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雨宮 こずえ 院長の独自取材記事

雨宮内科

(世田谷区/桜新町駅)

最終更新日:2023/06/22

雨宮こずえ院長 雨宮内科 main

「雨宮内科」は、深沢の静かな住宅街にある。2代目院長の雨宮こずえ先生は、温かな笑顔をたたえ、取材に応じてくれた。半世紀以上地域に根差し、近隣住民はじめ、多くの人の健康を支えてきた同院。風邪などの急性疾患から、生活習慣病などの慢性疾患に至るまで幅広く診療する雨宮院長だが、専門分野の消化器内科については、スペシャリストとして内視鏡検査やピロリ菌除菌などを行う。また自身も2児の母親として、子育てに奮闘する母親たちの相談役になることもあるそうだ。そんな雨宮先生に、患者への思いや専門とする消化器内科診療について、詳しく聞いた。

(取材日2015年6月24日/更新日2022年6月16日)

半世紀以上にわたり、地域を支え続ける医院

2代にわたり、長い歴史がおありですね。

雨宮こずえ院長 雨宮内科1

初代院長が開院したのは1959年。現在の建物は1983年に建てましたが、待合室から庭や池を望めるような設計は、当時はずいぶん新しい試みだったそうですよ。現在も、開院当初から変わらない庭が当院の特徴の一つです。楽しみにしてくださっている患者さんも少なくありません。私で2代目ですが、2010年に父が亡くなるまでは、父と2人で治療にあたっていました。子どもの頃、将来なりたい職業は美容師さんやパン屋さんが人気で、私も一時期はそのような希望を持っていましたが、真剣に自分の進む道を考えると、やはり「医師」という答えが浮かんできました。実際になってみると、女性が医師の仕事を続けていく環境は整ってはきたものの、大変なこともあるなと感じます。そんなとき支えになるのは、家族の協力です。結婚して子育てをしながら医師を続けていくのは、精神的にも体力的にも大きなパワーが必要ですからね。

先代院長であるお父さまから学ばれたことは?

本当に学ぶことが多かったんですよ。引き継いだ思いもたくさんあります。当院は「患者さん第一主義」「恩返しのつもりで地域医療に取り組む」「信頼されるホームドクターをめざす」ということを念頭に置いていますが、これは先代の思いを継いでいます。一緒に診療をしていた頃は、その中で学ぶことが多くあったと思います。例えば、私の時代は自分の専門分野を細かく学ぶのが主流で、私は消化器内科を専門として、臓器別に習うほど、徹底的に専門性を突き詰めてきました。それが現在の医学部や医局です。しかし父のもとで地域医療の現場に立つと、実に幅広い患者さんを診ることになりました。症状も年齢もさまざまな患者さんが来院されるわけですから、あらためてたくさんの勉強が必要なんです。特に小児科などに関しては、父の診療を通じて多くのことを学ばせてもらいましたね。

地域に長く愛された理由が伝わってくるようです。開業から半世紀以上たち変わってきたこともおありだとか。

以前は来院順に診ていたのですが、内視鏡検査が入ると20分以上お待たせすることになるので、それを避けるために予約優先にしました。発熱の外来も対応しているので、待合室で発熱や風邪の症状のある方とそうでない方が一緒にならないようにするために、今は必ず予約をお願いしています。ただ、当院は高齢の方も多いですし、父の代から通われている方もいて、予約制を受け入れていただけるのかという不安はありました。しかし予想に反して受け入れてくださっているので、ありがたいなと思います。慢性疾患で経過観察の方などは、初診や検査の方ほど長くかからず、その方に何十分も待っていただくのは心苦しかったので、導入して良かったですね。

設備面の変化についてはいかがでしょうか?

雨宮こずえ院長 雨宮内科2

些細なことかもしれませんが、スリッパを殺菌する機械を導入したので、不快感を払拭できているとうれしいですね。なるべく患者さんが居心地のいい環境に進化させていきたいです。逆に、待合室から見える庭は開業以来ずっとあの形なんですよ。四季折々の自然を楽しみにしてくださっている方もいますので、メンテナンスは頑張らないといけませんけれど(笑)。また、内視鏡についても先進の機器を導入しています。

がん検診は早期発見が重要だからこそ、負担の軽減を

内視鏡検査の需要は増えてきているという実感がおありですか?

