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岡本 浩一 院長の独自取材記事

フィールファインクリニック

(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)

最終更新日:2019/09/04

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新百合ヶ丘駅から徒歩5分。大型駐車場が完備された医療ビルの5階にある「フィールファインクリニック」は、職場や家庭などで、さまざまな悩みを抱える人たちを、医療とカウンセリングの両面で支えるクリニックだ。「地域に心の悩みを気軽に相談できる場所をつくりたかった」と語る岡本浩一院長。院内には「FFCカウンセリングルーム」が併設され、心理カウンセラーが、患者のさまざまな悩みに応じて専門的なアドバイスを行っている。移転開業10周年の節目となる2019年8月に常勤医師2人体制がスタートし、常勤の心理カウンセラーも2人体制で行っている。より幅広い層に対応できる診療体制をめざす岡本院長に話を聞いた。
(取材日2019年8月1日)

2019年8月から常勤医師を増員

移転開業10周年の節目の年だと伺いました。新しい試みなどありますか?

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念願だった常勤医師の2人体制が、2019年8月からスタートしました。常勤のカウンセラーも2人体制にしていますので、より幅広い診療に対応できる体制が整います。私一人では診られる患者さんの数が限られていたのですが、医師が常に2人になることで、今までお断りせざるを得なかった患者さんへの対応も可能になります。今後は、ADHDなど大人の発達障害や、PTSDをはじめとするトラウマへのケア、患者心理教室やセルフケア力向上セミナーなど、今まで対応しきれなかった分野も充実させていきます。トラウマに対しては、EMDR(眼球運動による脱感作および再処理法)での治療も視野に入れ、TFT(思考場療法)やボディコネクトセラピー、ブレインスポッティングなどのさまざまな身体に働きかけるアプローチを組み込みながら、薬物療法ともカウンセリングとも違う専門的アプローチも導入する予定です。

カウンセリングルームを併設する狙いについて教えてください。

「精神科」というと身構えてしまうけど、うつ病などは早期発見・早期治療が重要です。カウンセリングルームは病気が重症化する前に、クリニックを受診するきっかけにもなっています。カウンセラーが、それぞれの症状に合わせて対応します。クリニック内に併設されたカウンセリングルームなので、専門のドクターが近くにいることで安心しやすいと思いますし、医療連携をしながらカウンセリングを受けることができます。薬を使わずに治療をしたい、疲れた心を少し休ませたいという方にもお勧めです。

先生の診療方針をお聞かせください。

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精神科医療で大切なのは、患者さんとの信頼関係です。ほかの診療科に比べると、付き合いも長く、深いものとなりますので、常に患者さんの気持ちに寄り添った診療を心がけています。最初は薬の服用に抵抗や不安を感じる人もいるので、決して無理強いはしません。ただ、医師との信頼関係ができると徐々に薬を受け入れ、カウンセリングと組み合わせた治療を行うことで、症状の改善につながる方が多いです。治療に関しては、十分な説明のもと、過度でない適正な薬物療法と各種の精神療法とを柔軟に組み合わせた、一人ひとりのニーズに応じたオーダーメイドな治療をモットーとしています。また、正確な診断も精神科の医師の重要な役割です。例えば、うつ病と躁うつ病では薬の種類も対応の仕方も異なるためその見極めには特に力を入れています。

女性医師診察日も設け、個々人に合う担当医が選択可能

どのような患者さんが多く来院されるのでしょうか?

