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市販薬でごまかしていても繰り返す
おなかの不調は消化器内科へ

玉川診療所

(世田谷区/九品仏駅)

最終更新日:2024/10/15

玉川診療所 市販薬でごまかしていても繰り返す おなかの不調は消化器内科へ 玉川診療所 市販薬でごまかしていても繰り返す おなかの不調は消化器内科へ
  • 保険診療

繰り返す腹痛や突然の強い胃痛、下痢や便秘といった便通異常など、おなかの不調を感じたことがある人は多いだろう。あまりに身近な症状であるだけに、不調を感じながらも市販薬でごまかしたり、ストレスによるものと自己判断してやり過ごしているという人もいるのではないだろうか。「内視鏡検査に抵抗感を持つ方は多いようですが、検査しなくとも、症状の詳細を聞き取ることで、おなかの中で起きていることをある程度イメージすることは可能です」と話すのは、世田谷区奥沢「玉川診療所」の丸山達志院長。日本消化器病学会認定消化器病専門医として、腹痛や胸やけ、下痢などの消化器症状に悩む人を多く診療している。おなかの不調に対し、対話により原因を探ることを大切にするという同院の診療について詳しく聞いた。

(取材日2024年10月2日)

対話により症状の詳細を把握することで、その原因を見立て、治療につなげることが可能に

Qどのようなおなかの症状がある場合に受診すべきでしょうか。
A
玉川診療所 長引く腹痛は、医療機関に相談してほしいと話す丸山院長

▲長引く腹痛は、医療機関に相談してほしいと話す丸山院長

胃痛や腹痛、胸やけなどのおなかの症状はたいへん身近で、これまでに感じたことがないという方は少ないのではないでしょうか。また、便秘や下痢といったお通じの異常に悩む方もいるでしょう。多くの場合問題ありませんが、まれにこれらの症状の裏に深刻な消化器疾患が隠れているケースもあります。軽い症状ですぐに治まるのであれば様子見で良いですが、症状が2〜3日を超えて続くようだったり、すぐに治まる症状でも頻繁に繰り返すようなら、一度受診してみることをお勧めします。もちろん、歩くのがつらいとか、痛みで眠れないなど、耐えられないほどの強い痛みがあれば、早めに受診してください。

Qストレスが原因の症状に、市販薬で対応している方もいるのでは。
A
玉川診療所 市販薬に頼りすぎないことも大切

▲市販薬に頼りすぎないことも大切

仕事や子育てなどで忙しい日々を送る皆さんでは、消化器に異常がないにも関わらず、腹痛や下痢・便秘といった症状を慢性的に繰り返す機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群(IBS)も多く見られます。心身症の一種とされ、おもにストレスや自律神経の失調が原因です。市販の胃酸に作用する制酸剤やH2ブロッカー、胃粘膜保護薬といった薬で症状の改善が図れるのであれば、これらを服用することに特段問題はありません。とはいえ、胃腸炎を抱えながらの生活は、決して質の高いものとはいえません。特に、H2ブロッカーなどの強めの薬を飲んでも症状が治まらないようであれば、消化器内科の医師に相談しましょう。

Qこのような症状にはどんな病気の可能性があるのでしょうか。
A
玉川診療所 診断の際には、超音波検査機器を用いることも

▲診断の際には、超音波検査機器を用いることも

突然の強い痛みは、急性胃炎や急性膵炎などが考えられます。ピロリ菌の除菌が進み胃がんや重症胃潰瘍は減少傾向ですが、近年増えているのが胃酸の逆流により食道に炎症が起こる逆流性食道炎で、食後のもたれや胸焼けに加え、長引く咳や咽頭痛が起こる場合もあります。機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群といった心因性のものも増えていますが、検査で原因がストレスであるとわかれば、安心して症状が軽減することもあり得ます。長引く症状を不安に思うことがさらに症状を悪化させているのです。ストレスが胃潰瘍や十二指腸潰瘍につながるストレス潰瘍もあります。まれにクローン病も見られ、50代以降では大腸がんやポリープも増えています。

Qどのように診療を行っていきますか。
A
玉川診療所 患者の生活背景のヒアリングが治療の鍵となることも

▲患者の生活背景のヒアリングが治療の鍵となることも

本人の話を聞くことを基本に診療を進めます。症状の程度や持続期間、誘因となる食事内容、起床時や食前食後など出やすいタイミングなど詳細を伺うことで、おなかの中で起こっていることをなんとなくイメージすることができます。痛み止めで胃が荒れている場合も少なくないので、服用している薬があれば確認が欠かせません。その上で、検査で原因をはっきりさせたいという方には検査を行い、できれば検査は避けたいという方には適切と思われる薬を処方して様子を見ていただきます。1〜2週間薬を内服しても状態に変化がなければ、改めて検査を勧める場合もあります。話すことで不安が解消され、症状の軽減につながるということもありますね。

Q貴院ではどのような検査を受けられるのでしょうか。
A
玉川診療所 必要な場合は、内視鏡検査の受診を勧める

▲必要な場合は、内視鏡検査の受診を勧める

上部内視鏡検査・大腸内視鏡検査が中心で、これにより消化器内部の詳細把握が可能です。胆石や肝臓の状態を確認するためには、超音波検査を行うこともあります。消化器内視鏡検査は切開することなく体内の様子を目視で確認できるたいへん有用な検査ですが、ご存じのとおり、受ける側にある程度の負担がある検査です。また、一度受ければそれで良しというものではなく、定期的に受けていただくことが大切です。当院では「受けやすさ」を大切に、鎮静剤を使用したり、大腸検査前の食事制限をゆるめに設定したりするなどの工夫をしています。大きな覚悟が必要な5年に一度の検査より、気軽な3年に一度の検査を受けていただきたいとの思いからです。

ドクターからのメッセージ

丸山 達志院長

市販薬などで一時的にごまかすことができたとしても、おなかの不調を抱えながらの生活は負担が大きいものです。また、身近な症状にも、深刻な消化器の病気が隠れているケースもあります。症状が続いている場合は、一度消化器内科の医師にご相談いただくことをお勧めします。確かに、消化器内視鏡検査は有用ですが、検査を行わなくても、症状の詳細を伺うことで、その原因をある程度見立てて治療することが可能です。特にリスクの低い若い世代の方では、すぐに検査を勧めるようなことはありません。内視鏡検査に対して抵抗感をお持ちの方も、気になる症状があるなら、まずはお気軽にご相談いただければと存じます。

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