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小幡俊彦 院長の独自取材記事

おばた小児クリニック

(川崎市麻生区/新百合ヶ丘駅)

最終更新日:2019/08/28

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千代ヶ丘の住宅街に溶け込む佇まいを持つおばた小児クリニック。待合室や診療室には可愛らしいぬいぐるみがたくさん置かれており、小さな子どもでも通院が楽しくなりそうだ。アレルギー疾患に精通した院長の小幡先生の診療を求めて、地元はもとより遠方からも患者が訪れると言う。「大それたことを言うつもりはないよ」と照れくさそうに取材に応じてくれた小幡先生だったが、言葉の端々に子どもたちに対する愛情が感じられた。 (取材日2009年3月3日)

アレルギーはオーソドックスな治療が基本

医師を志したきっかけをお聞かせください。

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どうして医師を選んだのか自分でもよくわからないんです。どこかで道を間違えて医師になったとしか思えないですね(笑)。父の記憶はあいまいですが、幼い頃に亡くなった父が内科医だったことが影響して、医師になったかもしれません。兄も同じく医師で、この近くでリウマチ科を開業しています。その兄の影響もあったかもしれません。

アレルギー科をご専門にされたきっかけをお聞かせください。

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先輩に引っ張られる形でアレルギー科に進み、アレルギー治療の第一人者である飯倉教授に師事していました。私がアレルギー科に入った当時は、治療がダイナミックに変化した時期でした。次々に治療法や新薬が開発されて、どんどん新しい常識が打ち建てられていき、非常に面白く、アレルギーの世界にのめり込んでいきました。その一方で、ほかの診療科の医師からは、「アレルギー科は治療方針がコロコロ変わる」と皮肉られることもありましたが。今はスタンダードな治療が確立しました。その分だけ治療結果も上がり、治療の効果が望めるようになりました。

小幡先生ならではの治療法はありますか?

基本となるのはあくまで効果が実証されたオーソドックスな治療法です。まずはオーソドックスな治療を試してみて、良い効果が得られなければ他の治療法を検討するというスタンスなので、私ならではの治療法はありません。しかし、長年アレルギーの治療を専門にやってきた者として、アレルギー治療の引き出しは多くもっているつもりです。気管支喘息においては、発作をコントロールすることが浸透して、死亡率が数年間で飛躍的に下がりました。しかし、コントロールを怠れば死を招く病気であることは依然として変わりませんので、患者さんにはコントロールの大切さを理解してもらうことを大切に考えています。

アレルギー治療は誤解との戦い

患者さんの考えに変化を感じることはありますか?

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一昔前に比べて、ステロイド剤を無闇に怖がる患者さんが少なくなり、正しい効用を理解してくださる患者さんが増えました。しかし、その一方で、いまだにステロイド剤に抵抗感を示す方もいらっしゃいます。軽症であれば、ステロイド剤を使用せずに治療を行うこともできますが、症状の度合いによっては、ステロイド剤を使わないことでかえって悪化させることにもなり、ステロイド剤を用いて適切な治療を行わないとダメージを残すこともなります。医師の間では「ステロイドを使用しないのは罪だ」といわれるほど、ステロイド剤は治療の基本であり、効果が確立されたものなのです。だからと言って、抵抗感のある患者さんに無理に治療を押し付けることもできません。そのような場合は、私以外のドクターに診ていただくことをおすすめしています。

開業にあたって千代が丘を選ばれたのはなぜですか?

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この近くで兄が先にリウマチ科のクリニックを開業していて、しばらく兄弟で一緒に診療を行っていました。手狭になったために、開業をしたのですが、やはりよく知っているこの近くがいいと、この場所を選びました。今では地元の患者さんはもちろん、遠くからも足を運んでくださる患者さんも多いですね。

休みの日はどのように過ごされていますか?

休日はほとんどないに等しいですね(笑)。理想は何もしないでただぼんやりと過ごすことです。そろそろ年齢的にリタイアに憧れるようになりました。何しろ、体力的に限界を感じつつありますから。リタイアしたら、思いっきりぼんやりと過ごすのを夢見て、忙しい日々を送っています。

子どもたちが幸せに過ごせる社会を作りたい

診療の際に心がけていることをお聞かせください。

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親御さんに対しては「どうしてあの時ちゃんと治療してくれなかったの?」とお子さんに後悔させないような治療をしましょうと話しています。患者さん一人ひとりに時間をかけて、しっかりと話を聞きたいのですが、待合室にもたくさんの方が待っていると思うと、どうしても手短にならざるを得ず、ジレンマを感じることもあります。病気に対する理解を深めるために資料やパンフレットを渡すようにしています。

お子さんの診療に際してはどのような心がけをされていますか?

診療中はできるだけお子さん自身の言葉で、症状や気持ちを私に伝えてもらうようにしています。アレルギー疾患は長い付き合いになることが多いので、例え上手に伝えられなくても、自分の言葉で伝えることで、自分の病気であることを自覚して欲しいという願いがあるからです。成長して親から巣立ったときに、アレルギー疾患と上手に付き合えるようにトレーニングすることも治療において大切なことです。特に思春期のお子さん対しては、日々の体調管理が親御さんからお子さん自身に代わる時期で、親御さんの目が行き届きにくくなる時期です。この時期は、治療していることが恥ずかしいからと、服薬を怠ったり、発作や症状が出ても無理してしまうことがあります。喘息においては全体の死亡率が下がったものの、依然として10代後半の死亡率が高いんです。これは、親から子への移行がうまくいかなかったことも一因だと考えられています。ですから、思春期のお子さんには口を酸っぱくして、コントロールを怠れば死ぬ病気なのだと厳しい言い方で伝えて、病気の恐ろしさの自覚を促しています。同時にタバコの恐怖も伝え、喫煙習慣が身につかないようにアドバイスしています。

今後の展望をお聞かせください。

私としては、早くリタイアしてのんびり過ごしたいというのが展望ですが、たくさんの患者さんを抱える身としては、そんなことも言ってはいられません。医師という仕事を通して、子どもたちが幸せに過ごせる世の中にしたいと昔から考えていましたので、今後もそんな世の中になるように少しでも貢献できたらと考えています。子どもは社会を映す鏡です。子どもが勝手に悪くなるわけがなく、すべて私たち大人や大人たちが作った社会の責任です。大人や社会がよくなれば子どもたちは幸せになるはずだと考えて、これからも日々の診療に当たっていきたいですね。

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