全国のドクター13,967人の想いを取材
クリニック・病院 156,691件の情報を掲載(2025年7月28日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 岡山県
  3. 岡山市北区
  4. 岡山駅前駅
  5. 森田歯科
  6. 森田 巨樹 院長

森田 巨樹 院長の独自取材記事

森田歯科

(岡山市北区/岡山駅前駅)

最終更新日:2025/03/24

森田巨樹院長 森田歯科 main

岡山駅から徒歩で5分ほどの距離にある「森田歯科」。森田巨樹(もりた・おおき)院長の実父が開業して以来、半世紀ほどの歴史がある歯科医院だ。森田院長は先代から継承した「全顎的視野に基づいた計画的診療」を実践。虫歯や歯周病の原因として噛み合わせにかかる「力」の存在に着目し、噛み合わせの改善を図ることによる治療結果の長期間維持をめざしている。また失った歯の代わりに親知らずなど自分の歯を移植する治療にも積極的に取り組むなど、高い技術を生かした幅広い治療に対応している。「最上の技術を患者さんに提供したい」と理念を語る森田院長に、いろいろな話を聞いた。

(取材日2025年1月29日)

診療の基本理念は「最上の技術を患者に提供する」

お父さまの代から診療されているとお聞きしました。

森田巨樹院長 森田歯科1

先代から数えて約50年間診療しています。亡くなった兄も歯科医師だったんですが、関東の大学に進み卒業後もそちらで診療したいということで、岡山大学に進んだ僕が当院を継ぐことになりました。僕自身は小さい頃から歯科医師になろうと考えていたわけではありませんでしたが、父がお酒を飲むと歯科のことを熱く語るタイプの人間だったこともあり、それに影響された部分はあります。そういった時に父は「木を見て森を見ずでは駄目だ」とよく口にしていました。どちらかといえば血を見るのは苦手な自分が大学で口腔外科に進んだのも、歯科医療を大きな枠組みから見るためには、全身医療に近い口腔外科の知識が役に立つのではないかと思ったからです。結果的にはそれが良かったと思っています。

クリニックとしての診療方針はありますか?

保険診療でも自由診療でも、一人の患者さんに1時間はかけて診療します。良い結果を得るには、ちゃんとしたステップを踏む必要がありますから。1時間というと長いようですが、実際に診療すると意外と短いものです。場合によっては1人の患者さんに午前中いっぱいかけることもあります。早く良くなりたいという患者さんの期待に応えるために時間を惜しみたくない、という気持ちもありますが、まとまった時間をうまく使ったほうが効率良く治療できるというメリットもあります。料理などと同じで、ご飯を炊いている間に他のものを調理したり、時間のかかる煮物は先に作り始めるとか、できあがりの時間に合わせて準備をしますよね。それと同じなんです。例えば補綴と矯正の処置が必要な患者さんだとしたら、どのような順列組み合わせなら効率が良いか考えて計画を立てます。逆に短くて済む時は早く終わらせることで、できるだけ無駄な時間がないようにしています。

診療にあたっての基本理念を教えてください。

森田巨樹院長 森田歯科2

大切にしているのは「最上の技術を患者さんに提供する」ことです。型採りにしても、寒天印象材より精密さにこだわることができるシリコンを使ったり、最近はデジタル機器も活用したりして、きっちりと合うものをめざし製作しています。どんなに精密な補綴物を作っても、あまり長く持たずに壊れてしまう人と、長期間壊れない人がいます。その理由として今まで見落としていたことがあるのではないかと思って調べたところ、噛み合わせによって加わる「力」が原因の一つだと気づきました。また父の知り合いでもある内藤正裕先生が主宰されていた「くれなゐ塾」を受講したことで、噛み合わせの重要性をさらに深く認識しました。そこで学んだことをもとに、噛み合わせの影響を考えて診療を行うことを宗としています。

全顎的視野にこだわった診療を実践

ホームページに掲載されている「全顎的視野にこだわる」というのはどのような意味でしょうか。

森田巨樹院長 森田歯科3

これも父が実践していたコンセプトを受け継いだものです。1本の歯を治療しても、その裏に噛み合わせの問題などがあると、無理がかかっている所が悪くなります。そういった時に、現在は何も症状がなくても、噛み合わせの問題になっている歯をちょっと治療することで、悪い方向に向かうのを防ぐことにつながるでしょう。それは歯磨きやフロスの使用とはまた別の角度からの予防方法です。噛み合わせが原因で歯が悪くなっている場合、きっちり合ったかぶせ物を作っても、いずれまた壊れてしまいかねませんから、かかっている力を制御することが必要でしょう。そういった広い視野を持つことが大切だと思っています。

