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小野 勝 院長の独自取材記事

小野歯科医院

(藤沢市/善行駅)

最終更新日:2022/10/13

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藤沢市善行にある「小野歯科医院」。待合室は吹き抜けのロビーになっており、リラックスできるソファーやデザイン性の高いチェアが置かれている。開業は1970年だが、現在の院長である小野勝先生に代替わりをした際に建て替えを行い、開放的でモダンなイメージにしたという。小野院長は「開業医としてできる限りの治療をし、最後まで患者さんを診たい」という思いから、口腔外科を学んだベテラン歯科医師。一般歯科、小児歯科、歯科口腔外科に加え、歯周病治療、予防など、時代の流れや地域住民のニーズに応じて幅広く診療する。幅広い知識と経験を持つ小野院長に、診療方針や近年開始した訪問歯科について訊いた。

(取材日2022年9月30日)

開業時からの患者も多い歯科医院

院長になるまでの経緯をお聞かせください。

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当院は、父が1970年に開業しました。私が幼い頃はこの2階が自宅でしたので、いずれは父の後を継ごうと考えて歯学部に進学しました。大学院では口腔外科を学びました。口腔外科の知識を得ることで、全身疾患を持った患者さんに対する対応などを知り、開業医になった際の安全な治療に役立てたいと思ったからです。その後、他の歯科医院に4年ほど勤務し、2005年に私が当院の院長を引き継ぎました。残念ながら、それから2年後に父は亡くなってしまいましたが、その間に患者さんの引き継ぎもできましたし、一緒に楽しく仕事ができたのは良い思い出となりました。

どういった患者さんが多いのでしょう。

小さなお子さんやそのご両親、ご高齢の方など、年齢層は幅広いですね。父の代から続けて通っていただいて、それこそ幼稚園時代の私を知っている方もたくさんいます。また藤沢市は近年住みやすい町として注目されているので、新しく移り住んできた若い世代の方もいます。ですから、できるだけ多くの患者さんの悩みにお応えするために、一般歯科、小児歯科、口腔外科を中心に、幅広い領域で診療しています。生活習慣病や高血圧といった基礎疾患を持った方もいらっしゃいますので、口腔外科の知識が非常に役立っています。また2016年からは、来院できない方を対象に訪問診療も開始しました。

診療方針をお教えください。

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一人ひとりとしっかりお話をすることで患者さんの性格や背景を知り、ご希望に添う治療をご提供することを心がけています。ドクターショッピングのように、次々とクリニックを変えてしまう方がいるという話を聞きますが、それは決して良いことではありません。病院を変えるということは、歯科医師にとっては患者さんの履歴が消えてしまうということですし、患者さんにとっては1から自分のことを知ってもらわなければいけない。患者さんをいい状態に導くためには、治療の経緯はもちろんですが、病歴や体質、性格などをよく知ることが大切です。もちろん病院を変えるのは嫌なことがあったからでしょうが、そういうことがないよう、患者さんに接したいと思っています。とにかく、私は患者さんとなるべく長くお付き合いしていきたい。訪問診療をはじめたのも、そのためです。

口腔内の環境と全身疾患の深い関わりを知ってほしい

訪問診療について、お話しいただけますか。

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私がここで診療を始めて12年くらいになるのですが、昔からの患者さんのなかには徐々に来院することが困難になっている方がいらっしゃいます。施設に入居するようになった方もいらっしゃるし、ご自宅にいても通うのが難しい方もいらっしゃいます。そういう方は、訪問歯科の専門業者が訪問診療をしているか、そのまま放置されている可能性もあります。歯の健康を保つためには、治療はもちろん大事ですが、むしろメンテナンスのほうがより重要です。通えなくなったからといって、それで終わりにはしたくない。患者さんがどんな状態になっても、最後までできるだけよい状態を保ってさしあげたい。それなら、こちらから伺えばいいではないかと思い、訪問診療をはじめました。訪問できる軒数は限られますが、これから徐々に浸透していけばいいと考えています。

