全国のドクター9,257人の想いを取材
クリニック・病院 158,643件の情報を掲載(2024年4月23日現在)

  1. TOP
  2. 愛知県
  3. 名古屋市中川区
  4. 日比野駅
  5. 近藤歯科医院
  6. 近藤 康史 院長

近藤 康史 院長の独自取材記事

近藤歯科医院

(名古屋市中川区/日比野駅)

最終更新日:2023/07/10

近藤康史院長 近藤歯科医院 main

名古屋市営地下鉄名港線の日比野駅から徒歩約12分、下町情緒の残る住宅街の一画にある「近藤歯科医院」を訪ねた。駅からは若干距離はあるが、駐車場、駐輪場も完備されていてその距離感は十分に埋めることができる。地域のかかりつけ医としての役割を果たしながら、近年ではスポーツ用マウスガードの作製にも注力をしている。同院の入り口にはスロープもあり、使い勝手の良い広い間口のエントランス、明るく優しいライティングなど、入り口を見ただけでも院長の患者と向き合う姿勢をうかがい知ることができる。そして、入ってすぐに立てかけられた日焼けした古い木製の看板。早速、由緒ありそうなこの看板のことから、近藤康史院長に話を聞いた。

(取材日2016年8月1日/情報更新日2023年7月5日)

地域に育まれた信頼と実績の3代続く歯科医院

エントランスに立て掛けられた木製の看板、歴史を感じさせるものですが?

近藤康史院長 近藤歯科医院1

あの看板は私の祖父がこの地で開業していた頃の看板なんです。場所は同じ中川区なのですが、現在とは違う場所でした。1965年に父がここに移転・開院したのですが、その父も2004年に亡くなり私が引き継ぎました。当初は父の開いた歯科医院のままで診察していましたが2005年に改築し、現在の新しい歯科医院になってから16年を迎えました。ここに移ってからですと50年以上、私の代になって11年目ということになります。祖父の代からですと3代続くことになり、あの看板は「近藤歯科医院」のルーツみたいな存在ですね。

地元密着で3代続いての歯科医院、長いお付き合いの患者さんも多いのでは?

この地域は私の家だけでなく、親子2世代、3世代住んでいらっしゃる方も多い土地柄ですから、近所の方は顔見知りの方ばかりで、患者さんも父の代からの方も多くいらっしゃいます。私を子どもの頃から知ってらっしゃる方は、以前は「康史君」と名前で呼ばれていたのが、私の代になって「院長」と呼ばれるようになって、開院当初は何か気恥ずかしいような感覚がありましたが、やはり長年親しんだこの地が好きなんですね。私を子どもの頃から知っていらっしゃる方が多いように、今患者として来ていただいている子どもたちの成長を見ながら、当院を続けていくのも楽しみです。

かかりつけ医としての役割が大きいそうですね。

近藤康史院長 近藤歯科医院2

歯周病と糖尿病の関連性なども明らかになってきましたが、やはり口腔内を診ることでさまざまな体の疾病の早期発見につながることもありますので、そこは気をつけて診ています。それと、これは日本中どこでもそうだと思いますが、やはりお年寄りの患者さんが占める割合が高くなっています。高齢の方は持病をお持ちの方も多いので、現在治療中の病気や処方されている薬と歯科治療の関係性も考慮しなければいけないので、地元の内科の先生などとの連携も必要になります。この地で長く続けていますので、自然とかかりつけ医としての位置づけもできてきました。

補綴(ほてつ)を歯科治療の根本と位置づけて

先生の治療方針をお伺いします。

近藤康史院長 近藤歯科医院3

私の治療方針は単純明快で、「食べたいものをおいしく食べられる」ようにすることです。歯は一番最初の消化器といわれています。ちゃんと咀嚼ができていないと、食感や味にも影響しますし、消化の際に胃腸への負担も大きくなります。そしてその咀嚼には、補綴(ほてつ)治療が大切になってきます。虫歯治療や歯周病治療も、治療の最終段階で補綴治療がきちんとできているかどうかで、その成果も変わってきますから、私の治療方針を進めるために補綴治療に一番力を入れています。

補綴治療について詳しくお話しいただけますか?