診療の流れについて教えてください。

1回目の診療では、歯の痛みなど患者さんの主訴に対する処置をした上で、口の中全体のエックス線検査などをします。2回目の診療では、検査の結果を踏まえた上で「この歯がこのように壊れてきていて、将来的にはこのようになっていくでしょう。そこでここをこうするともっと良い状態が望めますよ」といったことをお話しして、納得いただければ計画を立てて治療を進めます。自由診療が必要になる場合はそのことをお知らせして、保険診療を希望される場合は、その範囲内でできる限りの治療を行います。

先生が得意としている治療はありますか?

森田巨樹院長 森田歯科4

ありません(笑)。というのも、やはり父の知り合いだったある先生の言葉で「臨床はかけ算だ」というのがあります。歯を削ったりかぶせたりする技術が100点でも、歯周治療が0点なら総合的には0点になってしまいます。だからすべてが60点以上でなければ臨床は成り立たないという説です。そこで当院では「これが得意」という分野はつくらずに、「すべてが得意で何でもできる」診療の実現をめざしました。精密な治療を実現するためにマイクロスコープを導入し、インプラント治療についても勉強を続けています。といっても、そういったことも治療のバリエーションの一つであり、飛び抜けた得意分野というわけではありません。できるかぎり自分の持てる治療オプションを多く持てるように日々努めています。

同じ歯が何度も悪くなる場合は全体的な戦略の見直しを

歯の移植もされているそうですが、どのような治療ですか?

森田巨樹院長 森田歯科5

歯の移植はインプラントよりも古い技術で、埋伏している親知らずなどを、失った歯の位置に移植します。歯根膜という感覚器官ごと移植するので、噛んだ時の感触も元の歯と同じように感じることが期待できます。そのため必要以上の力で噛んでしまい歯に負担がかかることも防ぐことにつながります。しかも材料費は必要なく、インプラントより経済的な負担も軽減できるでしょう。だから使える歯がある場合は、まずは移植する方法を考えます。他に一般的には抜歯と診断されるような、根の先端部分の病気などがある場合に、いったん抜いて外で処置をしてから元の場所に埋め戻すような治療にも対応しています。

一般に歯の移植というのはあまり聞きませんがなぜでしょうか?

移植するにはそれなりの段取りや技量が必要になるからでしょう。移植する歯をいきなり抜いてしまうと、骨を作る細胞が壊れてしまったりするので、ジグリングといって少しずつ揺らせて抜きやすくするための工程が必要になります。また移植する場所を細菌がいない状態に保つための処置も重要ですし、縫うために歯茎に必要な硬さが戻るように、移植の2週間前には歯を抜く必要があるなど、術前の段取りも重要です。またインプラントと違って天然の歯は大きさや形がさまざまなので、移植先に合わせて形成する技術も求められるのです。

最後に、今後の展望と患者さんへのメッセージをお願いします。

森田巨樹院長 森田歯科6

息子たちは歯科医師とは別の道を選んだので、現在のところ当院は自分の代までということになりそうです。高齢になっても診療を続けられる体力を保てるように、健康には気をつけて、ときどき河原を走ったりもしているんです。これまで何度治療しても同じところが悪くなるという方は、全体的な戦略を見直してみると良いかもしれません。日本人はストレスに弱いといわれますが、そういった方は歯ぎしりが強い傾向があります。おとなしい性格の方の歯を見せてもらったら歯ぎしりの痕がたくさんついていることも珍しくありません。現代はストレスフルな世の中で、歯にとってもつらい環境です。それでも歯が壊れないように噛み合わせの改善を図る方法はあります。それをお伝えしていくのが当院の使命だと思っています。歯の治療はマラソンのようなロングランです。一緒に走ってみようと思われる方は、ぜひ一度お越しください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/(本体)32万4500円、(上部構造)15万6000円、骨造成/18万7000円、部分矯正/11万円、全顎矯正/41万4000円、歯の移植/24万2000円、意図的再植治療/2万2000円

Access