金子 尚子 院長、安田 明弘 先生の独自取材記事
かねこ歯科医院
(江戸川区/瑞江駅)
最終更新日:2025/06/24

瑞江駅から徒歩約7分の街道沿いにある「かねこ歯科医院」。長年地域とともに歩んできた金子尚子院長を中心に歯科一般に幅広く対応している。2026年10月には施設リニューアルを予定しているそうで、大学病院などで培ってきた高度な歯科医療の知識と技術を武器に、長年地域に根差した診療を行ってきた同院に新しい風を吹き込む。「当院の未来はとても明るいです」と話す金子院長と、「かねこ歯科医院ならではの良さを守り抜きたい」と語る安田明弘先生に、同院の診療や地域への思いなどを聞いた。
(取材日2025年4月24日)
地域に根差し半世紀。2026年10月リニューアルへ
クリニックの歴史や診療体制について教えてください。

【金子院長】当院は1979年、ここから程近い場所にある薬局の2階に開業しました。歴史を重ねる中で患者さんの高齢化が進んだことから、2002年に現在の地に移転し、スロープや車いす昇降機、手すり設置など、施設をバリアフリー化しています。現在、私が月・火・金・土曜の週4回、安田明弘先生が木曜の週1回にそれぞれ診療を行っているほか、訪問診療専任の安田典加(やすだ・ふみか)先生が週2回、施設や患者さんのご自宅に伺って歯科医療を提供しています。2026年10月には場所はそのままに施設リニューアルを控えています。以降は明弘先生を診療の中心に据え、私は既存の患者さんへの対応以外は明弘先生のサポートに回るつもりです。
安田先生がメインで診療をご担当されるようになるのですね。
【安田先生】50年近い歴史の中で築き上げてきたものはたくさんあると思いますが、特に“かねこ歯科医院ならでは”だと私が考えるのは、尚子先生が患者さんの気持ちに寄り添いながら、熱意を持って歯科医療を提供してきたところです。患者さんのお話が尽きるまでとことん聞いて、本当に訴えたいことを引き出し、信頼関係を構築していく。継承するからには、尚子先生が最も大切にしてきたこの部分をしっかりと受け継いでいくべきだと考えています。施設リニューアルの面では、診療設備の更新とデジタル化を進めていく予定です。
院長から見て、安田先生はどんな先生ですか?

【金子院長】誰に対しても非常に丁寧で、患者さんのお話を最後までしっかり聞くという姿勢が特に素晴らしいところ。もちろん技術も高く、例えば虫歯治療で詰め物をしても、どこに詰めたのかわからないほど。まだ若く、先進の歯科医療の知識も豊富なので、不安や疑問があると私から相談しています。心から安心してお任せできるから、「かねこ歯科医院」の未来はとても明るいです。
【安田先生】私が当院で非常勤として働き始めたのは2023年からと歴史が浅く、地域に根づくのはこれからです。ただ、町の歯科医院でも大学病院でも、行うことは変わりません。地域の皆さんが気軽に相談できる場所になれるよう努めます。
患者の個性に合わせた対応で、納得いく治療を提案
安田先生の得意分野を教えてください。

【安田先生】補綴を専門にしており、セラミックやジルコニアを含む詰め物やかぶせ物の治療に力を入れています。ゆくゆくはインプラントも取り入れていきたいと考えています。またこれまで空手などのさまざまなスポーツ競技で外傷の治療やスポーツ用マウスガードの作製・調整の経験を積んできました。スポーツを楽しむお子さんや学生さんをはじめスポーツを楽しむ方々のご要望があれば、ぜひ応えていきたいですね。また、睡眠時無呼吸症候群の治療にも携わった経験があり、治療で使うマウスピースの作製も可能です。今後は地域の内科や呼吸器内科など医科との連携も視野に入れつつ、地域の皆さんのお口の健康づくりをサポートしていくのが目標です。
金子院長はいかがでしょうか。
【金子院長】得意な診療分野は、義歯と口臭予防です。当院にいらっしゃる患者さんの中には、例えば複数の歯科医院を受診したけれど入れ歯が上下で浮いてしまってしっかり噛めないといった悩みを持つ方も少なくありません。時間と手間はかかってしまうものの、当院では患者さんにご満足いただける入れ歯をめざして丁寧に調整しています。また口臭予防については、歯ブラシの仕方、デンタルフロスや歯間ブラシの効率的な使用方法など口腔ケアの指導に力を入れています。口臭は他人からは指摘しづらいもの。だからこそ私は、患者さんとの信頼関係が築けた後に、「お口の臭いはないほうがいいですよね」と患者さんに伝えています。
患者さんに接する際に心がけていることを教えてください。

