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前田 羊一 院長の独自取材記事

前田歯科医院

(広島市中区/土橋駅)

最終更新日:2023/03/15

前田羊一院長 前田歯科医院 main

土橋駅より徒歩3分、ビルの2階に位置する「前田歯科医院」。院長の前田羊一先生は1993年に大阪歯科大学歯学部を卒業後、同大学の歯科補綴第2講座(現・有歯補綴咬合学講座)に入局。大阪府内の総合病院で数年間経験を積んだ後、もともと父が院長をしていた同院で診療を開始し、2016年に院長に就任した。前田歯科医院は前田院長の祖父の代から続く歯科医院で、もとは異なる場所で診療をしていたが、1973年、父の代より現在の場所に開業。以来、50年ほど地域住民の健康をサポートしてきた。「地域の方々の役に立ちたい」という想いを持つ前田院長に同院の成り立ちや診療において大切にしていること、今後の展望などについて語ってもらった。

(取材日2023年1月14日)

祖父の代から続く歯科医院

同院は3代続く歯科医院だと伺いました。

前田羊一院長 前田歯科医院1

はい。当院は私の祖父の代から3代続く歯科医院です。祖父と叔父は別の地域で開業していたのですが、父の代になって今の場所に開業することになりました。ちょうど私が小学校1年生になった頃に開業しましたので、もう50年近くここで診療を続けていることになりますね。私が当院で診療を始めたのは1998年からで、それからしばらくは父と2人で診療をしていました。「そろそろ継承のことを考えなければ」と話していた矢先に父が体調を崩し、2016年に私が継承、院長に就任しました。

先生が歯科医師をめざしたのもご家族の影響ですか?

そうですね。祖父や父などから「歯科医師になりなさい」と言われたことはありませんが、中学生や高校生になって進路を選ぶ際に自分自身が自然と「歯学部に進もう」と思ったので、歯科医師をめざすことにしました。子どもの頃、祖父が院長をしていた歯科医院は住居と歯科医院が一体化していたので、診療室にもよく遊びに行っていたんです。そんな背景もあって、常に歯科医院という場所が身近にあったことも進路に影響していたかもしれません。出身大学は大阪歯科大学なのですが、実は父や祖父も同じ大学なんです。その縁もあって、大学卒業後は父の同級生が教授を務める歯科補綴第2講座に入局しました。そして、実は現在、私の子どもも大阪歯科大学に通っています。親子4代で同じ大学に通うのはなかなか珍しいかもしれませんね。

同院で診療を始めるまでの経緯を教えてください。

前田羊一院長 前田歯科医院2

歯科医師になりたての頃は臨床の基礎について学び、経験を積んできました。特に印象的だったのが沖縄で離島診療に携わったことですね。離島には医療機関が少ないので、国から歯科医師を派遣して定期的に住民の皆さんの歯科診療を行うんです。私が診療をしたのは渡嘉敷島(とかしきじま)という島で、組み立て式のユニットを小学校の体育館に設置して診療を行っていました。物珍しい光景だったようで、近所の小学生が見に来たりしてアットホームな雰囲気でしたね。たった1ヵ月ほどの出来事だったのですが、診療環境も大きく異なりますし、医療資源が限られた中で診療する難しさなど、学ぶことがたくさんありました。その後は大阪で縁があって総合病院に数年勤務し、実家である当院に戻ってきたという感じです。

「丁寧な説明と質の良い診療」をめざす

同院の患者層についてお聞かせください。

前田羊一院長 前田歯科医院3

高齢の方が多くお住まいの地域なので、患者さんも高齢の方が多いです。虫歯や歯周病といった一般的な歯科疾患や入れ歯の作製、調整でお越しになる方がほとんどですね。父の代から通ってくださっている患者さんなど、長く通ってくださる方が多いのでうれしい限りです。当院はエレベーターのないビルの2階にあるので、階段の上り下りがつらい方などにはスタッフがサポートさせていただきます。受診の際はお気軽に声をかけてほしいですね。また件数は少ないですが、訪問診療も20年以上続けており、当院まで足を運ぶのが難しい近隣の患者さんのご自宅まで、私が足を運んで診療しています。訪問診療が必要な患者さんの多くは、ほかの医療機関の診療やデイケアなどご予定が詰まっていますので、患者さんやご家族とコミュニケーションを取りながら、曜日や時間を決めて伺うことが多いですね。