雨宮こずえ院長 雨宮内科3

そうですね。最近、内視鏡検査を受ける方は増えていますね。ただ、以前受けた内視鏡検査がつらくトラウマになって何年も受けていないという方や、「私は元気だから大丈夫」と、自覚症状がないものだから受けたがらない方も少なくないんですよ。大腸がんや胃がんなど、がんは自覚症状が出る段階ではかなり進行していますので、危険です。この間も、4年ぶりに検診を受けに来られた方がおられました。その方はテレビの報道を見て不安になって来られたのですが、やはり1年に1回くらいは受けていただけたらと思います。助かる段階で見つけるための検診ですからね。

内視鏡検査のハードルを下げるために工夫していることは?

できる限り痛みがなく、つらくない検査を行えるよう心がけています。受けた方には「前より楽だった」と感じていただければうれしく思います。喉の麻酔をきちんと行い、喉の構造に沿って挿入するようにしていますね。あと、患者さんが不安を感じずに済むよう雰囲気づくりは大切にしています。私が女性ということもあり、同性の方から「話しやすくて良かった」と言っていただけることもありますね。同じ母親として大変さをわかっていることもあり、特に子どもを持つお母さんには、気軽に相談していただけているようです。

先生のご専門である消化器内科の中で、内視鏡以外に注力されている検査はありますか?

雨宮こずえ院長 雨宮内科4

日本人の国民病とも呼ばれているピロリ菌の検査もしています。一説には50歳以上の日本人の約半数が感染しているという報告もあるほど、多くの方が感染しているものです。放置しておくと胃炎や胃潰瘍、ひどい場合には胃がんの原因になることもありますが、薬を飲んで除菌治療ができるので、できるだけ多くの人に検査を受けてもらいたいですね。

先代からの3つの考えを柱に幅広い世代に安心の医療を

あらためて診療ポリシーを聞かせてください。

雨宮こずえ院長 雨宮内科5

患者さんや診療に対する思いは変わらないですよ。現在、医療を取り巻く状態は大きく変化していますが、当院は父が常々言っていた、「患者さん第一主義」「恩返しのつもりで地域医療に取り組む」「信頼されるホームドクターをめざす」という3つの考えを今後も柱にしていきたいですね。乳幼児からご高齢の方まで、幅広い年代の方に安心していただける医院でありたいです。

先ほど、ご自身もお母さんだというお話がありましたね。

ええ。2人の子どもがいるので、お母さんたちにとっては話しやすいみたいですね。子どもたちを見かけた患者さんに「大きくなったね」と声をかけていただくこともあり、皆さんにも成長を楽しんでもらえるのはうれしいですね。子どもに関することで言うと、今は予防接種の種類が増えて複雑化しているので、どれを受けたらいいのかわかりにくく、几帳面なお母さんは逐一チェックして気にされています。一方で、「なんでこんなに悪くなるまで連れてこなかったの?」と驚くこともあり、人によってさまざまですね。1人目の子どもなのか2人目なのかでもだいぶ違いますから、そういった背景なども踏まえて対応するようにしています。

患者さんに啓発したいことは?

ご自身の病歴を把握する必要性については、声を大にしてお伝えしたいです。実は、ご自分の状態がわかっていないという方は少なくありません。何の薬を飲んでいて、何の病気にかかっているのかを知らないんです。「このお薬は、糖尿病のお薬ですよ」とお教えすることもあるんですよ。自分の状態を知るためには、お薬手帳を活用することも大切ですね。手帳を確認して飲んでいる薬を把握しておけば、スムーズな診察につながります。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

雨宮こずえ院長 雨宮内科6

父の代から通ってこられた患者さんを大切にしつつ、私の学んできた先進の医療技術を通して地元に恩返しをしていきたいですね。今後も「いつでもやっているクリニック」として、平日の休診日を設けないで診ていきたいと思います。不安なことがあれば何でもご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

上部内視鏡検査(胃カメラ)の費用目安:
観察のみの場合は、初・再診料と合わせて約1万6500円~
※保険診療適用時の費用等、詳細はクリニックのホームページをご参照ください。

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