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新百合ヶ丘という土地柄もあるのでしょうか。30~40代の保育園・幼稚園、小学校に通うお子さんをお持ちの子育て世代や、20代の方が多く来院されます。この傾向は開業以来、ほとんど変わりません。訴えは患者さんによってさまざまですが、うつ状態、不眠などで、日常生活に支障を来すようになった方や、仕事や家族関係などで悩まれている方などが多いですね。メンタルクリニックではほとんどないことですが、クチコミでの来院や、家族そろって診療を受けられる方がいらっしゃるのも、当院ならではの特徴かもしれません。

女性医師の診察日もあるそうですね。

一般的に、うつ病は男性より女性のほうが多いとされています。子育て、嫁姑問題、夫に対する不安やストレスなど、女性ならではの悩みは女性医師のほうが話しやすく、共感しやすいのではないかと考え、女性医師による診察日を設けています。自分に合う医師を、患者さん自身で自由に選んでいただくほうがよいというのが私の考えです。受診のタイミングとしては、いつもできていた仕事や家事が、特別な理由も思いあたらないのに、急にできなくなってしまったり、億劫になってしまう。その状態が2週間程度続くのであれば、一度ご相談にいらしてください。また、うつ病は不眠などの睡眠障害を伴うことがほとんどです。眠れない、眠りが浅く目が覚めてしまうなどの症状が続いたり、いつもの自分と違うみたいだと感じたりしたら、早めに来院することをお勧めしています。

最近のうつ病の傾向などはありますか?

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以前は几帳面で真面目、完璧主義で責任感が強く、自分を責める傾向のある人がかかりやすいとされていましたが、最近は、自分の思いどおりにならない、期待どおりに周囲や社会が作用してくれない。また、自分の欲求や希望が満たされず、裏切られたような気持ちになることを契機に、イライラや怒りを内包した抑うつ状態の方が増えています。昔のような「自責的」というよりは、「自己愛」の問題をはらんだ方が増える傾向があります。また、うつ病の治療をしても、改善に向かわない方もいるとされています。当院では、その大きな要素とされる「双極性障害・躁状態」「成人のADHD・自閉スペクトラム症といった発達障害」「トラウマ・心的外傷ストレス障害」を適切に診断し、改善へと導く治療を行っていきます。

幸せな生活が送れるように、患者の力になりたい

精神科医師を志したきっかけをお聞かせください。

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医師は人から感謝される素晴らしい仕事だと、父から聞かされていたので、医師という仕事に非常に良い印象を持っていました。全世界共通の知識・技術を身につけたいという思いもきっかけになっています。精神科の道を選んだのは、心を診ることで体のすべてを診ることができるのではないかと思ったからです。体を診る診療科は、臓器別にさまざまな診療科に細分化されているにもかかわらず、心を診る診療科は細分化されていません。細分化されていないからこそ、人間全体を診ることができる、一対一の人間同士の関わりが持てるのではないかという点に強い魅力を感じました。また、私自身が小学校、中学校にわたり、陰湿ないじめを受けた経験があります。いじめの体験によって心の痛みを知っている自分だからこそ、役に立てることもあるでしょうし、いじめに限らず心が悲鳴を上げ苦しんでいる方たちに、希望を与える手助けをしたいという思いがありました。

2015年12月に労働者が50名以上の全事業場で、ストレスチェックの実施が義務化されました。

ストレスチェックはあくまで自己申告ですし、高ストレス者となっても、実際にどのぐらいの方が医療機関を受診するかは不透明です。日本の産業メンタルヘルスの改善のためにも、正直に申告し、必要な治療を受けていただくことが、個人にとっても会社にとっても最善の道だと私は考えます。私も豊富な産業医活動の経験を生かして、高ストレス者への面接指導や医療的なアプローチの受け皿として、機能していきたいと思います。

読者にメッセージをお願いします。

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うつ病を重症化しないためには、周りの方の対応が一つのキーポイントです。上司や配偶者、親などが受診の背中を押すか、逆に引き止めるか。その一言で大きく違ってきます。私はここを訪れてくださった患者さんの思いや感情を十分に受け止めるところから、心の医療は始まるものと考えています。一人ひとりの生きてきた歴史や性格などを理解し、そこに共鳴しつつ響き合う対応を心がけています。お節介かもしれませんが、患者さんの生き方や、人生そのものをより良いものに変えていける。また幸せに満ちた生活が送れるようなお手伝いが少しでもできたらと思っていますので、何か心に不安をお持ちの方は、気軽にご相談ください。

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