保険診療と保険外診療の違いは?
豊かな人生のための入れ歯治療
佐和歯科医院
(出雲市/出雲科学館パークタウン前駅)
最終更新日:2025/02/06


- 保険診療
- 自由診療
うまく噛めなくても入れ歯だから仕方がない、多少痛くてもこんなものだろうと諦めている高齢者が多いという入れ歯治療。だが、その入れ歯のクオリティーが高齢者の要介護状態のなりやすさに密接に関わり、全身の健康に大きな影響を与えるものだとしたらどうだろうか。病気でないからといって決して後回しにして良い問題ではなく、元気なうちからしっかりと口に合う入れ歯作りをしておくことが大切だろう。入れ歯治療には保険診療と保険外診療のものとがあるが、その違いを理解し、自分に合った方法で入れ歯を作ることがポイントのようだ。出雲市で長年高齢者の入れ歯治療に携わってきた「佐和歯科医院」の嘉藤泉美(かとう・いずみ)院長にそんな入れ歯治療について詳しく話を聞いた。
(取材日2025年1月9日)
目次
保険診療から保険外診療まで、元気なうちに自分の体に合った入れ歯治療を選び、将来の全身の健康を見据える
- Qどういう方が入れ歯治療の対象になるのでしょうか?
-
A
▲佐和歯科医院は、高齢者の歯科治療に注力している歯科医院だ
多くの歯を失ったままになっていて食事や見た目の問題でお悩みの方や、「噛みにくい」「外れやすい」「痛い」など、今の入れ歯が合っていないと感じていらっしゃる方などが治療の対象です。共通しているのは「しっかり噛めていない」こと。しっかり噛めないと食べる力が衰えて栄養状態が悪化し、筋力の低下から大きな病気はなくても体が思うように動かせなくなる恐れもあります。2024年の島根大学の研究データでは「噛む力」と「要介護のなりやすさ」に深い関連があったことが報告されています。しっかりと噛める入れ歯を元気なうちから作ることが大切で、当院では診断時に専用のグミを使って「何分割できるか」で噛む力を測っています。
- Q保険診療と保険外診療のどちらを選んでも良いのでしょうか?
-
A
▲さまざまな種類のある入れ歯から患者一人ひとりに合うものを提案
まず、どなたにも保険診療で新しい入れ歯を作ります。この時、今お使いの入れ歯の問題点もできるだけ改善して噛む力の改善につなげます。保険診療の入れ歯は痛くなく噛めることを最優先させるため、使用できる素材などに制限があり、見た目の自然さや着け心地、耐久性までは追求できません。また、歯ぐきが極端にやせている方や、噛み合わせの難しい方は、痛みが出やすいことも事実です。
- Q保険外診療の入れ歯にするメリットについて教えてください。
-
A
▲保険外診療の場合、審美性や使用感、耐久性の面で期待ができる
保険診療で治療後、難症例の方や、ご希望がある方に対して保険外診療を提案しています。保険外診療の入れ歯は高額ですが、難症例の入れ歯を数多く手がけている外部の歯科技工士とともに作ります。顔に合った自然な見た目で笑顔に自信が持てるように、歯があった時の顔写真を参考に作ります。噛み合わせやフィット感を良くするための工程を取り入れることで、接着剤の必要がなく、噛み応えのあるものも噛めるようになることが期待できます。耐久性の高い素材を使い、修理も可能ですので、長く使うことができます。そのため、先々で新調することが難しい方にもお勧めしています。院内では実際の患者さんの写真などもご覧いただけます。
- Qこちらでは歯科技工士さんに直接相談できるそうですね。
-
A
▲常駐する歯科技工士が入れ歯の相談や、作製・修理・調整にも対応
当院には保険診療の入れ歯を担当する歯科技工士がいます。入れ歯の作製や調整の際に歯科技工士が立ち会い、直接患者さんの口腔内を診査することで、よりお口に合った入れ歯作りをしています。破折などの修理の際も、単純なケースであればその日のうちに、特に作業が必要な場合もできるだけ近日中に行っています。また、保険適用外の入れ歯については外部の熟練した歯科技工士が担当し、特に難しい症例では年に1度、患者さんがメンテナンスでいらっしゃる際に立ち会って微調整を行っています。
- Q入れ歯完成後にも定期的なメンテナンスは必要ですか?
-
A
▲同院では、入れ歯治療完了後のメンテナンスにも力を入れる
当院では9割以上の方が入れ歯のメンテナンスにいらっしゃいます。よく噛める方ほど人工歯のすり減りが起こり、不具合につながるので、定期的に噛み合わせを調整したり、全身的な病気などで歯ぐきが痩せた時には、修理によってフィット感の改善を図ったりします。作り替えのタイミングは、素材の劣化が早い保険適用の入れ歯の場合2~5年ほどですが、高齢になるほど気力・体力の問題から作り替えを諦めてしまわれるケースが多くなります。保険適応外の入れ歯の場合、耐久性が高い素材を使用していますので、調整や修理によって10年以上使い続けることも可能です。通院できなくなった方には、訪問診療でも対応しています。
自由診療費用の目安
自由診療とは保険適用外義歯/22万円~、義歯の修理/4万4000円~、義歯の裏打ち/5万5000円~