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菱川 敏光 院長の独自取材記事

ひしかわ歯科

(可児市/日本ライン今渡駅)

最終更新日:2024/12/10

菱川敏光院長 ひしかわ歯科 main

「ひしかわ歯科」は、名鉄広見線の日本ライン今渡駅から徒歩2分の場所に立つ。この地で開業して約50年、地域の歯科医療を支え続けてきた。院長の菱川敏光先生は2代目で、父である菱川清太郎先生と常勤の歯科医師とともに診療に臨んでいる。敏光院長は、大学院や大学附属病院で20年もの間、専門とする歯周病学をはじめとした研究や臨床において研鑽を積んできた。現在も大学の非常勤講師として後進の指導にあたる。「こうした経験は、診療面に限らず、クリニックの体制づくりにも役立っています」と敏光院長。インタビューの間、爽やかな笑顔で丁寧に語りかけてくれる敏光院長に、これまでの経験やクリニックの方針、歯科治療への思いなどを聞いた。

(取材日2024年10月7日)

新しい歯科医師を迎えて、診療内容を充実させる

新しく歯科医師の先生が加わったそうですね。

菱川敏光院長 ひしかわ歯科1

徐々に患者さんが増えてきて、私と父では手一杯になってきたので、大学の後輩である森田先生が新たに加わりました。森田先生には毎日、診察に来てもらって、初めて来られた患者さんを中心に担当してもらっています。基本的に担当の交代はせずに、患者さんの負担は最小限になるように考慮しています。これまでは歯科医師が2人だったので、新規の患者さんや急患の対応が難しいことも多くありましたが、これからどんどん解消していくでしょう。ちなみに森田先生は長崎大学病院に5年ほど勤務し、全身の状態に配慮しながら医科の診療科と連携して歯科治療を行っていました。全身の健康との関わりが深い歯周病の専門的な知識も豊富なので、歯周病のメンテナンスに通っている方には、新しい視点が加わって良い展望が得られるのではないでしょうか。

敏光院長も歯周病の研鑽を積まれてきたとお伺いしました。

歯医者といえば削って詰めて治療すると思われていた時代に、父は早くから歯周病に関心を持って、繰り返し定期的に歯科に通うことが大事だと患者さんに啓発していました。そして、私の大学時代の恩師が歯周病を専門としていました。その2つの背景が重なって、私も歯周病を深く学びたいと思ったんです。実は歯周病と歯列矯正と口腔外科の3分野は、苦手としていました。しかし、だからこそしっかりと学んで身につけたいという気持ちに駆られました。中でも日本の成人の5人に4人はなっていると言われている歯周病に焦点を絞って、研究や臨床の経験を積んできました。大学院修了後、診療だけでなく、研究や人材育成に関われる大学ならではの魅力を感じ、大学に残って研鑽を続けました。その結果、日本歯周病学会歯周病専門医の資格を取得するとともに、歯科医師が社会に対して果たすべきさまざまな役割を学ぶことができたと思います。

大学や、他の医療機関での20年の経験はこちらで生かされていますか?

菱川敏光院長 ひしかわ歯科2

ええ。ここ20年くらいは、医療業界でも一気にデジタル化が進み、カルテや検査記録もパソコンで管理するように変化した時代です。そのため、勤務医時代に電子カルテ導入に立ち会えたのは、とても良い経験になっています。現在のようにパソコンに向かっている時間が長いと、患者さんはあまり良いイメージを持たれないかもしれません。しかし、カルテなどを一元化することで、口腔内写真やエックス線検査の画像などもすぐに確認できるので、スタッフ間の情報共有も円滑になり、口腔内の管理もしやすくなりました。

先進機器を使った専門的な歯周病治療

クリニックの特徴について教えてください。

菱川敏光院長 ひしかわ歯科3

患者さんが安心して受診できるよう、診療環境の明るさと衛生管理には特に力を入れています。以前から院内感染予防、滅菌、消毒には人一倍気を使っていました。使用後の器具を滅菌するのは当然ですが、その過程で本来清潔に保つべき場所を汚染しないように動線を考えて院内を設計しています。また、当クリニックのスタッフは、「きちんと勉強して歯科医療に携わりたい」と希望する人がそろっています。それもあって、新しい治療法や治療機器を積極的に導入していますね。通院期間が空くと以前と治療法が違うと感じるかもしれませんが、医学の進歩ですので、気になる場合はお気兼ねなくお尋ねください。

歯科用CTのスペシャリストと聞いています。診察機器にはどのようなものがありますか?

