加齢に伴う虫歯の予防にも
大人のためのフッ素ケア
AKAZA DENTAL CLINIC
(千葉市美浜区/海浜幕張駅)
最終更新日:2024/07/23
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「フッ素」は虫歯の予防に用いるもの、と知っている人は多いだろう。最近では子どもの予防歯科の一環としてフッ素塗布を行うクリニックも多い。しかし、フッ素は子どもに限らず、大人の歯にも有用なのだとか。「フッ素=子ども、というイメージが強いですが、実は、加齢に伴ってできやすくなる虫歯や、強い噛みしめによって傷んだ部分から虫歯へと発展してしまうトラブルの予防目的に使っていただくこともお勧めです。強くて丈夫な歯を維持するために大人の方もぜひ活用してほしいですね」と話すのは「AKAZA DENTAL CLINIC」の赤座宏之院長。大人の歯に対するフッ素ケアに積極的に取り組む赤座院長に詳しく話を聞いた。
(取材日2022年4月5日)
目次
噛みしめによる微細なヒビや割れから発展する虫歯の予防や、矯正治療中の虫歯予防にも
- Qフッ素ケアは子どもの歯に行うイメージが強いのですが。
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A
一般的に「フッ素」と呼ばれている「フッ化物」は、虫歯の原因菌を抑制する、再石灰化を促進する、エナメル質の構成成分である結晶を酸に強い結晶に変えて歯を強化するといった働きをしながら、虫歯の予防を行っていきます。フッ素ケアは子どもの虫歯予防というイメージが強いですが、大人の歯の虫歯予防にもお勧めです。年齢を重ねるにつれて歯茎が下がる歯肉の退縮や、歯周病の進行によって、本来は歯茎に覆われている歯の根の部分、根面が露出しやすくなります。この根面はやわらかく酸に弱いため虫歯になりやすく、一度虫歯になったら進行も早いのです。加齢に伴いできやすくなる虫歯を予防していくためにもフッ素ケアは有用です。
- Q知覚過敏にもフッ素の働きが活用できるそうですね。
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A
象牙質知覚過敏症(知覚過敏)が生じる大きな原因は噛みしめです。噛みしめる力によって、歯に微細なヒビができたり歯の根元がくさび型に欠けたりして、そこから刺激が伝わり知覚過敏の症状が出ます。また、噛みしめによって歯肉の退縮も起きやすくなります。フッ素は歯のヒビや欠けた部分に浸透してフルオロアパタイトを作ることで歯本体を強化していく働きがありますので、その働きを生かすことも可能だと考えています。知覚過敏を改善させていくためには、そもそも、噛みしめを治療することも必要です。就寝時に装着するマウスピースによる治療などにも対応していますので、知覚過敏の症状がある方は早めに受診するようにしてください。
- Qフッ素ケアはどのような人にお勧めでしょうか。
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A
フッ素ケアは、小さなお子さんからご高齢の方まで幅広い方に受けていただけます。特に、虫歯になりやすい方や虫歯をしっかり予防したい方、歯茎が下がって歯が長くなったと感じる方などさまざまな悩みに対応可能です。特に噛みしめや歯ぎしりのある方も、そこから虫歯につながる可能性がありますので、歯の質の強化という意味でもお勧めします。また、矯正治療期間中は虫歯になりやすいので、矯正治療を受けている方にもお勧めしたいですね。固定の矯正装置による矯正、マウスピース型装置を用いた矯正、どちらでも対応できますのでご相談ください。
- Qこちらでは具体的にどのように行っているのでしょうか。
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A
当院ではフッ化物歯面塗布をイオン導入法を用いて行っています。これは高濃度のフッ素を電気分解によってイオン化してマイナス極性を持たせ、同時に歯にプラス極性を持たせて、プラスとマイナスの引き合う力を利用して、フッ素を歯に取り込ませていくことをめざすもの。このイオン導入法によって多くのフッ素を効率的に取り込むことが望めます。歯全体に対して行う場合は、薬液を入れたU字型のトレーを歯でくわえ、上・下各10分程度かけてフッ素を浸透させます。知覚過敏の症状が出ているある特定の歯に対して行う場合は、専用の端子を用いて約5分程度浸透させます。その後30分は飲食を控え、その間に出てくる唾液は吐き出すようにします。
- Q他に知っておいたほうがいいことなどはありますか。
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A
インプラントの入っている方は、イオン導入法によるフッ素ケアは控えてください。人工歯根のチタンはフッ素によってさびる性質があり、電気分解されて深部まで浸透したフッ素に反応する恐れがあるからです。ただ、フッ素化合物の配合された歯磨き粉の使用については問題ありません。また、フッ素も化学物質ですから大量摂取すれば急性フッ素中毒が起こり得ることも知っておいてください。もちろん、当クリニックでは、歯科医師や歯科衛生士が濃度や量を適切に管理していますので安心して受診してください。また、2022年度から保険制度が変わり、65歳以上の人、16歳未満の小児の場合、条件によっては保険適応となっています。
自由診療費用の目安
自由診療とはフッ素ケア(1回)/2000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。