飯野 真樹 院長、飯野 久子 さんの独自取材記事
下北沢チャームデンタルクリニック
(世田谷区/下北沢駅)
最終更新日:2026/02/05
患者一人ひとりと向き合った治療を行うため、2025年に新たな場所で開業した「下北沢チャームデンタルクリニック」は、下北沢駅より徒歩3分にある。院長の飯野真樹(まき)先生は東京歯科大学を卒業後、東京歯科大学千葉病院の歯周病科に入局。その後、開業し20年勤めた歯科医院を辞し、妻で歯科衛生士の飯野久子さんと2人で新たな体制の歯科医院を開業した。同院のポリシーは生涯にわたって自分の口で物を食べられること。穏やかな人柄の真樹院長を慕って、以前の歯科医院の頃から継続して通う患者も多いという。准看護師の資格も持つ久子さんは口腔内だけでなく体の不調も見逃さないよう配慮している。そんな2人に同院の診療方針を中心に話を聞いた。
(取材日2025年12月16日)
患者にじっくり向き合うために新たな場所で開業
開業して20年続けた歯科医院から、こちらに移転されたそうですね。

【真樹院長】向ヶ丘遊園で開業し20年勤務した歯科医院を辞して、このたび下北沢で体制を変えて開業しました。向ヶ丘遊園の歯科医院はユニットが4台ある広い歯科医院で忙しく、患者さん一人あたりの診療時間は約15分でした。一人ひとりとじっくり向き合った治療をしたいと考え、そのため以前から小さめの物件を探しており、条件に合っていたこの場所での開業を決めました。以前の歯科医院と同じ沿線で、これまで診ていた患者さんが通いやすいこともここに決めた要因です。
【久子さん】患者さんの全身の健康につながるようなケアを提供をしたいと思っていました。患者さんの希望を聞き生活背景にも合ったケアを提供するにはヒアリングが重要で、短い時間では不可能です。歯科医院の規模を縮小したことでようやく理想をかなえることができました。
院内のこだわりはありますか? 主な患者層も教えてください。
【真樹院長】下北沢という土地柄、やや若い感じのデザインにしました。カフェのような雰囲気にしたかったので、木目を多く使い落ち着いた印象にしています。ユニットは2台あり個室になっていますが、主に新しいユニットを設置した部屋で診療を行っています。患者さんは向ヶ丘遊園の歯科医院の時から長く通ってくださる方が多いため、年齢層は高めです。下北沢は若者の街なので、今後は若い方にも来てほしいと思います。若い方は歯科医院に通っていない人も多く、定期検診も20代後半から開始する人が多いのが実情です。当院では歯のケアや歯を通した全身の健康、歯科医院の選び方などについて有益なアドバイスをしています。早いうちからお口の健康を守るために、若い方にもぜひ来ていただきたいですね。
診療内容と診療の特徴をお聞かせください。

【真樹院長】虫歯や歯周病治療、定期検診、入れ歯、矯正歯科、審美面に配慮した治療、インプラント治療など歯科医療全般を行っている他、訪問歯科診療も行っています。侵襲が大きく外科治療が必要な際には、提携する大学病院などを紹介しています。
【久子さん】移転して口腔ケアに1時間ほど取れるようになったため、患者さんの生活背景がわかり、患者さんごとに適したアドバイスができるようになりました。ご本人はもちろん、介護をされている方にもアドバイスを行っています。例えば、ご飯を食べさせる時は上から相手の口に入れるのではなく、自分が下に座って下から口に入れてあげると嚥下障害の予防に役立つ、といったことをお伝えしています。
准看護師の視点で口腔内だけでなく全身の健康に配慮
診療方針を教えてください。