従来のエックス線検査は2次元撮影ですので、歯や骨の奥行きが確認できなかったり、歯並びによっては確認しにくかったりする箇所もありました。歯科用CTはそれらを補い、立体的な3D画像で把握できますので、骨の変化や、歯根の形、神経の位置などをしっかりと診ることが可能です。当クリニックでは、歯科用CTとエックス線写真を併用し、経験を生かした診断を行っています。また、歯周病の管理専用のシステムで歯周ポケットの検査結果を記録して、長期間に及ぶ治療の過程を可視化しています。ご自身の口腔内の治療経過について不安に感じる方もおられると思いますが、当院での治療経過についてはデータや写真をもとにお話をさせていただくことで、ご理解いただけているのではないかと感じています。

歯周病についてもう少し詳しく教えてください。

菱川敏光院長 ひしかわ歯科4

歯周病の原因には、不十分な歯磨きや低下した免疫力が挙げられがちですが、噛み合わせも重要な要素と考えられています。歯周病の一番の原因は細菌感染による炎症ですが、咬合性外傷といって、噛み合わせの問題により一部の歯に負担がかかることによって、歯を支えている骨が噛み合わせの力によって損傷をうけてしまい、結果歯周病が進行してしまうこともあります。なお咬合性外傷には、一部の歯の噛み合わせ具合に問題がある場合と、歯ぎしりのようにお口全体に問題がある場合があります。そのため治療には、細かな噛み合わせの調整や歯の形の修正、隣の丈夫な歯との連結固定、マウスピースによる歯の保護などが必要です。

加齢との共生。その道のりを穏やかに歩んでいく

スタッフの皆さんはどんな方たちですか?

菱川敏光院長 ひしかわ歯科5

患者さんの増加とともにスタッフも増員しました。森田先生の他に、非常勤の歯科医師1人が土曜日に診療してくれていて、歯科衛生士は3人、歯科助手は4人が診療にあたってくれています。スタッフの人数が増えたので、診療内容の充実に貢献してくれるだけでなく、産休や育休の取得などにみんなで協力して取り組んでいます。また、歯科医師、歯科衛生士が安心して診療を行える環境を整備することで、より良い治療を患者さんにお届けできるのではないでしょうか。すでに十分な能力を持ったスタッフたちですが、まだまだ若いチームですので、さらなる成長が楽しみです。毎日の診療で、患者さんと素直に真面目に向き合ってくれるスタッフと一緒に仕事ができ、本当に感謝しています。

今後、どのようなクリニックにしていきたいですか?

スタッフが患者さんに寄り添う「ペイシェントジャーニー」を大切にするクリニックですね。ペイシェントジャーニーとは、患者さんが病気を自覚してから医療者の診断や治療を受け入れ、症状の改善とその後に病気と共生してゆく道のりのこと。もともとは慢性腎疾患の治療について提唱された概念ですが、私は歯科治療にも同じことがいえると思っています。患者さんの最も近くにいる担当者がしっかり話を聞いて、患者さんがどうしたいのか受け取り、みんなで考えて治療ができることをめざしています。これからは受け持った患者さんを継続して担当し、「自分の患者さんのことは私が一番知っている」と胸を張れるくらい、患者さんに寄り添った対応ができるようになってほしいですね。

先生の歯科治療にかける思いをお聞かせください。

菱川敏光院長 ひしかわ歯科6

歯科治療は効率を優先すると、パターン化した画一的な治療方針になりがち。しかし患者さんが求める治療は、それぞれ異なるのです。私たちは患者さんが前向きに取り組める治療計画を考えながら、可能な限り健康な歯で食事ができるようにサポートしていきます。私たちの価値観や一般論を押しつけるのでなく、ご自身の体とどう向き合っていけば良いのか、十分にお考えいただけるようお話ししています。症状によっては自覚症状がないため治療したくないとおっしゃる方も多いので、決定的な治療を行わないことによるリスクをご説明した上で、お口全体のお手入れをしながら経過観察を続けていく場合もあります。人生100年時代になり、年齢を重ねれば歯と歯茎も摩耗してしまいます。消耗のペースをできるだけゆっくりにできるようにお手伝いするのが私たちの役割です。お一人で考え込むことなく、どうぞお気軽にご相談ください。

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