくらいの子が治療を受けているところが見える環境のほうが安心します。自分よりも小さい子が頑張って治療を受けているから自分も頑張ろうと思うようなんです。怖がっている子には「あの子も頑張っているからもうちょっとだけ頑張ろう」と声をかけて治療をしていますね。現在は感染症対策の観点から、診療台ごとに仕切りを設置していますが、周囲が見える環境は維持したかったので透明なビニールシートを導入しています。ほかには、子どもの状態を見ながら治療する順番を変えています。虫歯が数本ある子どもでも痛がっていないようでしたら、最初は小さい虫歯から治療をしています。自分もできるんだという自信をつけさせてから、大きい虫歯を治療します。最初の治療で怖がってしまわないよう、次も頑張れるような治療の組み立てをしています。

保護者の方にも指導をされていますね。

阿部和久院長 あべ小児歯科2

はい、小さなお子さんは一人できれいに歯を磨けないので、保護者の方と一緒に歯磨き指導をしています。力の入れ方や動かし方を見せてもらってチェックします。保護者の方もお子さんも一人ひとり性格などは違いますので、その方に合ったやり方で指導をするように心がけていますね。保護者の方には「初めからいきなり100点を狙わなくていいんです」とお伝えしています。60点でもいいので毎日続けることが大切。徐々にステップアップして、7、8歳くらいでお子さんが一人で歯を磨けるようになることを目標にしています。また、当院では「歯科健康手帳」という独自の手帳を作っており、こちらに治療内容などを書いていますので、以前と比べて虫歯の数がどうなっているかなどがわかるようになっています。ほかにも、虫歯を防ぐポイントや、虫歯になる原因、虫歯になりにくいおやつについても書いていますので、参考にしていただけたらうれしいです。

「治療のため」から、予防のための歯科医療へ

阿部院長は、どうして小児歯科を専門に選ばれたのですか?

阿部和久院長 あべ小児歯科3

年を重ねてもおいしいものを自分の歯で食べ続けるためには、子どもの頃にしっかりと予防や指導をすることが大切だと思ったからです。いい状態を守るという要素が強いので、モチベーションも高く続けられるのではと考えたのもありますね。小児歯科を専門に決めてから医院開業までの15年は、福岡県の九州大学の医学部附属病院や総合病院、小児科専門の歯科医院などで、小児歯科医療の研鑽を積みました。病院勤務では幅広い症例の対応力や、小児歯科医療の専門的な知見を、歯科医院では細かいところの患者さんへの心配り、限られた時間と人数で患者さんに対応をするための治療の進め方など、ここで学んだことは開業した今にとても生かされていますね。また、開業前には鳥取県内の歯科医院でも勤務させていただいたのですが、この期間に地域の特性を知ることができたので非常に良かったですね。

開業されて感じられたことはありますか?

当時は予防に対する意識があまり高くなく、来院される患者さんのほとんどが虫歯治療のための受診だったのを覚えています。虫歯が進行し、神経が死んでしまっている歯が何本もあるような患者さんも何人もいらっしゃいました。虫歯ができてから治療するのではなく、定期的に検診して予防に力を入れることで虫歯の発症を抑え、自分の歯でずっと長く食べられるようにすることが大事だと思います。そのため、予防という考え方について積極的に情報発信をしてきました。何年かかけて少しずつ定期的に来院される患者さんが増え、今では予防やメンテナンスも抵抗なく受け入れてくれる患者さんもだいぶ多くなってきました。歯の健康に対する意識が浸透してきたかなとうれしく思っています。

矯正にも対応されていますね。

阿部和久院長 あべ小児歯科4

最近は地域の歯科医療の向上から、虫歯の割合は減ってきていますが、一方で顎が小さい子どもが多いので歯並びに問題があるケースが増えていると感じています。見た目以外にも、汚れが詰まりやすく虫歯の原因になるので小さな頃から対応したほうが良いと考えています。当院ではお口の中のエックス線写真を撮り、歯の型採り、顎の大きさを把握するための精密検査をしっかりと行った上で、それらを分析して矯正プランを立てています。上顎と下顎のどちらのほうが小さいのかによって使用する装置も変わってきますし、将来のことも踏まえてしっかりと歯並びを整えたいと考えているので、事前の準備はとても大切にしています。矯正の処置には、細かい動きが微調整できるワイヤー矯正を主に行っていますが、さらに顎を広げたほうが良い患者さんがいらっしゃれば、床矯正からの対応もしています。

健康な歯を維持するために定期的な検診を

感染症対策についてお聞きします。

阿部和久院長 あべ小児歯科5

当院では、診療室内のエアロゾル対策を徹底しています。さらに歯科用ユニットや周囲、そのほかのおもちゃや絵本を含めた接触部位をこまめに消毒しています。また、使用するユニットの間隔をあけるため、可能な限り診療スケジュールの調整をし、窓も定期的に開け換気にも気をつけています。来院されるすべての方に体温チェックと体調の問診を行っていますが、スタッフも同様に体温チェックと体調の問診を行って体調の管理に努めています。治療や定期検診が必要なお子さん、保護者の方に安心して来院していただけるよう環境を整えています。

衛生管理が徹底されていて、安心して通えそうですね。

「予防が大切」というからには、クリニック側も安心して来院できる環境を整えたいですよね。先日、日本と海外の歯科事情に関する新聞記事を目にしたのですが、最も異なる点は予防歯科と歯列矯正に関する意識の違いということでした。例えばアメリカでは国民皆保険制度がありませんので、虫歯の治療でも10万円以上の治療費がかかることもあります。なので、高額な治療費を避けるため、その前段階で抑える予防歯科が浸透しています。日本では、国民皆保険制度により、保険適用内で一定水準の治療が受けられてかなり恵まれているといわれていますが、一方でそれが予防意識の向上の妨げになっているとも考えられます。「何かあれば治療を受ければいい」ではなく、お子さんの将来のためにも健康に対する意識を高く持ってほしいです。

虫歯にならないように予防することが大切ですね。

阿部和久院長 あべ小児歯科6

以前と比べると予防に対する意識は上がってきたと思います。小さい頃から定期検診を受けてお子さんの負担の軽減を図り、一生の宝物である健康な歯を維持していただきたいと思います。虫歯で歯を削らないで済むように、健康な状態を維持し続けることが大切です。また当院では、歯並びに関しても定期的に検診を行い、将来気になるのではないかと思うお子さんには情報をお伝えするようにしています。歯列矯正が必要な患者さんには無料のカウンセリングをしておりますので、お気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

小児矯正/38万5000円~
※詳細についてはクリニックの公式ホームページをご覧ください

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