金森 一渓 院長の独自取材記事
金森歯科医院
(松江市/松江駅)
最終更新日:2021/10/12

松江駅から徒歩5分ほどの住宅街に立つ「金森歯科医院」。60年以上にわたり地域住民の口の健康を見守るクリニックだ。2008年にリニューアルされた院内は、白と緑を基調とした落ち着いた雰囲気。3代目院長を務める金森一渓先生は歯科大学を卒業後、松江市立病院歯科口腔外科で研鑽を積んだ。同院では勤務医時代の経験を生かし、一般歯科から口腔外科まで幅広い歯科診療に対応。診療においては、患者の訴えによく耳を傾け、一人ひとりの希望に沿った治療を提供するよう心がけている。「地域の皆さまに頼ってもらえるクリニック、困ったときにいつでも駆け込めるクリニックをめざしています」と優しく語る金森院長に、歯科医師をめざしたきっかけや診療の際の心がけ、院内のこだわりなど幅広く聞いた。
(取材日2021年4月22日)
困ったときにいつでも駆け込めるクリニックをめざす
まずは、歯科医師をめざしたきっかけやご経歴についてお聞かせください。

祖父が当院を開業して60年以上が経過しました。クリニックの2階が祖父の住居になっていることもあり、子どもの頃は学校帰りにここに立ち寄っていましたし、私自身歯が悪くなったら、先代の父に診てもらっていました。ですから、祖父や父が診療する姿や、患者さんから「ありがとうございました」と感謝される姿を見る機会も多かったんです。そんな環境で育ちましたので、自然と歯科医師をめざすようになりました。この地域に愛着があり、「地域の皆さまをお支えしたい」という思いも強かったですね。福岡歯科大学を卒業後は、松江市立病院歯科口腔外科で研鑽。口腔外科を中心に幅広い診療分野で経験を積みました。その後、2008年から当院での勤務を開始し、2010年に院長に就任しました。
どんなクリニックをめざしていますか?
地域の皆さまに頼ってもらえるクリニック、困ったときにいつでも駆け込めるクリニックをめざしています。歯が痛いにもかかわらず1ヵ月先まで予約が取れなかったりすると、患者さんも困りますよね。当院では、たとえ予約が埋まっていても断ったりせず、少しお待ちいただくことになるとしても、すぐにお悩みの症状を取り除いて差し上げたいと思っています。患者さんが来院しやすいように、土曜・日曜も診療していますし、地域の子どもたちの歯の健康を守るため、近隣の中学校の校医や保育園の園医も務めさせていただいています。祖父の時代には休日や時間外でも患者さんの求めに応じて診療していたと聞いています。そうした影響もあるのでしょうか。「地域の皆さまをできる限りお支えしたい」という思いは強いですね。
患者層や主訴について教えていただけますか?

小さなお子さんから90代の方まで、幅広い年齢層の患者さんが来院されています。祖父の代から3代にわたって地域の皆さまのお口の健康を見守らせていただいているため、何世代にもわたって通ってくださるご家族も多いですね。主訴としては、「歯が痛い」「歯茎が腫れた」「歯がグラグラする」「かぶせ物が外れた」などの症状を訴えられる患者さんが多いでしょうか。当院では、虫歯や歯周病などの一般歯科から口腔外科まで幅広く対応。矯正治療を希望される場合は、専門のクリニックを紹介させていただきます。また、口腔外科疾患などで専門的な検査が必要となる場合も、松江市立病院や松江赤十字病院などと緊密に連携して対応いたしますのでご安心ください。
患者の訴えをよく聞き、希望に沿った治療を提供する
力を入れている治療についてお聞かせください。