補綴治療とは、失ってしまった歯や欠けた歯の機能を、かぶせ物や義歯(入れ歯)などで回復することで、本来あった歯の機能を回復するのが目的です。単純に失われた形状を繕うのではなく、ちゃんと噛めるようにしなければいけません。当然、かぶせ物や義歯には、高い精度が求められます。そのため、当院では型採り材やセメントなどの材料の性能が一番発揮されるといわれる温度の24度に合わせるよう、院内の温度も1年を通して24度に設定しています。また、院内に技工室も併設して技工士も常駐しています。その理由は、技工士という材料を取り扱う専門家に任せることで、正確な模型を作るためなんです。正確な模型ができれば、後は外部の技工士にその模型どおり正確にかぶせ物や義歯を製作するよう依頼します。そうしてできあがったかぶせ物や義歯が削ったり曲げたりの調整をしなくても患者さんにジャストフィットするようにしています。

義歯がジャストフィットすれば慣れるのも早くなりますね?

近藤康史院長 近藤歯科医院4

そこが今よく勘違いされてる部分なんですね。義歯のように、体につける器具で義という漢字がつくのは他に、義眼、義手、義足の3つがあります。義眼は除いて、義手、義足は使いこなすためにはリハビリテーションが必要ですよね。義歯も同じなんです。失われていた部分を補ってその機能を使いこなすようにしていかなければいけないんですね。自分の口の中でジャストフィットして、噛み合わせがうまく合っても、使いこなすようになるには練習が必要なんです。そのために、私たち歯科医師は理学療法士のように患者さんと一緒にリハビリをしていかなければいけないんですが、義歯を作ったら後は患者さん任せで、使っているうちに慣れてくださいみたいなケースもあります。でも本当は義歯を作ったところがスタートとなるんですよと、私は患者さんにお話ししています。

常に安心・安全を提供できるよう心がけて

治療の際、心がけていることはどんなことですか?

近藤康史院長 近藤歯科医院5

よく言われることですが、やはり「安心・安全」を心がけて患者さんには接しています。歯科医院に行くのはやはり皆さん緊張されますから、リラックスできるようにお声をかけたり、治療についての説明はもちろんですが、痛みを伴う治療をしなければいけない時は、事前にお話しするようにして少しでも安心感を持っていただけるよう心がけています。また、安全面に関しては、院内感染予防の対策には積極的に取り組んでいます。以前この地域の医療器具の滅菌消毒の勉強会のインストラクターをしていたこともあり、早い時期から行っていることもあります。例えば、オートクレーブという医療器具類の滅菌処理をする機械があるのですが、この機械自体が壊れた場合は滅菌できているかどうかの判断は目視ではできません。そこで当院では、滅菌処理する際には滅菌パックに滅菌インジケーターを同封してその確認をしています。

設備にもこだわりがあるようですが?

先ほどの滅菌インジケーターなどは歯科ではまだあまり導入されていません。診察ユニットはドイツ社製のものを導入しています。これは治療中に使用する水質の消毒が可能なものです。とても使い勝手が良いのですが、国産に比べると非常に高価なユニットです。ただ、技工室の設置を含めて、設備に費用をかけるのは、それによって少しでも「治療に対する安心・院内感染予防に対する安全」に応えていければと考えているからです。私は歯科治療に関しては、弘法筆を選ばずではないと思っています。しっかり選ぶことで、今行っている治療のレベルが少しでも上がればと思っています。

今まで印象に残った患者さんの話などありましたらお願いします。

以前、右側の片頭痛持ちの方がいらっしゃいました。お話を伺ったら、職場のデスク右側にパソコンがあり、いつも右を向いて、ガムを噛みながら仕事をしているようでした。人間は顔を右に向いて何かを食べると、右側の歯ばかりを使いがちです。どうやらその方は日常的に右側で噛みしめる時間が長かったようです。そこで、パソコンの位置を正面にし、ガムを噛む時間を減らして、首回りのストレッチをするようにお勧めしました。通常、上と下の歯が当たっている時間は1日積算しても15~20分くらいといわれています。今回の場合は、ガムを右側で長く噛み続けることで噛みしめる時間が長くなり、右側の顎の筋肉が常に肩がこったような状態になっていたんでしょう。もちろん頭痛治療が目的ではありませんが、そんなことでお役に立てたこともありました。

患者さんや読者の方へメッセージをお願いします。

近藤康史院長 近藤歯科医院6

お伝えしたいのは、自分の口の中にもっと興味を持ってくださいということですね。どうしても歯科医院は痛くなってから行く所となってしまっていますが、口腔内で気になることがあったら、気軽にお尋ねください。痛くなってからでは、治療に時間も多少の痛みも伴いますから。虫歯や歯周病に限らず、噛み合わせのことでも結構ですよ。

自由診療費用の目安

自由診療とは

ホワイトニング/1万6000円(ホームホワイトニング、片顎)
補綴/6万円~ 12万円
スポーツ用マウスガードの作製/5500円~

Access