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三輪 英則 院長の独自取材記事

光輪歯科

(名古屋市北区/大曽根駅)

最終更新日:2021/10/12

三輪英則院長 光輪歯科 main

JR中央線他の大曽根駅近くに開業し30年を超える「光輪歯科」。地元生まれで地元育ちの三輪英則院長は、その気さくな人柄も相まって、地元住民から厚い信頼を得ている。そして、2012年からは長男で歯科医師の三輪恒幸先生が副院長として合流した。補綴を専門とする院長と臨床検査学が専門の副院長とが両輪となり、医院の診療体制はさらにパワーアップ。診療科目も、一般歯科、小児歯科、矯正歯科から、審美歯科、口腔外科、そして歯周内科へと広がりを見せている。親子2代で新たな展開をめざす同院の今後の方向性を、三輪英則院長に語ってもらった。

(取材日2016年7月28日)

大曽根という地域とともに歩んで30余年

歯科医師を志したきっかけ、この地で開業した理由を聞かせてください。

三輪英則院長 光輪歯科1

実家は商家でしたが、親戚に薬剤師などの医療関係者が多く、医療の仕事に魅力を感じていたため、実家を継がなければ医療関係がいいな、と漠然と思っていました。そして、結果的に歯科医師の道を進むことになった次第です。生まれも育ちもこの大曽根で、大学も愛知学院大学ですから、生まれてこの方この地区から外に出たことがないですね(笑)。30年以上も開業していますと、ありがたいことに長いお付き合いの患者さんも多くなり、最高年齢の患者は90歳を超えた方もいます。お元気な姿を拝見するのはうれしいものですね。

補綴科を選んだのは何故ですか。

30年前の歯科医療は、まだ予防がしっかりしていない時代です。悪い歯は抜いて入れ歯を入れる。虫歯は削って被せるというのが普通の治療でした。当然、歯学部の研究領域も補綴が主流です。私が入ったのは総入れ歯が専門の研究室でした。そして、大学院時代に「痛くない入れ歯の研究」を行い、博士号を取得しました。総入れ歯は、歯が全部なくなってしまいますので、粘膜の上に入れ歯を載せる際に、粘膜の熱い部分はクッションになって痛くないのですが、粘膜が薄い部分は、骨と直接ぶつかって痛くなります。粘膜の厚さや圧縮率を調べ、負担のかからない入れ歯を作ることがテーマの研究でした。30年経った現在、ようやく柔らかな素材を使った入れ歯が普及し、私の永年の研究テーマが臨床の現場で日の目を見るようになった、という思いです。

2013年に医院をリニューアルしましたが、どんな点にこだわりましたか。

三輪英則院長 光輪歯科2

何といっても患者さんが主役ですから、気持ちよく来院し満足して帰ってもらうことを第一に考えました。まず一点目がバリアフリー化です。車いすやベビーカーでの来院も増えていますので、玄関から診療室まで段差なしのバリアフリーにしました。そして、子どもが退屈しないようキッズスペースも用意していますので、子ども連れの母親も安心して来院いただけます。次に、衛生面ですが、空気清浄装置を天井に3台設置し、ウイルス・細菌・医院独特の臭いを除去します。また、うがい用に除菌機能水を生成する装置を導入しています。

飲み薬と歯磨き剤で、歯周病に内科面から向き合う

医院として心がけていること、力を入れている治療方法への取り組みは何かありますか。

三輪英則院長 光輪歯科3

心がけていることのまず第一は、患者さんとのコミュニケーションですね。治療をする時には、リラックスしてもらうために、スポーツの実況中継さながらに、「はい、これから削ります。冷たい水が出ますからね」などとアナウンスをしながら治療しています。二つ目が「訪問診療」です。ご自身で来院が困難な方のご自宅や施設へ歯科診療と口腔ケアに伺います。歯を削る機械など持ち運び可能な専用器材を揃えてお伺いしますので、通院とほぼ同等の診療が受けられます。また、力を入れている治療方法としては「歯周内科」があります。私は国際歯周内科学研究会に所属しており、飲み薬と歯磨き剤による内科的な治療を行っています。痛みを伴う外科的な処理も必要なく、歯周病を改善できる方法として、近年注目され始めている治療方法です。