診療の中で大切にしていることはなんですか。

特に大切にしていることは、患者さんとの信頼関係を築くことですね。歯科医院にいらっしゃる方の多くは痛みを抱えており、不安な気持ちのある方も少なくないと思います。そこで長年通ってくださっている方はもちろん、新しくいらっしゃった患者さんとも信頼関係を築いた上で診療ができるよう、丁寧な説明と私が思う「質の良い治療」を提供できるよう、心がけています。特に説明が複雑になる場合や治療が長期化する場合には、繰り返し説明をすることで患者さんにご納得いただきながら治療を進めていきます。あとは、患者さんの希望に応えることも大切にしていますね。患者さんによって「痛いところだけ治してほしい」「悪いところは全部治してほしい」など希望は異なるため、お話をよく伺って患者さんの希望に沿った治療方針を組み立てます。最近は感染症の流行下で時間の余裕ができたのか、「腰を据えてしっかりと治したい」とおっしゃる方も多くうれしいです。

診療の質を高めるために行っている取り組みはありますか?

前田羊一院長 前田歯科医院4

患者さんにより良い診療を届けたいという想いから、自身の知識のアップデートを行うよう意識しています。私が所属している歯科医師会では毎月さまざまな講演会や講習会を開催しているので、毎月最低でも1つは参加して、知識を身につけるようにしています。特に当院は高齢の患者さんが多いこともあり、高齢の患者さんの診療に役立つような内容を積極的に学ぶようにしています。最近だと、認知症を抱えている患者さんに対する診療について学びました。また近年はさまざまな障害が可視化され、必要なケアや治療が受けられるようになってきているので、身体的、精神的な障害のある方に対する歯科診療についても学び始めています。これからもさまざまなテーマについて学び、日頃の診療に生かしていきたいですね。

地域の人々へ貢献をしたい

先生は地域の歯科医師会の活動にも力を入れていると伺いました。

前田羊一院長 前田歯科医院5

はい。私は広島県歯科医師会、広島市歯科医師会の両方で活動しております。特に市の歯科医師会では「地域歯科保健部」という部門に所属しており、一般の方向けの健康に関する講演会や地域の歯科検診などに携わっていますね。地域の方と距離の近い業務内容が多く、やりがいがあって楽しいです。もう10年以上やっているので、そろそろ世代交代も考え、若い世代の先生にも参加してほしいなと思っています。また広島市は、新型コロナウイルス感染症の流行下に歯科医師会が各歯科医院に対し、感染予防のための歯科用吸引装置の積極的な導入を指示したこともあり、市内の歯科用吸引装置の導入率が80%程度です。このような一般の方には伝わりにくい取り組みも含めて、歯科医師会の活動の一つとして感染症予防にも精力的に取り組んでいます。

今後の展望についてお聞かせください。

時代は超高齢社会の真っ只中にありますので、今後も高齢の方を中心とした診療をしていくことになるのではないかと思います。高齢の患者さんを多く診療していると、特別な治療をしなくても、ただ会話するだけで表情が明るくなり、帰っていく方もいることに気づきます。もちろん、症状などのお悩みがあって来ていただくのもうれしいのですが、人と話すきっかけとして当院を利用していただき、少しでも元気になって帰っていただけたらうれしいと思っています。歴史の長い歯科医院だからこそ、地域の方々に育ててもらった感謝を込めて、診療を続けていきたいですね。

最後に読者へメッセージをお願いいたします。

前田羊一院長 前田歯科医院6

当院は地域の方々の健康を支える歯科医院として、これからも診療を続けていきたいと思っています。痛みなどの強い症状がある方はもちろんのこと、ちょっとしたお悩み事やメンテナンスなどでも気軽に足を運んでいただければと思います。ぜひお気軽にご相談ください。

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