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伊藤 三徳 院長の独自取材記事

ひめ歯科クリニック

(多治見市/姫駅)

最終更新日:2021/10/12

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック main

姫駅から徒歩約8分、田畑が広がる住宅地にある「ひめ歯科クリニック」。扉を開けると、ドアチャイムが軽やかな音色で迎え、待合室の出窓から明るい光が降り注ぐ。診療室内の大きく開かれた窓からは庭が眺められ、季節の移ろいも感じられる。スペースも広く、車いすでの移動も可能だ。多治見で生まれ、高校までを多治見で過ごした院長の伊藤三徳(みつのり)先生は、東京医科歯科大学卒業後、都内で5年間の勤務医経験を経て、1995年に開業。勉強熱心で、幅広い歯科治療に対応し、特に補綴(ほてつ:義歯やかぶせ物など、欠損した歯を人工歯で補う)治療に注力している。一つ一つ丁寧かつ穏やかに受け答えをしてくれる院長に、診療への思いなどを聞いた。

(取材日2019年3月7日)

多様な義歯治療が魅力。衛生面にもこだわった歯科医院

こちらにはどのような患者さんがいらっしゃるのでしょうか?

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック1

近くに小学校や保育園があり、お子さんご家族が受診されたりもしますが、近年は高齢者の方も増え、幅広い年代の方が来院されています。さらに最近は、高齢者施設からの依頼で訪問診療するケースも増えました。患者さんもメンテナンスを定期的にされる方が増え、歯科に対する意識が変わってきたのかなという印象を持っています。義歯に関するご相談も多いですね。私は勤務医時代に恩師に学んだ経験から、補綴治療には自信を持って取り組んでおり、最近ニーズの高まってきた審美性を重視した義歯やかぶせ物、詰め物などについても、それぞれの患者さんの要望に沿ったものが提供できればと考えています。また、義歯については、より薄くて違和感の少ないもの、金属が目立たないものや磁石で固定するものなど、さまざまなものを取り扱い、自由診療も含め幅広く選択していただけるようにしております。

滅菌など設備面もこだわっておられますね。

そうですね。切削器具を滅菌する専用のものを含め2台の高圧蒸気滅菌器や、乾熱滅菌器、2台の超音波洗浄器など、器具に合わせて適切な滅菌・消毒ができるようスタッフ全員で徹底しています。切削する際に、空気中に飛び散る粉塵を吸引する口腔外バキュームも開院時から全診療ユニットに設置し、使用しています。患者さんにとってはもちろんですが、私や働くスタッフにとっても良い診療環境をつくることも重要だと思っています。そのように一定の施設基準を保つことで「か強診」といわれる「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」や、「外来環」といわれる「歯科外来診療環境体制加算」に係る施設基準について申請し、クリアしました。

「か強診」や「外来環」とは、どのようなものですか?

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック2

「か強診」とは簡単に言うと、虫歯や歯周病に対するメンテナンスや口腔リハビリテーションなど、かかりつけ歯科医として長くお付き合いできる環境を整え、「定期的かつ継続的な口腔ケアを行える歯科医院」であるかという厚労省が定めた基準です。「外来環」は歯科医院の診療環境についての基準と言えますね。患者さんが安全で安心できる医療環境なのか、緊急時の設備や衛生環境面での設備、そして研修状況など総合的に基準を満たしている歯科医院に認められています。環境を整え、“かかりつけ歯科医”として1人の患者さんを長く見守っていくことは、患者さんにとっても歯科医院側にとっても良いことだと思います。さらに、患者さんと長く付き合うためには、施設だけではなく、信頼されていることが重要であり、自分も日々レベルアップできるよう勉強していこうと思います。

患者本位の診療で「持てる力を尽くす」

診療での心がけを聞かせてください。

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック3

患者さんが何を求めているかをまず把握することが重要だと思っています。患者さんにはいろいろな考えの方がいて、いろいろな思いを持って来院されますから、こちらがベストだと考えた治療を押しつけるようなことはしません。昔、ある患者さんが歯根の治療で「何回も通うのは嫌だから抜いてほしい」とご希望されました。しかし私は根気良く治療すれば、抜くことなく完治をめざせると判断したので、そのように説明させていただき、懸命に歯を残すための治療を始めましたが、少し納得のいかないご様子でした。別件ですが、どう考えても歯の動揺(歯のぐらつき)が著しく厳しい状況であっても、絶対に抜きたくないという方もいらっしゃいました。ですから、患者さんの訴えと口腔の状況、こちらの治療レベルと予測、これらを総合的に判断して、それぞれの患者さんにご納得いただける方針を立てて説明し、話し合って進めていくことが大切だと考えるようになりました。