訪問診療だけでなく、予防歯科に取り組まれているそうですね。

そうですね。お口の健康を保つためには定期的なメンテナンスが欠かせません。何もしないでいい状態は保てません。歯周病菌や虫歯菌さらには肺炎球菌やピロリ菌などの悪玉菌は善玉菌を足がかりに口腔内に住み着き、増殖します。それを防ぐには毎日のご家庭での歯ブラシは一番大切ですが、定期的に歯科医院を受診し、本人磨きでは取り切れない汚れをかき出し、善玉菌の多い状態にリセットすることが重要です。

最近は、口の中の状態が全身にも影響を与えるといわれています。

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口腔内の慢性炎症が全身疾患に影響することは、歯科界だけではなくマスコミでも盛んに言われています。歯周病は糖尿病の第6の合併症といわれたり、糖尿病と歯周病は相互に悪影響を与えることがわかっています。歯周炎の起こっている歯肉の毛細血管から細菌が侵入することで血管を狭くし、動脈硬化につながるなど……まだまだ多くの影響が言われています。当院ではそういったことを少しづつご説明しており、定期的な予防処置を受け入れていただく方も、ずいぶん増えてきました。ですから、これからも予防に力を入れていきたいと思っています。

こちらでの感染症対策について教えてください。

当院では、タービンやコントラという歯を削るドリルの内部まで滅菌ができる専用の機械を導入しております。院内感染は絶対に起こしてはならない医療事故であると考えているため、モデルチェンジして機械を一新することを決めました。必ず患者さんごとにそれを通して滅菌することで、患者さんだけなくスタッフの安全も守れるようにしています。また、できるだけ使い捨ての器具を選ぶようにしております。小さなことかもしれませんが、これらを徹底し続けることで院内感染を防ぐことにつながると考えています。近年の新型ウイルスにより患者さんの感染症対策意識も今まで以上に上がっていますが、当院はこのように徹底しているので、今後も安心して通っていただきたいですね。

定期的なメンテナンスが、リスクを抑え予防につながる

今後の展望をお聞かせください。

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予防への意識が高い患者さんが最近多くなりましたので、診察にいらっしゃる患者さんをお待たせしないよう、診療台を増やしたり、衛生士も増員しようと考えています。口腔ケアの大切さが浸透してきていることは、非常に喜ばしいことです。歯周病と生活習慣病の関連が知られていますが、栄養との関連も深い。口から食べるものは、歯だけでなく全身にも影響を与えます。そういったことも含めて、歯科医師として何か1つでも役に立つ知識を、これからも患者さんにお伝えしたいと考えています。

ご自身の健康管理で気を付けていることはありますか?

予防について勉強するうちに、食事の栄養バランスについても関心が出てきました。自分の食事も多少意識していますし、今でも患者さんの食事のパターンを問診してアドバイスする様にしています。これからもっと知識を増やして少しづつ患者さんに情報提供をしていきたいと思います。運動も大切ですので、しなければと思っているのですが、なかなか時間が取れず、今は自転車通勤が唯一の運動で、自宅がある鵠沼海岸から診療所までの片道30分ほど自転車で通っています。また今は忙しいのでマリンスポーツはしていませんが、学生時代はヨット部に所属していましたので海は好きです。幼い子どもたちと波打ち際で遊んだりしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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歯科医院には、痛みがないとなかなか足が向かない人も多いと思います。それはまだ「歯医者さんに診てもらうのは、歯だけ」という思いがあるからではないでしょうか。しかし、例えば糖分の取りすぎは虫歯だけでなく、メタボリックシンドロームとも深い関係があります。歯周病と生活習慣病の関連も、よく知られるようになりました。虫歯や歯周病を防ぐことは、健康を維持し、病気を未然に防ぐことにもつながるのです。ですから歯科医院を「歯が痛くなったら行く」というような、何かあったら行くところではなく、「健康維持のために、日常的に行くところ」と思っていただきたいですね。また、ご家族に通院困難なかたがいらしたら、訪問診療による口腔ケアもできますから、ぜひご相談いただければと思います。

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