【金子院長】話し方など個々の患者さんに合わせた対応を心がけ、現在のお口の状況から治療のビフォー・アフターをお伝えして、ご納得を引き出せるように努めています。その上でゴールに向かってどのような道があるか、どう治療していくかを紙に書いて患者さんにお渡ししていますね。またハードルを下げ、その人ができることだけ話すことも大切です。最初の段階でできないことを言って嫌がられてしまっては、お口の健康は守れません。できることから徐々にステップアップできるよう、その方の性格を見極めてお話ししています。
【安田先生】私も院長同様に、まずはお口の中の状態をお伝えすることから始めます。その上で選択肢を提示し、ご納得いただいた上で治療に取りかかるのが一番だと考えています。先ほども申し上げたとおり、当院ならではといえる特色は「患者さんのお話をよく聞く」こと。そこはこれからもしっかりと守り続けていきます。
めざすはどんなことでも相談できる歯科医院
訪問診療について教えてください。

【安田先生】現在、典加先生が担当している訪問診療は、現時点では施設への訪問が多い状況です。しかし超高齢社会において在宅医療は国の政策であり、これからも需要は増えていくものと考えます。今後は施設だけでなく、ご自宅への訪問歯科診療も増やしていければいいなと考えています。典加先生は「今のこの時間だけは笑って、楽しいって感じてもらえたら良いな」「自分ならこう接してもらったらうれしいな」など、患者さんにとことん寄り添った診療を心がけるとともに、施設のスタッフさんやケアマネジャーさんと密に相談しながら、治療やケアを進めてくれています。
今後の展望について教えてください。
【安田先生】現時点の患者層は、かねこ歯科医院の歴史をともに歩んできた地域の方々が中心です。リニューアルや継承へ向けて小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い世代の方にお越しいただける歯科医院をめざしたいと考えています。小児歯科についても、矯正の手前の床拡大や口腔機能訓練など将来のお口の健康に関わるサポートをしていきたいですね。
【金子院長】明弘先生は料理が特技。自分の子どものために用意した市販の離乳食に、季節の野菜を煮たり蒸したりとアレンジして加えているそうです。便利な市販品がある一方で、より栄養価の高いものを食べてほしいと取り組むところがすごいなと感心しています。そういったスキルや経験がお子さんの離乳食相談などにもつながっていくといいですね。
地域の方々にメッセージをお願いします。

【金子院長】これからは若い明弘先生が中心となり、当院にも新しい知識や技術がどんどん増えていきます。健康に気をつけつつ、悩むことがあったら我慢せず、気軽にご来院ください。どんな悩みにも歯科の側面からサポートしますので、一緒に健康について考えていきましょう。
【安田先生】患者さんの話をしっかりとお聞きした上で客観的かつ理論的に説明し、選択肢のメリットやデメリットをきちんとご説明するよう心がけています。大切にしているのは、患者さんご自身に自分の口の中に興味を持ってもらうこと、そして患者さん第一で満足してもらえる治療を提供すること。これからもこの地域で長く愛される歯科医院であり続けられるように努力していきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックの詰め物/5万5000円~、セラミックのかぶせ物/9万円~
スポーツ用マウスガード/カスタムメイド1万円~、シングルレイヤー6000円(小中学生は4000円)
※価格は予告なく変更の可能性があります