子どもの診療で気をつけていることは何かありますか。

乳歯の場合は生え替わりがあるので、永久歯の治療とは異なります。虫歯があってもなるべく削らない治療を心がけています。また、乳幼児の場合は、歯科医院に入った時から大声で泣いてしまう子どもがいます。怖いから泣き、そのまま治療すると歯医者嫌いになったり、後々までのトラウマになったりします。そこで当院では、歯科は怖い場所、痛い場所ではないと理解してもらうことから始めて、段階的に治療を進めていきます。そして、検査から治療まで、できるだけ痛みや不快感を感じさせない配慮をしています。歯科は楽しいところというイメージを育て、家庭でも進んで歯磨きやお口のケアができる子どもを育てたいと考えています。

本サイトの読者は子育て世代の母親が多いですので、妊産婦検診について説明してください。

三輪英則院長 光輪歯科4

名古屋市では、年2回無料で妊産婦検診を行っています。妊娠中は、ホルモンバランスの変化やつわりによる歯磨き不足などが原因で、歯肉が腫れやすくなったり、虫歯になりやすい状態となります。そして、母親の口の中の健康状態が生まれてくる子どもに大きく影響することがわかっています。また、虫歯菌が母親から子どもにうつることも多いものです。子どもが生まれると歯科に通うのも大変になります。生まれてくる子どもとお母さん自身のために、妊娠12週から27週ごろの安定期に歯科検診を受け、悪いところを治し、予防に努めましょう。当院には、子育て経験のあるベテランスタッフが在籍していますので、妊娠中の生活や子育てで心配なことや不安などもお気軽にご相談ください。

医療情報の発信や、歯の健康に向けての啓発活動も重視

印象に残っているエピソードは何かありますか。

三輪英則院長 光輪歯科5

大学の医局勤務時代に、祖父が「前歯がグラグラだ」と言って治療に来たことがあります。こちらは入れ歯が専門なので、抜歯して入れ歯を作る治療方針を考えたのですが、祖父は「抜きたくない、抜かずに何とかしろ」と。何とわがままな患者と思いましたが、身内ということもあり妥協して、グラグラの歯を固定するという治療を施したのです。祖父はその3年ほど後に病気で他界したのですが、亡くなるまで周りの人たちに「これが孫に作ってもらった歯だ」と自慢して回っていたようです。当時の私は若かったこともあり、自分の治療方針を貫かず妥協して治療をしたことに忸怩(じくじ)たる思いが強かったのですが、祖父の自慢話を聞くと、「ほんとうに患者さんのためになる、患者さんが喜ぶ治療って何なのだろう」と改めて考えさせられます。当院では今、「抜かない治療」を心がけていますが、祖父のエピソードがスタートラインかもしれません。

副院長と連携しての医院づくり、今後の方向性についてお聞かせください。

私の専門は補綴で、一般治療と義歯が中心です。また、副院長は大学では臨床検査学を学び、審美・矯正などを手がけています。専門領域が異なる二人が組むことで、医院としての診療領域が広がっています。また、副院長の就任以来、患者層が若返ったということもあります。さらに、私は典型的なアナログ世代ですが、副院長はデジタル社会の申し子のような年代です。副院長就任以来、最も大きく変わったのは、「情報発信」の取り組みだと思います。手前味噌のようで恐縮ですが、現在の当院のホームページは、掲載されている内容が盛りだくさんにもかかわらず、コンテンツがきちんと整理されていて読みやすく、また知りたい情報の画面にすぐにたどり着けます。患者さんからも好評をいただいて、ホームページをご覧になって来院する方が増えているのもうれしいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三輪英則院長 光輪歯科6

現在の日本の医療全体が「予防中心の医療」にシフトしています。歯科医療もこの流れの中にあります。病気になってから治すよりも、病気にならないように予防するほうが、痛みもなくコストも少なく、極めてリーズナブルです。これに加えて、歯の健康のためには、食育の大切さも理解して欲しいと思います。不規則な食生活は虫歯を誘発します。まずは、自分に合ったかかりつけの歯科医院を見つけ、虫歯になる前に、そして歯が痛くなる前に歯のメンテナンスをしっかり行うように心がけてください。また、当院では月に1回「光輪マガジン」という雑誌を発行し、歯科医療のお役立ち情報を提供しています。過去の発行号も含め、ホームページから閲覧できますので、ぜひお読みになってください。今後は、こうした啓発活動にも力を入れていきたいと思っています。 

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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