【真樹院長】生涯を通して自分の口で食べられ、元気に笑顔でいられることが当院のポリシーです。小さいお子さんの成長の助けること、そしてご高齢の方の老化を緩やかにすることをめざし、治療することを心がけています。そのため、口腔内のことだけでなく、全身のことや生活習慣まで含めて患者さんとお話をします。例えば子どもの場合、同じ向きばかりを下にして寝ることや、爪噛みや指しゃぶりなど顎を下げる要因となる癖を治すためのアドバイスすることで、顎を正しい位置に導き、顎関節症の予防につなげます。場合によっては筋トレを勧めることもありますね。また、だらだらとした食事は避けた方が良く、やわらかい物ばかり食べると歯が上に起き上がらず歯列に問題が生じるとされているため注意が必要です。高齢者の場合は、嚥下障害の予防のためのアドバイスなどを行っています。
長く通う患者さんが多いそうですね。主訴は何でしょうか?
【真樹院長】歯や入れ歯の痛み、定期検診、クリーニングなど患者さんの訴えはさまざまで主訴は絞れません。定期検診で歯周病の検査も、ケアも行うケースが多いですね。検査では汚れの確認や治療前後の比較のために写真を撮ったり、必要な際にはエックス線撮影を行います。クリーニングでは専用の機器を使用することが多いですね。この機器を使用すると細菌が減ることも見込め口臭予防にもつながります。そのため高齢者のいるご家族から、クリーニングの際にはこの機器を使用してほしいと依頼されることも多いです。
【久子さん】当院は長く通われる患者さんが多いです。虫歯がある場合は真樹院長が治療し、その後は定期的なケアでフォローします。親子2代で通われる方もいますし、お子さんは虫歯のないカリエスフリーをめざしてほしいです。虫歯にならないための手助けができればうれしいですね。
お二人の役割分担を教えてください。久子さんは准看護師の資格もお持ちと伺いました。

【真樹院長】診察と治療が私で、歯科衛生士業務と歯のクリーニングを妻が行っています。スタッフは私たち2人だけなので、受付や会計、掃除もすべて2人で行っています。
【久子さん】高齢者が中心の訪問看護では、口腔内以外にも疾患を持っている患者さんが多いため准看護師の資格を取りました。それにより口腔内の健康が体の状態と密接に関わっていることを実感するようになりました。例えば、薬を服用している人は口腔内に健康状態が顕著に表れます。出血が多かったり、血圧が高そうな場合は、最近病院に通っているかをお聞きするようにしています。また、病歴を聞けばどのような症状の病気か、数値を聞けば状態の良し悪しがわかるため、処置の際に役立っています。
進化を続ける歯科医療を学び続け、治療に還元したい
これまでのご経歴とご趣味を教えてください。

【真樹院長】実家が歯科医院で父が診療する姿を幼い頃から見ていたため、自然と歯科大学に進学しました。研究という選択肢もありましたが、学んだことを人に還元したいと思い歯科医師の道を選びました。歯科医師は人に好かれる仕事ではありませんが、職業としては良い仕事だと思っています。休日は、訪問診療がなければゴルフをしたり、登山に行ったりすることが多いですね。
【久子さん】学生時代、歯科衛生士という職業を知った時に強く惹かれこの道に進みました。会社勤めで女性が活躍できる時代ではなかったし、資格を持って自立するためにも選択は正しかったと思います。さらに、働きながら准看護師の資格を取ったことで、訪問歯科診療や日々の診療で役立っています。趣味は登山やマラソンの他、トレイルランという山道でのマラソンをしています。
今後力を入れていきたいことをお聞かせください。
【真樹院長】最近のマウスピース型装置を用いた矯正です。歯並びやかみ合わせの問題は放置してしまうと将来的に虫歯や歯の割れ、顎関節症などのトラブルを引き起こす原因になることがあります。マウスピース型装置を用いた矯正はどの年代でも始めやすいため、将来的な歯を守る一つの手段としてご提案できるかと思います。そのため、マウスピース型装置を用いた矯正についても今以上に知識を深め、患者さんに還元していきたいです。
【久子さん】現在、幹細胞を用いた新たな治療法を確立できないかという観点で研究が進んでいると勉強会で聞きました。この分野を私ももっと学んでいけたらと思っています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

【真樹院長】当院は常に来院のハードルが低い歯科医院でありたいと思っています。どんなお悩みでも相談していただけたら、手助けができるので気軽に来てほしいです。もし当院で処置できない疾患の場合には正直にお伝えし、大学病院などをご紹介しますのでご安心ください。
【久子さん】長年抱えている口腔内の悩みやコンプレックス、過去にできないと言われた治療も、まずは相談してほしいと思います。一生自分の口で物を食べられる、健康な歯を保つために、お手伝いをさせてもらえたらうれしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/19万8000円~、インプラント治療/27万5000円~、歯のクリーニング/6600円~