主に虫歯や歯周病など一般的な歯科疾患の予防や治療に力を入れています。また勤務医時代に歯科口腔外科で経験を積んだことから、親知らずの抜歯や歯の移植、嚢胞の摘出、歯周外科治療、インプラント治療など外科的な治療も得意としています。中でも、予防には特に力を入れていますね。やはり悪くなる前に未然に防ぐことが最も大切ですから。そのために歯科での定期検診は欠かせないため、診療の際には、治療後もメンテナンスのために定期的に通っていただくことの大切さをしっかりとお伝えするよう努めています。その点で、歯科衛生士の果たす役割は大きいですね。当院では10年以上と長く勤めるスタッフが多く、患者さんを優しく丁寧に指導してくれるため、とても助かっています。
先端設備も積極的に導入しているようですね。
患部を3D撮影できる歯科用CTは10年ほど前から備えていたのですが、2年ほど前に新たにCAD/CAMシステムを導入しました。3Dスキャナーで患者さんの歯型をコンピューターに取り込み、その情報をもとに詰め物やかぶせ物を設計し、削り出すシステム。自由診療の詰め物やかぶせ物はもちろん、保険適用の物も製作できます。すべて院内で行えるため、費用を抑えられるとともに、スピーディーに製作することが可能。「歯にぴったりフィットしやすい」「白い素材を使用する」など、患者さんにとってメリットも多いのではないでしょうか。「より良い歯科医療を提供したい」という思いは強いですね。今後も新しい技術や設備を積極的に取り入れ、患者さんに還元していくことをめざしています。
診療の際はどんなことを心がけていますか?

まずは患者さんの訴えをよくお聞きし、主訴を優先して治療するよう心がけています。もし他にも気になる部分があれば、主訴の治療を終えてから丁寧に説明させていただきます。例えば、患者さんが前歯の治療を望まれる場合でも、お口の状態を整えるためには、前歯を治すだけでなく、奥歯の噛み合わせまで整えなくてはならないケースもあるからです。また治療方法に関しては、複数の選択肢を提示し、患者さんに選んでいただくようにも心がけていますね。当院では歯をできる限り残すことを大切にしていますが、状態によっては抜歯したほうが良いケースもあります。その場合も、インプラントや入れ歯、ブリッジなど治療方法はさまざま。お一人お一人のご希望をよくお聞きし、それに沿った治療を行うよう努めています。
リラックスして治療を受けられる空間づくりを心がける
院内のこだわりについてもお聞かせください。

2008年に私が戻ってきたタイミングで、院内をリニューアルしました。特にこだわったのは、治療スペースとメンテナンススペースを分けたこと。「定期検診の際は、歯を削る音など聞くことなくリラックスした状態で過ごしていただきたい」という思いから、治療用の診療室とは別に、メンテナンス用のケアルームも設けました。また内装は、先代の父と相談して白と緑を基調にした落ち着いた色合いで統一。患者さんにリラックスして治療を受けていただける空間づくりを心がけました。
感染症対策も徹底されているようですね。
感染対策として、院内各所に消毒液を備えるともに、受付にはアクリル板も設置。当院では、新型コロナウイルス感染症が流行する前から、治療中に出る飛沫や粉じんを吸い取る口腔外バキュームも導入していました。スタッフ全員がマスクやゴーグルを着用することはもちろん、手洗いなども徹底して行うよう努めています。さらに、コップやエプロンなどは使い捨ての物を使用し、患者さんごとに交換。院内の換気も定期的に行っています。徹底した感染症対策を講じています。
ところで休日はどのようにお過ごしですか?

サーフィンも好きなのですが、最近は家族と一緒にキャンプに行くことが多いですね。キャンプだったら妻や子どもたちと一緒に楽しめますので。島根は自然が豊かでキャンプに適した場所もたくさん。ただ感染症の流行が続いている状況ですので、できるだけ人の少ない場所を選んで出かけるようにしています。
最後に読者に向けたメッセージをお願いします。
虫歯菌や歯周病菌は親から子へと感染すると考えられています。親御さんのお口が良い状態であれば、お子さんも虫歯になりにくいのですが、お口の状態が悪ければ、お子さんも虫歯になりやすくなる可能性があります。なので、妊娠中の段階から、まずはお父さんお母さんご自身がお口の状態を整えることを意識していただければ幸いです。歯の健康を保つには、乳歯が生え始めたらフッ素を塗ったり、ブラッシング指導をしたりするなど、早い時期から予防に取り組むことも大切。当院は、お子さんからご高齢の方まで、地域の皆さまが長くお口の健康を保てるよう誠心誠意サポートしたいと願っています。病変を早期に発見できれば、治療期間も短くて済みます。少しでも違和感を覚えたら、どうぞお早めにご来院ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックの詰め物・かぶせ物/33,000円~、インプラント治療/約35万円~、ホワイトニング/1万円~