義歯治療において幅広く対応されていますね。

恩師が専門にしていたので多岐にわたって学ばせていただきました。保険診療をご希望の方には保険で、自費の義歯に興味がおありの方には丁寧にご説明させていただいています。その中で価値を見出してくださった方がご依頼くださいますが、いずれにしても患者さんが決められるように、保険も含めて選択肢をご提供するようにしています。自費の場合はやはりある程度ご費用がかかりますので、一瞬は高いと感じられるかと思います。しかし、義歯とは「食べる」「話す」ことに直結するものですから、より快適な生活が送られることを考えればメリットは大きいと思います。

実際に作られた患者さんは違いを感じていらっしゃいますか?

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック4

そうですね。喜んでくださる患者さんのお声を聞くのはやりがいですし、「より一層、持てる力を尽くしていこう」という気持ちになります。ただこれは、自費であるとか保険であるとか、あるいは治療内容に関係なく、歯科医師として常に大切にしていることでもあります。

生涯勉強。時代の要望に応えていきたい

積極的に勉強会などに参加されていますね。

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック5

おそらく平均よりは多く参加していると思います。卒業後に大学の医局には所属しなかったため、その分より広く多くのことを勉強しなくてはという思いが強いのかもしれません。特に20代・30代の頃は、まるで“オタク”のようにいろんな勉強会に通いましたね(笑)。当院のスタッフも、歯科衛生士さんや歯科助手さんなど常勤・非常勤を含めて7人いますが、定期的に院内でのミーティングを開き、新しい材料や診療などの勉強、情報共有などをしています。私のほかにもう1人、女性の歯科医師もいますので、治療方針や治療方法の統一化、さまざまな症例への対応についての確認も行っています。

先生はなぜ歯科医師になろうと思われたのですか?

父が多治見駅前で時計店を営んでいて、子どもの頃は壊れた時計を分解して遊んでいました。手先が器用で、細かい作業が好きだったんです。歯学部へ進学した親戚に話を聞いていたことも大きかったと思います。親のように腕に技術を持ち、自分のペースで仕事ができる、人のためにもなれるということで歯科医師をめざしました。東京医科歯科大学に進学し、卒業後は5年間勤務医を経験して、1995年にこの地で開業しました。母校は医療の研究者や教員を養成する校風で、卒業生の大半が大学に残りますが、私は地元で歯科医療に携わりたかったので臨床で経験を積みました。勤務したのは大学の関連医院でしたし、大学の先生方が定期的に講師として勉強会や診療の場に来てくださったので、小児歯科や口腔外科などの幅広い領域をより深く学べたのではないかと思います。

休日はどのようにリフレッシュされていますか。

伊藤三徳院長 ひめ歯科クリニック6

子どもの頃にバイオリンを習っていたことがきっかけで、大学ではオーケストラのサークルで活動し、今でも休日はバイオリンを弾いています。実は市の交響楽団でコンサートマスターも務めているんですよ。初めは患者さんに内緒にしていたんですが、演奏会などで目撃されるようになって「何で先生がそこで弾いているの?」と驚かれたり、ほめてくださったり。今では常連さんもいてくださいます(笑)。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

ここ数年で歯科医院の役割は大きく変わってきたように思います。虫歯や歯周病になったところを治療して終わり、というだけでなく、そうならないために、メンテナンスをし、ケア型の医療を患者さんに合わせて提供していくことが重要だと考えています。また、ケアというのは、定期的に歯科医院へ行って受ければいいというものではなく、ブラッシングを基本としたご自身でのセルフケアというものも非常に重要となりますので、不安な方はご相談されてみてはいかがでしょうか。

自由診療費用の目安

自由診療とは

金属床義歯/20万円~、ノンメタルクラスプ義歯/9万8000円~
ジルコニアクラウン/10万円~、メタルボンドクラウン/8万円~
ジルコニアインレー/5万円~(すべて消費税込み)

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